退職マニュアル“看護師が円満退職するための9ステップ”
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ドラマなどでは、
デスクで仕事中の上司にいきなり退職届を差し出し、
「本日限りで退職します」
などというシーンを見かけることがありますが、
現実はそうはいきません。
退職にも“作法”というものがあります。
「どうせ辞めてしまうのだから、
今の職場の人にどう思われたって構わない」
と考える方もいるでしょうが、
看護師の場合、
退職の仕方を間違えると、
後々まで尾を引くことになります。
看護師業界というのは、
実は非常に狭い業界です。
看護大学や看護専門学校は、
毎年何十名という看護師を輩出するので、
“A病院とB病院の師長が同級生”
というのはよくあることです。
また、
管理職クラスの外部研修というのは、
グループワークがつきものですので、
師長や主任クラスの看護師の人脈は、
驚くほど広いです。
部長クラスになると、
その人脈は更に拡大します。
悪評というのは、あっという間に広がるもの。
新しい職場で心機一転頑張ろうと思っても、
既に前の職場での行いが知れ渡っている…
ということも決して珍しくないのです。
これから自分が働く環境を良いものにするためにも、
看護師にとって“キレイに退職する”ということは、
非常に大切なことなのです。
やりかたを一歩間違えると、
窮地に追い込まれてしまうこともある“看護師の退職”。
自分も周りの人も気持ち良く“退職の日”を迎えることができる、
円満退職までの9つのステップを説明します。
本サイトでは、円満退社するにあたり、
看護師転職サイトの登録を、
おすすめしています。
看護師転職サイトは転職だけでなく、
退職のサポートも行っています。
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退職の手助けをしてくれます。
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1.就業規則・ローカルルールを確認する
まず、就業規則で退職に必要な事項を確認します。
いつまでに退職を届け出るのか、
退職にはどのような手続きが必要なのかを、
自分でしっかりと確認しましょう。
職場によっては、
“退職の届出”とは別に、
“退職の意思を伝える期限”が設けられている場合があり、
これは就業規則には記載されていない、
看護部独自のローカルルールであることが多いです。
円満退職のためには、
このローカルルールを把握しておくことが必要です。
自分の職場のローカルルールがわからない場合には、
内部情報に精通した看護師転職サイトのコンサルタントに相談し、
リサーチしてもらいましょう。
大規模な大学病院などの場合、
次年度の採用を決める都合上、
退職は原則3月末しか認められず、
退職の意思はその年度の夏くらいまでに、
伝えなければならないケースが多いです。
よって、大規模な病院・施設に勤めている方の場合は、
より早く退職に向けて動き出す必要があります。
2.“絶対に辞めなければならない理由”を準備する
看護師が上司に退職の意思を伝えると、
必ずと言っていいほど“引き止め”に遭います。
ここで情に流されて、
退職を思い留まる人が多いのも事実です。
また、引き止めに対抗できるほどの明確な退職理由がなく、
説得されてしまう人も多いです。
「絶対に退職する」と考えているならば、
“絶対に辞めなければならない理由”
を準備しておく必要があります。
ここで注意したいのは、
退職の理由として、
あまりネガティブなことを言うのは得策ではないということです。
例えば、
「給料が安いから」
「人間関係が良くないから」
「〇〇科で働きたいのに異動させてもらえないから」
など、
ネガティブな不満を退職理由として挙げると、
「じゃあ、異動させてあげるから退職を取りやめなさい」と、
逆に引き止めに持ち込む足掛かりを与えてしまいます。
できるだけ前向きな“絶対に辞めなければならない理由”を考えておきましょう。
「結婚で、通勤が不可能な場所に転居することになった」
「今の病院にはない診療科での看護を学びたい」
「○○のエキスパートがいる病院で働きたい」
など、
上司が「それなら仕方ない」と思える理由を準備しましょう。
3.直属の上司に退職の意思を伝える
“絶対に辞めなければならない理由”を準備したら、
いよいよ上司に退職の意思を伝えます。
