年度末の2月・3月に異動させられる看護師は期待されている!病院で異動が決まったら忙しいけれどやるべき、すべきこと
ツイート看護師の「2月・3月の異動」が意味することとは?
年度末、多くの病院では新年度に向けて様々な動きがあります。
まず、4月に新人を迎え入れる準備です。新人指導を任されるスタッフも決まり、各部署でマニュアルの見直しなどをすることもあるでしょう。
年度末は、退職者が多い時期です。
看護師は比較的離職率の高い職種であり、部署によっては多数の退職者が出ることもあります。
退職者で減った分の人員は4月に新人で補充するのですが、退職者が多い場合、全てを新人で補充すると、病棟が機能しなくなってしまうこともあります。
このようなマンパワーの不均衡を調整するために行われるのが、「2月・3月の異動」です。
そのため、この時期の異動は突然宣告されることもあり、異動を言い渡された本人にとっては不満に感じることも少なくありません。
事前に打診されることもあれば、“有無を言わさず”というケースもあるようです。
看護師の異動に関しては、多くの場合拒否権がありません。
時に、「それならば退職する」と、退職を盾に異動を拒み続ける看護師がいるものですが、組織で働く限り、これはあまり得策ではありません。
もし、2月・3月に異動を言い渡されたとしたら、それは「仕事ができる人」と評価されているということです。
先述の通り、この時期の異動は「マンパワーの調整」が目的なのですが、1か月後の4月に新人を迎えることを考えると、職場としては「1ヶ月以内に異動先で即戦力になってくれる人」しか異動させられないのです。
つまり、「4月の新人を迎える時までに一人前に仕事ができるようになっているであろう」と期待されているということであり、この時期に異動を言い渡される人というのは、職場からの期待値が高いと言えます。
異動のメリットとは?異動を前向きに捉えよう
慣れた部署から離れるのは心細いものです。
また、経験のない分野に異動になった場合は、不安も大きいでしょう。
しかし、看護師という職業に異動はつきもの。
異動を前向きに捉えてみましょう。
看護師にとって異動とは、以下のようなメリットがあります。
1.新しい分野を学ぶチャンスになる
これまで接点のなかった疾患や検査について勉強する機会になります。
2.看護師としての経験値が増える
様々な経験を積んでおくことは、将来的にもプラスになります。
いずれ転職する時にも、幅広く経験を積んでいることで、選択肢が広がったり、厚遇に繋がったりします。
3.人脈が広がり、仲間が増える
院内に仲間が増えることで、仕事がしやすくなります。
委員会など横断的な活動をする時は、人脈が広い方が何かと便利です。
4.視野が広がる
複数の部署や診療科を経験することで比較対象ができ、看護師としての視野が広がります。
院内異動の“落とし穴”に気を付けよう
異動は看護師としての成長の機会になりますが、新入職よりも指導がおろそかにされがちで、それゆえの困難を伴うこともあります。
事前に注意事項を押さえておき、異動先でスムーズに仕事を覚えられるようにしましょう。
1.「これくらい知っているだろう」と思われがち
院内の異動の場合、「これくらい知っているだろう」「教えるまでもないだろう」と思われ、指導をおろそかにされがちです。自分で「今さらこんなこと恥ずかしくて聞けない」と思うこともあるかも知れません。
しかし、異動は新しいことをたくさん吸収するチャンスです。「今しか聞けない!」と気持ちを切り替えて、積極的にわからないことを聞き、教えてもらいましょう。
2.部署ごとのローカルルールに気を付けよう
例えば、点滴ルートの固定方法ひとつをとっても、部署ごとにローカルルールが存在することがあります。まずは、異動先の部署でのやり方を教えてもらいましょう。
その中で、「前の部署のやり方の方が良かった」と思うこともあるでしょう。そのような場合には、「何故、このやり方なのか?」という理由をきちんと確認した上で、意見を言うと良いでしょう。
診療科ごとの特徴でやり方が異なることも多いです。
3.年下・経験下スタッフとの良好な関係がカギとなる
自分より看護師としての経験年数が少なくても、経験のない診療科では教わることも多いです。
年下・経験下のスタッフは、先輩スタッフに何かを教えることを「おこがましいと思われるのではないか」と遠慮しがちですが、自分より優れていると思う点については、年齢など気にせず教えてもらいましょう。
後輩スタッフは非常に丁寧に教えてくれることが多いので、変なプライドは捨てて、良い意味で“利用する”のです。
異動が決まったらやるべきこと
ここまでは異動先でのことについて述べてきましたが、異動前から準備しておくこともあります。
1.事前学習
特に、未経験の診療科に異動する時は、その診療科でよくみる疾患や検査、治療、薬などの事前勉強をしておきましょう。
既に異動が発表されている場合は、当該部署に行き、どのような疾患の患者さんが多いのか質問したり、病棟にある本を借りるのも良いでしょう。
前向きな姿勢も伝わり、印象も良くなります。
2.必要物品を準備する
例えば、脳外科に異動の場合はペンライトや瞳孔スケール、小児科の場合は小児用ステートなど、診療科によって必要な物品もあります。
病棟に備品として置いている場合もあれば、個人で購入している場合もあります。
事前に確認しておくと良いでしょう。
3.今の部署での仕事の引継ぎ
委員会の引継ぎや受け持ち患者さんのサマリー作成です。
院内の異動だと「いつでも聞けるから」と、これらの引継ぎをおろそかにしがちですが、きちんとやりましょう。
異動を機に転職を考える人も多い
異動すると視野が広がり、「こんなことをしてみたい」「こんなところで働いてみたい」など、自分の仕事のビジョンが明確になる方が多いようです。
今の職場で続けるべきか?転職を考えるべきか?
悩んだら、まずは看護師転職サイトで相談してみましょう。
看護師転職サイトでは、今すぐの転職を考えていなくても、転職を迷っている段階でも、経験豊富なコンサルタントが相談に乗ってくれます。
働いてみたい診療科など、希望があれば交渉もしてくれますので、遠慮なく相談してみましょう。
また、今の職場の退職方法についてもアドバイスしてくれます。
初めての転職で不安な方は是非、看護師転職サイトを活用しましょう。