看護師6年目で「やりたいことをやっている看護師」との出会い。やりたいこと探しの一環として参加したACLS講習会。
ツイート「やりたいこと探し」の一環として参加したACLS講習会
看護師6年目に突入し、
今だ自分の進みたい方向性が決まらずに、
焦っていた私は、
「やりたいこと探し」
と称して、
様々な研修会に参加してみました。
しかし、
どれも研修中は、
それなりに興味を持つものの、
「もっとこれを極めたい!」
と思える分野には、
出会えずにいました。
そんな折、
参加したのが、
「ACLS講習会」
でした。
当時、
全国でAEDの設置が進むに伴い、
各地でBLSやACLSの講習会が、
開催されていました。
私も乗り遅れまいと、
軽い気持ちで参加を決めたのです。
ACLS講習会で偶然出会ったK先輩
救急室出身の私は、
救急看護自体がもちろん、
嫌いではありませんでした。
ACLS講習会の受講者は、
看護師だけでなく、
医師や放射線技師なども、
多く参加していました。
事前に配られた資料には、
私の苦手とする心電図も、
ついていましたが、
とりあえず目を通して参加しました。
当日は、
参加者を4名ずつのグループに分けられ、
それぞれが役割を交代しながら、
挿管や除細動などの技術も、
学ぶことになりました。
ACLS講習会は、
参加者よりも、
インストラクターの人数の方が、
多いことも珍しくありません。
この日も、
それぞれのブースに多くの、
インストラクターがいました。
その中に、
見覚えのある人がいたのです。
「もしかして人違いかな…」
などと思ってチラチラと見ていると、
向こうから、
「あれ?4Bの子だよね?」
と声を掛けてくれました。
それは、
私が救急室から、
4B病棟に異動になった後に、
救急室に異動となったK先輩でした。
看護学校のひとつ先輩だったため、
お互いに顔は見知っていましたが、
会話を交わすのは初めてでした。
「受けに来たんだね。頑張ってね」
と笑顔でサラリと言って、
K先輩は持ち場へ戻っていきました。
たった1年上の先輩が、
もう講習会のインストラクターを、
務めているということに、
私は衝撃を受けました。
ACLS講習会で抱いた「劣等感」と「憧れ」
ACLS講習会は、
2日間に亘って行われ、
最後に筆記試験と実技試験があります。
実技試験では、
その場の判断力なども試されるため、
非常に緊張するものでした。
私が実技試験の順番を、
待っていると、
K先輩がやって来て、
「とにかく落ち着いてやれば、
大丈夫だからね」
と一言声を掛けてくれました。
その後の実技試験で、
私は何とか合格点を貰うことが出来、
無事に終了証を受け取ることができました。
ACLSは、
私が看護師になってから、
初めて取った、
「資格」となりました。
最後に、
インストラクターが、
ACLSのデモンストレーションを披露して、
その講習会は終えることになりました。
そこに出てきたのは、
K先輩でした。
K先輩は、
デモンストレーションの中で、
「発見者」という重要な役割をこなし、
無駄な動きひとつなく、
テキパキと進めていきました。
講習会が終わり、
私が帰り支度をしていると、
K先輩が、
「車で乗せていくから、
ちょっと待っててよ」
と声を掛けてくれました。
受講生の私は、
インストラクターが、
後片付けをしているのを見ていました。
私と1年しか変わらないK先輩は、
年輩の医師や年上の看護師などとも、
対等に笑顔で会話をしながら、
テキパキと片付けをしていました。
その姿を見て、
私は劣等感と同時に憧れを抱きました。
K先輩からの誘い
K先輩は、
仕事中は「怖い」ということで有名でしたが、
話してみると優しい人でした。
ハキハキと物おじせずに、
何でも言うタイプのようで、
それが人によっては、
「怖い」と感じるのだろうな…
と思いました。
帰りの車の中で、
K先輩から、
「来月のACLS講習会に、
インストラクターとして参加してみない?」
と言われました。
「えっ、インストラクターなんて…」
と私が躊躇していると、
「インストラクターと言っても、
最初は会場の準備をしたり、
手伝うくらいだから大丈夫だよ。
手伝いながら講習の様子を見ていると、
それだけで勉強になるよ」
と付け足しました。
少しですが、
アルバイト代も出るということで、
私は翌月のACLS講習会に、
「スタッフ」として、
参加することになったのでした。
ACLS講習会のスタッフ
翌月のACLS講習会は、
都内の大学の校舎を借りて行われました。
他のインストラクターが、
テキパキと動いているのを見て、
「やはり、
こんなところに私が来たのは、
場違いだった…」
と、後悔とともに、
不安に駆られました。
私は、
机を動かしたりゴミを片づけたりと、
差し障りのない、
単純作業をしながら、
講習の様子を見ていました。
すると、
インストラクターの医師も看護師も皆、
いきいきとしていて、
とても頼もしく見えました。
いつも病院で見る医師や看護師は、
どこか疲れていて、
ピリピリとした雰囲気を醸し出しています。
しかし、ACLS講習会の、
インストラクターをしている医師や看護師は、
本当に楽しそうでした。
その姿を見て、
「“仕事が楽しい”
というのはこういうことか!」
と、私は初めて知ったのです。
そして、
「このままA大学病院に居続けることは、
果たして自分にとって良いことなのだろうか?」
と、真剣に考え始めたのでした。
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