看護師の「中途採用」って?経験浅くても可能?中途採用をやめた方が良い看護師とは?
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「中途採用」って?
「中途採用」という言葉には、大きく分けて2つの意味があります。
ひとつは「新卒以外の新規採用者」という意味。
もうひとつは、「年度途中の新規採用者」という意味です。
今回は、後者の「年度途中の新規採用者」という意味での「中途採用」についてお話していきます。
中途採用してくれる職場はたくさんあるけれど…、押さえておきたい「中途採用」の大前提
看護師の求人は、1年中いつでも様々なところに溢れています。
それだけ「中途採用」している病院・施設が多いということです。
そのため、看護師の中には、「中途採用ありき」で転職を考える人が多いのが現状です。
例えば、職場に不満があれば年度途中でも躊躇なく退職してしまう人や、「ボーナスを貰ってから退職したい」と6月末や12月末で退職する人もいます。
年中いつでも採用してもらえることから、一見手軽に見える中途採用ですが、軽い気持ちで中途採用に飛びつくと後悔することもあります。
まずは、中途採用の「大前提」を押さえておきましょう。
1.人手不足の職場である
当然のことながら、看護師の人数が定員に達している職場は中途採用をしません。
中途採用をしているということは、多かれ少なかれ「空き」があるということです。
退職者や産休などの休職者が出た場合の欠員補充で中途採用の求人が出る場合もあります。
いずれにしろ、中途採用は人手不足の解消を目的とした求人であることに変わりはありません。
2.即戦力を期待されている
中途採用の目的は人手不足の解消なので、当然、即戦力を期待されています。
中には、人手が足りな過ぎて充分な指導が受けられない職場も存在します。
3.同期がいない
年度初めに入職するのとは異なり、中途採用は同期がいません。
たった一人で新しい職場に入って行く、しかも、既に出来上がっている集団に加わっていくことになります。
4.教育体制が職場によって大きく異なる
新卒看護師の教育体制については看護協会でガイドラインが提示されているため、全国的に統一された内容の研修が行われています。
しかし、中途採用の看護師の教育については、病院・施設ごとに考え方・方法が大きく異なります。
中途採用でもしっかりと研修を行い、プリセプターをつける職場もあれば、入職した当日から受け持ち患者を持たされ、充分な説明もないままにスタッフの一員として普通に業務に加わらなければならない職場など、様々です。
また、新卒看護師の教育体制や研修内容は、病院のホームページなどに記載されていることが多いですが、中途採用の教育体制については公表されていない職場も多いです。
そのため、中途採用の教育体制は「不透明」であることが多いです。
自分に合った「中途採用の教育体制」はどっち?
中途採用の教育体制は、職場によって「しっかり教育派」と「いきなり即戦力派」に大別されます。
「しっかり教育派」の職場
- 中途採用者にも研修が行われる。
- 中途採用者専用の技術チェックリストや教育計画が存在する。
- プリセプターをつけてくれる。
- 大学病院などの大規模な病院が多い。
「いきなり即戦力派」の職場
- 入職当日から配属先で業務に就く。
- 指導は原則OJT。
- プリセプターはつかない。
- 個人病院などの小規模な病院が多い。
どちらが良いかは、一概には断言できません。
それぞれの経験やキャリア、性格、希望する働き方などによって、どちらが向いているかは変わってきます。
「しっかり教育派」が向いている人
- 看護師としての経験年数が短い(5年以内)。
- 未経験分野への転職。
- 新しい職場に慣れるのが苦手。
- 要領が悪く、新しい仕事を覚えるのが苦手。
「いきなり即戦力派」が向いている人
- 経験のある診療科へ転職するベテラン層の看護師。
- 要領がよく、仕事を覚えるのが早い。
- 新しい環境への適応が早い。
- メンタルが強い。
- キャリアアップ、スキルアップにはあまり興味がない。
これらを参考に、自分にはどちらが向いているのか考えてみて下さい。
こんな看護師は、「中途採用」はやめた方が良い!
一見手軽に見える「中途採用」ですが、中には中途採用での就職を控えた方が良い人もいます。
以下の項目にひとつでも当てはまる人は、「中途採用」の求人への応募はじっくりと考えてからにしましょう。
1.メンタルが弱い
中途採用は、既に出来上がった集団に加わる「転校生」のようなもの。
同期もおらず、孤独を感じる場面も多いです。
また、中途採用をしている職場は人手不足であることがほとんどのため、繁忙度が高く、メンタルの不調にも気遣ってもらえない可能性があります。
2.一人で行動するのが苦手
同期のいない中途採用は、何をするにも「一人」です。
入職時の説明を聞くのも一人ですし、誰かと連れだって行動することはできません。
仮に、同じ日に採用になった人がいたとしても、同じ部署に配属されることは稀ですので、一人で配属先に行くことになります。
3.プライドが高い
職場によっては、中途採用者に新卒看護師と同じ研修を受けさせることもあります。
クリニカルラダーも、以前の職場より低い段階に評価されることがあります。
プライドの高い方は、自分よりキャリアの若い看護師と同等に扱われることにストレスを感じることもあります。
4.将来的に管理職を目指している。
職場にもよりますが、特に大学病院などでは、中途採用で入職した人を「異端児」扱いすることもあり、何年経っても「中途採用の人」というレッテルを貼られることがあります。
もし、将来的に管理職を目指しているのであれば、中途採用ではなく、年度初めからの入職にした方が無難です。
出世を目指す場合、「中途採用」はハンデになると覚えておきましょう。
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中途採用の場合、教育体制やプリセプターの有無など、詳細なことまで事前にリサーチ、交渉してくれるので、「こんなはずじゃなかった」というギャップをなくすことができます。
中途採用での転職を考えたら、看護師転職サイトに相談してみましょう。