4週8休だけでは休み少ない?看護師の休み・休日の多い職場の探し方
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「4週8休」=「働きやすい」は幻想?
20年ほど前に世間で週休2日制が主流となって以降、看護師の職場では「4週8休」という休日制度が増えてきました。
それまでは「4週6休」が多く見られましたが、世の流れとともに、「ハードな仕事である看護師には休みが必要である」という認識が広まったものと考えられます。
実は、他の職業と比較すると、看護師の休日数は多いのです。
一般企業の平均年間休日数が105日程度であるのに対し、看護師全体の平均年間休日数は115.1日。
世間と比べると、10日程度多いことになります。
実際に、「看護師は、仕事はハードだが休みは多い」というイメージを抱いている社会人は多いものです。
看護師業界や介護系で主流となっている「4週8休」は、最近では建築業界や飲食関係などにも広まっています。
建築業界や飲食関係の職場というのは、そもそも休みが比較的少ない職場であり、これらの職場で「4週8休」というのは「休みが多くて働きやすい職場」というひとつの指標となっています。
「4週8休」だと、年間の休日数は104日となります。
看護師全体の年間休日数が115日であることを考えると、看護師業界において「4週8休」というのは、決して特別に休日が多い職場ではないということがわかると思います。
つまり、「充分な休みがもらえて働きやすい職場」を見つけるためには、「4週8休」に加え「+α」の休みがもらえるか?ということが重要となってきます。
この「+α」の部分とは、具体的には有給休暇や特別休暇(夏季休暇・年末年始休暇など)です。
「休日」に関する看護師あるある失敗談…求人広告に騙される看護師が続出
就職・転職の際、多くの人は休日に関する制度についてしっかり確認しているはずです。
しかし、その情報を見誤ったために、入職後に後悔する看護師が多いのが現実です。
よくある失敗例を挙げていきましょう。
- 求人広告に「リフレッシュ休暇」があると書いてあったが、実際には勤続3年以上の人が2年に1回しかもらえない制度だった。
- 「結婚記念日休暇」というものがあるが、取得している人を見たことがない。
- 「年間休日数130日」と書いてあったが、実は有給休暇も含めた様々な制度を最大限活用したときの最大日数であり、実際の休日はこれより20日くらい少ない。
- 人手不足で、有給休暇の希望を出せる雰囲気でない。
- 有給休暇消化のため、突然「明日、休んでいいよ」と言われる。上層部から有給消化率を上げるよう圧力をかけられた師長が、やっつけ仕事で有給休暇を与えているのが見え見え。突然の休日は予定が立たず、無為に過ごしてしまうことが多くてもったいない。
- 3年目の時に長期研修を受けることになったが、その半分は休日を使用すると言われた。そのため、実際は月に4日しか休みがなく、有給休暇もほとんど使ってしまった。
これらを読んで、「私の職場でも同じようなことが…」と思い当たる方も多いと思います。
コレは違法行為!休日に関する法律を知っておこう
看護師は真面目で勤勉な人が多いので、研修を「自己研鑽」と言われたりすると「なるほど、そういうものか」と納得してしまい、反論する人が少ないようです。
しかし、労働者が休む権利は法律で保障されており、雇用側には労働者を休ませる義務があります。
看護師業界では、いくつかの違法行為がまかり通っているのが現状です。
以下の行為は、労働基準法に抵触する可能性があります。
1.上司が部下に有給休暇を取得してはならないと伝える。
上司が有給休暇の取得をしないよう促すことは禁じられています。
2.有給休暇の取得日数の限度を示す。
年間20日の有給休暇があるのに、「年間5日まで」などと制限を加えることは禁じられています。
3.有給休暇の取得理由を限定する。
有給休暇は労働者の権利なので、その理由に関わらず認められるべき性質のものです。
しかし、「体調不良の時しかダメ」などと取得理由が制限されている職場は意外と多いものです。
また、「ペットを病院に連れて行くので、有給休暇をください」と言ったスタッフに対し、「そんなことで仕事を休むなんて非常識だ」など陰口を叩く人がいますが、これは、批判する側が「非常識」です。
なぜなら有給休暇は、許可をもらって取得するものではなく、労働者の当然の権利だからです。
その理由について問うということ自体、違法なのです。
注意点
但し、有給休暇を希望期日に取得できるというのはあくまで「原則」であって、「休暇希望者が集中するために、事業の正常な運営を妨げる場合」には、管理者は日程の変更を命じることができるということも、法律に明記されています。
看護師の場合、同日に複数の看護師が休んでしまうと業務が遂行できなくなるおそれが高いため、突然の休暇希望には応じてもらえないことが多いです。
この問題を解消するため、最近では「個人別年次有給休暇取得計画表」という計画表を作成する職場が増えています。
これは、休暇取得日を事前に申し出ることで休暇希望者の集中を避け、公平に休暇が取得できるようにするためのものです。
このようなシステムを導入しているかどうかも、休暇を取りやすい職場探しをする上で重要なポイントです。
実際の休日数、休みやすさ、有給休暇取得率は看護師転職サイトが調べてくれる!
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入職後に後悔しないためにも、休日について事前に調べておくことは重要です。
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