ここで最も重要なのは、
“報告の順番を間違えない”ということです。
うっかり同僚に話してしまい、
そこから噂話のように広まってしまうと、
非常に心象を悪くします。
よっぽど信頼のおける友人以外には、
例え同期であっても絶対に口外しないようにしましょう。
原則として、
最初に退職の意思を伝える相手は、
自部署の師長です。
この場合も、
立ち話では他のスタッフに聞かれてしまうおそれがあるので、
事前に、
「ご相談したいことがあるので、お時間を頂ける日はありますか?」
とアポを取っておき、
カンファレンスルームなどの個室で話ができるようにしておきましょう。
円満退職を遂げるにあたり、
直属の上司のサポートは必要不可欠です。
上司を味方につけられるように、
上司に対する尊敬の念や感謝の気持ちを織り交ぜながら、
退職の意思を伝えます。
4.退職までのスケジュールを立てる
上司から退職のOKが出たら、
退職に向けて具体的に動き出します。
現在自分が抱えている仕事を書き出し、
整理しましょう。
委員会業務などは、
誰かに引き継ぐ必要があります。
後任者は誰になるのかなど、
上司と相談しながらスケジュールを立てましょう。
また、
病棟勤務で受け持ち患者さんがいる場合も同様です。
後任者を確認し、
サマリーを作成する必要があります。
5.周囲へ公表する
上司への報告が済み、
退職の時期が決まったら、
一緒に働いているスタッフへも退職することを伝えます。
ここで注意が必要なのは、
“できるだけ自分の口から伝える”ということです。
退職の噂はあっという間に広がりますので、
特に自部署のスタッフへはできるだけ短期間で伝えましょう。
噂で伝え聞くよりも、
直接本人から退職の事実を伝えられた方が、
好意的に受け止めてもらえます。
6.事務手続きを開始する
退職に向けた事務手続きをします。
職場によっては、
年度末での退職の場合、
退職者向けに説明会を開催してくれる施設もあるので、
そのような機会があれば必ず参加しましょう。
大学病院など、
大規模な施設は退職説明会を開催することが多いです。
特に、雇用保険被保険者証や離職票、
源泉徴収票などの受け取り方法については、
しっかりと確認しておく必要があります。
後々の転職や失業手当を受ける際に必要となる書類です。
これらの扱いについてわからないことがあれば、
転職サイトのコンサルタントに相談しましょう。
ちなみに、
周囲への公表よりも早く事務手続きを進めてしまうと、
「やたらと人事部から電話がかかってくる」などの理由から、
退職の噂が広まることがありますので、順番が前後する場合は注意しましょう。
7.業務の引継ぎを行う
委員会業務や受け持ち患者さんの引継ぎを行います。
後任者が決まっている場合はその人へ、
決まっていない場合は主任などへ引継ぐのが一般的です。
引継ぎは、
相手の都合もありますので日程に余裕を持って行いましょう。
必要な資料などはわかりやすいように、
きちんとまとめておきます。
受け持ち患者さんへは、
直接退職する旨を話し、後任者を紹介しておきましょう。
8.荷物整理・返却
更衣室や休憩室のロッカーの荷物整理をします。
特に勤務年数が長かった場合は、
予想以上に荷物が多いです。
日程に余裕を持って整理しましょう。
資料関係を捨てる際は、
どんなものでもシュレッダーにかけた方が安全です。
また、
勤務最終日には職場に返却するものもあります。
返却忘れがないように、
事前に確認して、リストを作っておきましょう。
主なものとしては、
健康保険証、職員証、名札、名刺、白衣、ロッカーキーなどです。
9.挨拶回りをする
勤務最終日には、
お世話になった上司やスタッフにきちんとお礼の挨拶をしましょう。
職場によっては菓子折りを持って行ったり、
看護部長室まで挨拶に行くこともあります。
“どこまで挨拶回りをするか”は、
それぞれの職場の風土によって異なるので、
周りに“退職の先輩”がいたら確認しておきましょう。
わからない場合は、コンサルタントに相談してみましょう。
看護師が“キレイな退職”をする上で最も大切なことは、
“残る人たちに不快な思いをさせない”ということです。
それさえできていれば良いのです。
転職サイトのコンサルタントは、
退職のサポートのプロでもあります。
新しい職場で気持ち良く働くためにも、
きちんと手順を踏んで“円満退職”を遂げましょう。
退職というのは、
勇気がいることです。
コンサルタントのサポートは、
とても心強いのでおすすめです。