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看護師働き方診断

看護師2年目でやってきた「配置換え研修」という名の強制的な異動。異動先はYちゃんの古巣!そして同期がいない…

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2年目で必ずやってくる強制的な異動「配置換え研修」

A大学病院には、
「配置換え研修」
というものがありました。

 

 

 

言葉を変えれば、
「強制的な異動」です。

 

 

 

表向きは、
「様々な看護を経験するため」
ということでしたが、

 

拒否権のないこの異動は、
看護師の人数調整という面も、
大きかったように思います。

 

 

 

看護師は2年目になると、
必ずこの「配置換え研修」
という名の強制異動の対象になります。

 

 

 

事前に希望部署などを、
聞かれることもなく、
異動を命じられます。

 

 

 

時期は、
6月・9月・12月のいずれかで、
この時期も選ぶことはできませんでした。

 

 

 

看護師2年目になった私は、
救急室での仕事が、
楽しくなってきていました。

 

 

 

仕事自体のやりがいも、
大きかったですが、

 

何より人間関係が、
恵まれていると感じていました。

 

 

 

H師長が去って以降、
特段苦手な先輩もおらず、

 

体育会系で、
サバサバとした雰囲気の部署が、
自分には合っているような気がしました。

 

 

 

そんな思いもあり、
「配置換え研修」を憂鬱に感じていました。

 

 

 

ついに来た異動命令、しかも異動先は…

5月半ばのある日、
私は主任から、
カンファレンスルームに呼び出されました。

 

 

 

「異動だ!」

 

という確信を持ちました。

 

 

 

カンファレンスルームに入ると、
既にM師長が座っていました。

 

 

 

私は師長の前の椅子に、
座るよう命じられ、
主任は師長の横に座りました。

 

 

 

「わかっているかも知れませんが、
配置換え研修の話です」

 

と、師長は前置きなく言いました。

 

 

 

私がうなずくと、

 

「異動先は、4B病棟です」

 

と、
続けざまに言いました。

 

 

 

私は全身の力が抜け、
目の前が真っ暗になりました。

 

 

 

「4B病棟」とは、
かつてYちゃんがいた病棟だったからです。

 

 

 

同期のYちゃんは、
プリセプターのT先輩から執拗ないじめに遭い、
1年目の途中で退職していました。

 

 

 

更に、
4B病棟に配属されていた、
他の同期3名は、

 

全員が年度末で、
退職していました。

 

 

 

つまり、
4B病棟に同期はいないのです。

 

 

 

Yちゃんの様子を見ていた限り、
4B病棟の人間関係は最悪です。

 

 

 

T先輩も去ることながら、
それを見て見ぬふりをした、
師長・主任。

 

 

 

新人看護師が、
全員1年以内に退職してしまうような、
部署なのです。

 

 

 

私は、
プリセプターのS先輩に、
4B病棟に異動になったことを告げました。

 

 

 

S先輩は、
「えっ」と言葉を失い、
「頑張ってね」と同情するように言いました。

 

 

 

異動先へ初出勤の日

4B病棟への異動を言い渡されて半月後、
ついに異動の日を迎えました。

 

 

 

救急室に配属された同期の中で、
最初に異動が決まった私。

 

 

 

救急室のスタッフは、
餞別に図書カードをくれました。

 

 

 

「病棟に行ったら、
新たに勉強することが増えるだろうから」

 

と5000円分のカードでした。

 

 

 

私は、お世話になったお礼に、
菓子折りを置いて、
救急室での勤務を終えました。

 

 

 

異動の前日、
私は病院の慣習に従って、
4B病棟の師長・主任に挨拶に行きました。

 

 

 

「明日からよろしくお願いします」
と挨拶すると、
意外にも笑顔で感じ良く、
応対してくれました。

 

 

 

主任から休憩室の場所や、
業務計画表の見方を教わっていると、
先輩スタッフが興味深げに、
私を見ているのがわかりました。

 

 

 

翌日、
私は4B病棟初出勤の日を、
迎えました。

 

 

 

業務開始の定刻より、
20分ほど早く、
ナースステーションに到着しました。

 

 

 

まずは挨拶から!
と自分で気合いを入れて、

 

「おはようございます!」
と挨拶すると、

 

先輩方はこちらをチラッと見ながら、
「おはようごさいます」と返してくれました。

 

 

 

40代後半のベテラン看護師の先輩が、
こちらに来て、

 

「8時ちょうどに申し送りが始まるから、
それまでカルテとか見ていていいわよ」

 

と声を掛けてくれました。

 

 

 

別の先輩が、
「その辺の椅子に座ってなよ」
と声を掛けてくれました。

 

 

 

Yちゃんの一件で、
4B病棟に対して非常に悪いイメージしか、
持っていなかった私ですが、

 

最初に感じた雰囲気は、
さほど悪いものではありませんでした。

 

 

 

その日、
Yちゃんのプリセプターだった、
T先輩のシフトは休みになっていました。

 

 

 

私はちょっとホッとしました。

 

 

 

同期がいない…、改めて同期の存在の大切さを知った

異動先の4B病棟には、
同期が一人もいませんでした。

 

 

 

「慣れない部署」
ということに重ねて、

 

「同期がいない」というのは、
非常に心細く感じました。

 

 

 

救急室の時は、
同期が3名いました。

 

 

 

私も含め、
4人とも年齢が同じだったこともあり、
何でも気軽に話せる間柄でした。

 

 

 

一緒に食事に行ったり、
研修のレポートの相談を、
することもありました。

 

 

 

同期の存在というのは、
心強い一方で、
負担となることもあったのは事実です。

 

 

 

特に新人時代は何かと比較され、
「遅れている」「進んでいる」などと、
進捗状況を比べられたものです。

 

 

 

レポートの出来不出来を、
比較されたこともありました。

 

 

 

しかし、
何かと話しかけやすい、
同期の存在というのは、
重要であるということを、

 

同期がいない部署に異動して、
初めて実感したのです。

 

 

 

そして翌日、
私はついにYちゃんのプリセプターであった、
T先輩の洗礼を浴びるのでした。

 

 

 

不本意な異動を命じられたら…

自分の進みたい分野・興味のある分野とは、
全く異なる診療科・部署に異動になってしまったら、
まずは上司と相談してみましょう。

 

 

 

しかし、
看護師の異動というのは、
人手不足の問題もあり、

 

なかなか希望通りに、
いかないケースが多いです。

 

 

 

看護師転職サイトでは、
就職先での診療科などを、
交渉してくれるケースもあります。

 

 

 

どうしても働きたい診療科や、
部署がある場合は、
専任コンサルタントに交渉を依頼しましょう。

 

 

 

働きながらの転職活動も、
しっかりとサポートしてくれますので、
ブランクを空けることなく転職が可能です。

 

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