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看護師働き方診断

大学病院の医療事故がニュースで報道され、看護師の生活が激変したリアルな事例

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ニュース放送の翌日

A大学病院の医療事故のニュースが、
報道された翌朝、

 

出勤すると、
やはり厳戒態勢が布かれていました。

 

 

 

職員入口には警備員が立ち、
病院前の道路には報道記者の車の列、

 

所々に様々なテレビ局や新聞社、
雑誌の記者やリポーターが、
マイクやカメラを持って立っていました。

 

 

 

私たちスタッフは、

 

「記者やリポーターから声を掛けられても、
絶対に答えてはいけない」と、

 

師長からかなり厳しく、
注意を受けました。

 

 

 

中には、
週刊誌の記者から、

 

「お金を出すから、話して欲しい」

 

と声を掛けられた、
スタッフもいました。

 

 

 

師長は、

 

「誰が喋ったかは調べればすぐにわかる。
絶対に喋るな」

 

と念を押されました。

 

 

 

病棟に行くと、
もはや医療事故のニュースを、
知らない患者はおらず、

 

私たちスタッフの心にも、
暗い影を落としました。

 

 

 

患者さんのベッドサイドに行くと、
テレビには院長が記者会見で、
頭を下げている映像が流れていました。

 

 

 

謝罪回診

その日、
午前10時から、
「謝罪回診」なるものが、
行われることになりました。

 

 

 

これは、入院患者全員を対象に、
院長・副院長・看護部長・事務部長・
当該診療科長・主治医・師長・主任が、

 

一人ひとりのベッドサイドへ行き、
今回の事故についての謝罪を行い、

 

患者の希望如何によっては、
他の病院への転院の手筈を、
整えるというものでした。

 

 

 

患者さんの中には、

 

「こんな病院にいられるか!」

 

「この病院は本当に大丈夫なの?」

 

と、病院に対する不信感を、
あらわにする人も見受けられました。

 

 

 

そんな様子を見て、
一スタッフである私たち看護師も、
心を痛めました。

 

 

 

病院に対する不信の言葉が、
自分個人に対しても、
向けられたような気がしたからです。

 

 

 

4B病棟にも、
「謝罪回診」が回ってきましたが、
4B病棟で他の病院への転院を、
希望した患者はいませんでした。

 

 

 

しかし、
外来患者は明らかに減りました。

 

 

 

また、
麻酔科医が書類送検されたことで、
手術件数が極端に減りました。

 

 

 

そのため、
外来看護師や手術室の看護師が、
「リリーフ」という形で、
病棟に手伝いに来るようになりました。

 

 

 

外科系病棟である4B病棟は、
毎日バタバタと忙しいのが常でしたが、

 

リリーフの看護師が充実したお陰で、
落ち着いた静かな病棟になりました。

 

 

 

残業も減りましたが、
何となく物足りない気がしました。

 

 

 

生活が一変した「○○禁止令」

自分の職場が医療事故を起こして、
ニュースに出るということは、
仕事の上でも、
様々な変化をもたらしましたが、

 

変化したのは、
「仕事」だけではありませんでした。

 

 

 

ある日、師長から、

 

「臨時の部署会を開く」

 

と伝えられ、
スタッフは会議室に集まりました。

 

 

 

「看護部で決まった連絡事項です」

 

と前置きをして、
師長は話し始めました。

 

 

 

これが、
例の医療事故ニュースがらみの話、
であることは予想がついていましたが、

 

その内容は、
私たちスタッフの想像を超えたものでした。

 

 

 

「飲み会禁止」

 

「仕事帰りの外食禁止」

 

「2名以上で連れ立っての退勤禁止」

 

 

 

A大学病院の医療事故のニュースは、
社会的にも注目を浴びてしまい、

 

かなり手の込んだ取材をする、
マスコミが増えてきました。

 

 

 

例えば、

 

帰宅するスタッフの跡をつけて、
その会話を盗み聞きして記事にしたり、

 

スタッフが外食に行った先で、
一般客を装って近くのテーブルに座り、

 

その会話をやはり盗み聞きして記事にする、
といったケースが確認されたのです。

 

 

 

これらを阻止するために、
上記の3つの「禁止令」が布かれました。

 

 

 

 

これにより、
私たちスタッフの生活にも、
医療事故のニュースが、
色濃く影響し始めました。

 

 

 

後日談ですが、
「飲み会禁止令」は、
この後も2年半に亘って布かれ続けました。

 

 

 

リポーターに追いかけられた経験

「一人で帰宅」
が義務付けられた私たちは、
職員出入口を出たら、
口をきくことすら許されませんでした。

 

 

 

ある日、
日勤帰りに薄暗くなった道を、
一人で歩いていると、

 

「すみません」

 

と男性に声を掛けられました。

 

 

 

「はい?」

 

と振り向くと、
マイクを持った男性と、
カメラを構えた男性が立っています。

 

 

 

すかさず、

 

「○○医師はどんな人だったんですか?」

 

と、マイクを向けられました。

 

 

 

見ると、
マイクを持った男性は、
テレビのワイドショーで見たことがある、
リポーターでした。

 

 

 

職場から、

 

「リポーターなどに声を掛けられても、
絶対に答えてはいけない」

 

と厳しく言われていたこともあり、
私は、

 

「わかりません」

 

とその場を立ち去ろうとしました。

 

 

 

すると、
リポーターとカメラマンは、
早足で私を追いかけてきました。

 

 

 

「それは、一緒に仕事をしたことがない、
ということですか?科が違うのですか?」

 

などと、
なおもしつこく追いかけてきました。

 

 

 

私は、その質問には答えず、
無視して足を速め、

 

何とか振り切ることができました。

 

 

 

芸能人でも何でもないのに、

 

「医療事故を起こした病院の職員」

 

というだけで、
こんなにもテレビに追いかけられたり、
私生活を規制されることがあるのだ、

 

ということを、
早足で歩きながら痛感したのでした。

 

 

 

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