妊娠中期の看護師の注意点&妊婦が働きやすくするヒント|今のうちにやるべきこと
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妊娠中期はどんな時期?
妊娠中期とは、妊娠16〜27週を指します。
5〜7か月目に当たる時期で、一般的には「安定期」と呼ばれます。
妊娠初期はつわりに悩まされていた方も、この時期になると治まってくることが多いです。
お腹も目立つようになってきて、誰が見ても妊婦とわかるようになります。
そのため、周囲から配慮してもらえる機会も増え、精神的な負担が減る方も多いようです。
一方で、体調面では、腰痛や便秘に悩まされる方が増えてきます。
また、こむら返りや尿回数が増えることで夜間の中途覚醒が増え、日中の眠気に悩まされる時期でもあります。
「安定期」とは言え、決して楽ではない妊娠中期。
産休まではあと少し。
この時期の看護師が働く上での注意点と、今のうちにやっておくべきことについて解説します。
妊娠中期の看護師ができる業務・できない業務
妊娠初期はつわりで食事のにおいに悩まされていた方も、この時期になると落ち着いてくることが多いです。
そのため、配膳や食事介助ができるようになります。
一方で、入浴介助は避けたほうが良いでしょう。
お腹が出てくるため足元が見づらくなり、転倒などに繋がるからです。
すべりやすい浴室に妊婦が入るのは危険です。
他のスタッフに替わってもらいましょう。
また、お腹が出るため、狭いところに入るのが困難になります。
それまでは難なく入ることができていたベッドの隙間などに入れなくなります。
そのため、回診の介助などにも注意が必要です。
貧血を起こしやすい時期でもあるので、立ちっぱなしの業務も避けましょう。
手術室勤務の看護師は、長時間の手術はなるべく避けてもらいましょう。
妊娠中期の看護師が働く上での注意点&働きやすくするヒント
1.時差通勤を利用して、身体的負担を軽減する。
妊娠中は、満員電車での通勤が負担となる方も多いです。
そのような方には、「時差通勤」の制度を利用することをお勧めします。
妊婦には「時差通勤」が認められており、ラッシュの時間を避けて通勤することができます。
また、夜間の中途覚醒で睡眠不足になりやすい時期でもあるので、普段よりもちょっとゆっくり寝ていられると、それだけで負担が軽くなるでしょう。
2.貧血になりやすいので、自分から座る。
妊娠中は貧血になりやすいので、立ち仕事の多い看護師は注意が必要です。
申し送りやカンファレンスを立って行う習慣のある職場であっても、遠慮せず椅子を持ってきて座りましょう。
この時期になると、お腹も目立ってくるので、周囲の目も温かくなっているはずです。
特に新人だと、妊婦と言えども自分だけ座るのは最初は勇気がいるかも知れませんが、無理して倒れたりしたら、もっと迷惑がかかります。
周囲から「座って」と促されなくても、自分から座りましょう。それが「自己管理」です。
3.力仕事はお腹が張るので避ける。
体位変換や移送などの力仕事は、お腹や腰に負担がかかるので避けましょう。
他のスタッフに申し訳ない気持ちがある場合は、邪魔にならないところでタオルケットを畳むなど、妊婦の自分にもできる仕事を見つけましょう。
4.夜勤はそろそろ引退する。
経過が順調だと、この時期まで夜勤をやっている方もいるかも知れません。
中には、「出産までにお金を貯めたい」という理由で、ギリギリまで夜勤を頑張ってしまう看護師もいます。
夜勤そのものが直接悪影響を及ぼすことはありませんが、そろそろ夜勤は避けたほうが良い時期です。
最近は、上司の方から夜勤をいつまでやるか?など、勤務についての意向を聞いてくれることが多いですが、そのような声かけがない場合は、自分から申し出ましょう。
妊婦は夜勤を免除してもらえる権利があります。
5.体調をこまめに報告し、できる業務・できない業務を明確にしておく。
つわりが治まる時期やお腹が張りやすくなる時期などは、個人差があります。
また、自身が妊娠を経験していない上司だと、妊娠中の変化が具体的にイメージできないことも多く、「配慮に欠けている」と感じてしまうこともあるようです。
お互い気持ちよく働くために、自分の体調をこまめに報告しましょう。
例えば、
「そろそろつわりが治まってきたので、食事介助に入れます」
「今日は、ちょっとつわりがあるので、食事介助は他の人にお願いしたいです」
「今、ちょっとお腹が張っているので、休ませてください」
など、自分からできること・できないことをしっかりと申し出ましょう。
妊娠中期にやっておくべきこと
妊娠中期は「産休までまだ〇ヶ月ある」と思いがちですが、意外と時間はすぐに経ってしまうものです。
今のうちにやるべきことを押さえておきましょう。
1.出産する場所を決める。
産院によって、分娩の受付締め切り時期が異なります。
どんなに遅くても、この時期までにはどこで産むかを決めておく必要があります。
都内などでは、妊娠8週までに分娩申し込みを締め切られてしまう産院も珍しくありません。
里帰り分娩の場合も同様です。
一度、分娩予定の産院を受診して、申し込みを済ませる必要があります。
必要であれば休みを取り、きちんと受診しましょう。
妊婦検診のための休みは保証されています。
2.いつ産休に入っても良いように準備しておく。
「産休はまだ先」と思っていても、妊娠中は何があるかわかりません。
特に看護師は、切迫早産などで突然の入院生活を強いられるケースも多いです。
そのような場合に備えて、委員会業務などは引き継ぎの準備を早めに進めておきましょう。
後任者が決まっている場合は、少しずつ申し送りを始めましょう。
決まっていなくても、資料を整理しておくなど、できることから手をつけておきましょう。
受け持ち患者のサマリーも作成しておくとスムーズです。
3.産後の生活をリアルにシミュレーションする。
妊娠初期は、自分の体調管理などで精一杯だったと思いますが、妊娠中期になると少しだけ気持ちに余裕が出てくる方も多いです。
今のうちに、産後の働き方などを考えておきましょう。
具体的には、いつまで休むのか?(育休の期間)、保育園はどうするか?、保育園に入れなかったらどうするか?、時短を使うか?、常勤か非常勤か?などです。
自分の希望と合わせ、配偶者や家族とも話し合って決める必要があります。
産後の働き方に悩んだら…
「今の職場で続けるべきか?他の職場へ移るべきか?」
「常勤よりパートの方が良い?」
「でも、育児をしながら新しい職場へ行くのは大変かも…」
「産休をもらって、やっぱり退職します!はNGなの?」
…などなど、産後の働き方については、わからないことや悩みが尽きません。
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そのため、妊娠中や育児中の看護師でも、無理なく転職活動をすることができます。
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