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看護師働き方診断

転職して良かった?看護師8年目の私が転職先で1年経ち既卒者プリセプターへ。「職場ジプシー」のE君と転職について考えた日。

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愚痴っぽい既卒の新人E君

7年間勤務したA大学病院から、
T大学病院に転職して1年が経ち、

 

私は新入職してきた既卒者の、
プリセプターとなりました。

 

 

 

年齢、看護師経験ともに、
1年下の男性看護師E君で、

 

彼はこれまでに、
3度の転職を経験していました。

 

 

 

良く言えば、

 

「色々な職場を知っている人」、

 

悪く言えば、

 

「職場を転々としている人」です。

 

 

 

8年目ともなると、
経験年数の違いというのは、
全く感じません。

 

 

 

この年代になると、

 

「看護師何年目か?」

 

ということよりも、

 

「どんな経験をしてきたか?」

 

ということが重要で、
これまでに配属された、
診療科などによって、

 

得意不得意が、
分かれてくるものです。

 

 

 

E君は、私と同様に、
感染分野の看護に興味を持って、
T大学病院に転職してきたそうです。

 

 

 

手術室や内視鏡室の勤務経験を持つため、
私も彼から教わることがたくさんありました。

 

 

 

年齢も経験年数も近いE君と私は、
プリセプターとプリセプティというよりも、
同期のような感覚で仲良くなりました。

 

 

 

そんなE君ですが、
仲良くなるにつれ、
非常に愚痴っぽい性格であることが、
わかってきました。

 

 

 

師長や副師長に、
小言を言われただの、

 

「○○先輩の処置の仕方がおかしい」

 

だの、

 

「△△先生の言い方がひどい」

 

だの、

 

口を開けば愚痴なのです。

 

 

 

転職先で一番やってはいけないこと

E君の愚痴は留まるところを知りませんでした。
“人”に対してだけでなく、
次第に“物品”“設備”“労働システム”にまで、
及んでいきました。

 

 

 

「この点滴ルート、使いにくいですよね」

 

「輸液ポンプは、
○○社より△△社の方が、
性能がいいですよね」

 

「この病院のトイレは、狭いですよね」

 

「この電カル、使いにくいですよね」

 

 

「今時、残業が申告制って古いですよね。
普通、タイムカードですよね」

 

 

などなど、
これまでの勤務先と比較しては、

 

「自分はもっと、
最新のシステムを知っているのだ」

 

ということをアピールするのです。

 

 

 

私もT大学病院に転職してきて、
初めて「比較対象」ができたことで、

 

「A大学病院の方が良かったな」
と思ったことは幾つかありました。

 

 

 

誰しも、
2か所以上の職場を知っていれば、
無意識のうちにも、
比較してしまうものなのでしょう。

 

 

 

それは仕方のないことだと思います。

 

 

 

しかし、E君のそれは、
少々度が過ぎていると感じました。

 

 

 

これを私は、
「愚痴」程度に捉えていましたが、
別の捉え方をしてしまう人が出てきました。

 

 

 

それは、
副師長のKさんを始めとする、
いわゆる「生え抜き」のT大学病院の職員です。

 

 

 

新卒でT大学病院に就職し、
今でもT大学病院に籍を置くスタッフは、
他の職場を知りません。

 

 

 

E君のこれらの「愚痴」は、
それらのスタッフからは、

 

「バカにされている」

 

と捉えられてしまったようなのです。

 

 

 

「前の職場と比較する」
ということは、

 

転職先で、
一番やってはいけないこと、
なのだということを、

 

E君は4度目の転職にも関わらず、
未だ学んでいない様子でした。

 

 

 

転職の成否はいつ判断するもの?

それでも、個
人的にE君と話をするのは、
私にとっては楽しいことでした。

 

 

何しろ、
4か所もの職場を経験しており、
中には地方都市の病院も含まれていたため、

 

「地域によって、こんなことも違うんだ」

 

と初めて知ることがあったり、
自分に経験のない分野の話は、
単純に興味深かったのです。

 

 

 

ある夜勤の時、
ナースステーションでE君と、
二人になった私は、

 

E君から、

 

「T大学病院に転職して、
良かったと思いますか?」

 

と聞かれました。

 

 

 

そう聞かれて、
私は咄嗟に答えが出ず、

 

「うーん」

 

と考え込みました。

 

 

 

転職して良かったかどうか?

