看護師が未経験分野への転職を成功させる方法
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「やったことがある仕事」「やったことがない仕事」
看護師の仕事というのは非常に幅広く、おそらく日本中の看護師全員が「やったことがある仕事」よりも「やったことがない仕事」の方が多いと思います。
同じ病院内に勤務していても、診療科が違えば仕事や必要とされる知識・技術が異なります。
大学病院などは診療科がかなり細分化されており、部署移動するだけでも業務内容や患者層がガラッと変わることも珍しくありません。
また、「病院」に勤務している人は「クリニック」の実情を知りませんし、「施設」や「健診センター」などは働いたことがない看護師にとっては未知の世界です。
しかし、それが看護師という職業の面白いところでもあります。
「今の仕事がつまらない」と思っても、他の業態に転職すれば同じ「看護師」という枠の中で様々な経験ができるからです。
未経験分野への転職成功術&注意点をケース別に解説
ここからは、ケース別に未経験分野への転職を成功させる方法と注意点を解説していきます。
1.大学病院→クリニック
結婚などを機に大学病院からクリニックへ転職する看護師は多いです。
特に、病棟しか経験のない看護師は、クリニックを「楽な職場」と勘違いしていることも多いので、注意が必要です。
また、必要とされる知識・技術も異なります。
自分の経験・スキルでも働ける職場かどうか、しっかりと吟味してから就職する。
小規模なクリニックは、大学病院のように教育・指導体制が整っていません。
そのため、わからないことも自分で調べなければならず、いきなり「○○やって」と指示されることもあります。
特に経験の浅い看護師は、自分の経験・スキルで務まる業務内容か、しっかりと吟味してから就職しましょう。
スタッフ数が少ないと、突然の休みに対応できなかったり、人間関係が濃密であることもある。
「夜勤がない」「残業が少ない」などの理由でクリニックを選ぶ人もいますが、小規模なクリニックだとスタッフ数が少ないため、突然の休みに対応できなかったり、休む場合は代わりのスタッフを自分で交渉して探さなければならない職場もあります。
そのため、妊娠中や育児中の看護師には不向きな職場もあります。
また、スタッフ数が少ないと人間関係が濃密で、精神的に負担となる人もいます。
意外と看護研究に熱心な職場が多い。
大学病院は、研修や勉強会などが多いため、それを負担に感じて退職する人も多いです。
しかし、小規模なクリニックの中にも看護研究に熱心な職場があります。
雇用条件だけでなく、クリニックの考え方やコンセプト、倫理観にも同意できるか考えてから就職する。
クリニックへの就職は、立地や雇用条件ばかりに目が向きがちですが、クリニックのコンセプトなどについてもしっかりと確認し、「気持ちよく働ける職場かどうか?」を考えてから就職しましょう。
個人経営のクリニックは、院長の意向が中心となって運営されているため、異常なまでにコスト管理の厳しい職場や、ホテルマンのような患者対応を求められる職場もあります。
2.小規模病院→大学病院
地方の小規模病院から、一念発起して都内の大学病院に転職する看護師も多いです。
また、お礼奉公が済んで、自分のやりたい分野を求めて大学病院への転職を果たす人もいます。
一昔前までは、大学病院は新卒ばかり採用するところが多かったですが、最近は第二新卒や経験豊富な40代の看護師を積極的に採用する大学病院も増えています。
既卒者の指導・教育体制が整った病院を選ぶ。
大学病院最大の魅力は、整備された教育体制にあります。
しかし中には、新卒の教育体制は整っているものの、既卒者の教育体制は全く整備されていない大学病院も存在します。
初めて大学病院に勤務する場合は、既卒者の教育体制が整った病院が良いでしょう。
既卒者・中途採用者専用の教育カリキュラムが整備されているところもありますので、事前に確認しておきましょう。
電子カルテや看護計画につまづく看護師が多いため、不安な事柄のサポート体制を確認しておく。
初めて電子カルテシステムを使用する場合は、それだけで不安要素になるでしょう。
看護診断も、経験がないとつまづく看護師が多いです。
具体的な不安要素がある場合は、そのサポート体制について事前に確認しておきましょう。
大学病院の中には、電子カルテの練習室が設けられている職場もあります。
インターンシップなどを利用して雰囲気を確認しておく。
大学病院は、病院によって看護師の年齢層や雰囲気が異なります。
「自分は馴染めるだろうか?」と不安に感じる方は、インターンシップなどを利用して、実際の職場の雰囲気を肌で感じてみるのが良いでしょう。
3.病院→介護施設
病院から介護施設などへの転職を遂げる看護師も多いです。
サポート体制が整っている職場を選ぶ。
施設の看護師の業務は職場によって異なります。
職場によっては、看護師が1名しか在籍していないこともあり、初めての施設勤務の場合は手探り状態で業務をこなさなくてはなりません。
そのため、初めて施設に勤務する場合は、看護師が複数名在籍している、比較的規模の大きい施設を選ぶと良いでしょう。
4.病院→訪問看護
近年、訪問看護の需要が増えており、訪問看護への転職を目指す看護師も多いです。
必要な看護技術を事前に確認し、入職前に身につけておく。
訪問看護は、原則一人での行動になるため、病院のように「ルートキープなどができなくて、他の看護師に替わってもらう」ということができません。
訪問看護ステーションは規模が様々で、入職直後から即戦力としての活躍を期待されることも多いです。
そのため、採血・ルートキープなど必要と思われる看護技術については、前職場で身につけておくようにしましょう。
今の職場で経験する機会が少なければ、単発バイトで経験を重ねるという手段もあります。
ケアマネジャーの資格があると有利。
訪問看護に携わる場合、ケアマネジャーの資格があると就職に有利です。
働いてからも、必ず役に立ちます。
普通自動車免許など、看護師免許以外にも免許が必要な場合がある。
特に地方では、訪問看護の異動には車が使われます。
そのため、就職の際に普通自動車免許が必要なことも多いです。
最近は減りましたが、中にはマニュアル車の免許が必要なケースもあるので、事前に確認が必要です。
また、運転技術に自信のない方は、「ペーパードライバー教習」などに通って運転技術を身に付けておいた方が良いでしょう。
オンコールなども含めた勤務体制を事前に確認しておく。
通常、訪問看護は日中だけの勤務になりますが、オンコール当番があることも多いです。
オンコールの日は、在宅していなければならず、飲酒もできないなど、仕事をしていなくても制限のある生活を強いられることになります。
これらについても事前に確認しましょう。
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