 

 

 

これは、
いつ判断するものなのでしょうか。

 

 

 

転職して1年の私には、
まだ答えが出ていませんでした。

 

 

 

そもそも、転職に、

 

「成功」とか「失敗」ってあるのだろうか…。

 

 

 

それすらも考えたことがありませんでした。

 

 

 

「職場ジプシー」のE君が気付いたこと

私は、

 

「E君は、どうしてこの病院を選んだの?」

 

と聞き返しました。

 

 

 

「感染の分野に、
興味を持ったのもありますけど、
要は“何となく”です」

 

 

 

「前の職場は、どうして辞めたの?」

 

 

 

「“何となく”です。

 

いつも、何となく就職して、
何となく辞めていきます。

 

自分にピッタリ、
合いそうな職場だったら、
続けようと思うんですけど、
なかなかそういう職場は見つからなくて。

 

必ず嫌な人がいたりするし…」

 

 

 

これが、
E君が職場を転々としている、
所以なのだと思いました。

 

 

 

職場に「完璧」を求めているのです。

 

 

 

入職時は完璧に見える職場でも、
必ず苦手な人が出てきたり、
働いている中で嫌な面は見えてくるものです。

 

 

 

勤続期間が長くなって、
それらの不満がある、
一定のレベルに達すると、
E君は転職に踏み切るのです。

 

 

 

こうして3度の転職を、
繰り返してきたのでしょう。

 

 

 

E君は更に続けました。

 

 

 

「でも、もうすぐ30歳になるし、
そうなると職場の選択肢って、
減っていきますよね。

 

そういう焦りもあって、
いつも“できるだけ早く、
この職場で続けるか辞めるかの、
判断をしたい”

 

って結論を急いじゃうんですよ」

 

 

 

「E君って、
職場に色々なものを、
求めすぎているんじゃないかな?

 

きっと、
理想が高いんだと思うよ。

 

時には、良い意味で、
諦めることも、
必要なんじゃないかな?

 

そしたら、
もっと楽になると思うけど…」

 

 

 

「僕も、ここに来て、
そう思うようになりました。

 

完璧な職場って存在しないんだなって。

 

T大学病院は、
見学に来た時に、
凄く良い病院だと思ったんですよ。

 

でも、実際働いてみないと、
わからないことって、
たくさんありますよね。

 

僕は何度も転職して、
逆に目が肥えてしまった気がします。

 

だから、
余計にどんな職場にも、
満足できなくなった気がします。

 

でも、そういうことも含めて、
失敗だった転職というのは、
なかったと思うんです」

 

 

 

人生にも転職にも「もし」は存在しないのだ!

E君が言うには、
嫌な職場には嫌な職場なりに、
学ぶことがあったというのです。

 

 

 

確かに、
私も良いと思える職場や、
部署ばかりではありませんでした。

 

 

 

しかし、
それぞれの場所で、

 

「嫌な上司との接し方」

 

「苦手な先輩の対処法」

 

などを体を張って、
体得することで、

 

看護師として、
逞しくなってきたのだと思います。

 

 

 

E君が、

 

「転職に“もし”は存在しないですよね」

 

と言ったので、
私も同意しました。

 

 

 

「もし、あの職場で続けていれば…」

 

「もし、別の職場を選んでいれば…」

 

そうやってどんなに後悔しても、
何も始まらないのです。

 

 

 

そして、
どんなに後悔しても失敗だと思っても、
その職場で働いたという「職歴」は、
一生自分の履歴書に残ることになるのです。

 

 

 

その4年後、
私はT大学病院で、
副看護師長に昇進しました。

 

 

 

1年遅れてE君も、
副看護師長になりました。

 

 

 

この時期に来ると、
この転職が「成功」だったとか、
「失敗」だったとか、
そんなことは考えることもなくなりました。

 

 

 

ただただ、
これが私たちにとっての、

 

「現実」であり、
「職歴」であり、

 

「自分の歴史」であるのです。

 

 

 

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