看護師の転職先の新しい職場で出会った衝撃的な上司「面倒くさい上司」とどう付き合うか?
ツイート希望の病棟に配属されたのはいいけれど…
T大学病院の新入職者研修最終日、
いよいよ配属先が、
発表されることになりました。
私は、面接の際に、
認定看護師のKさんが所属する、
感染症の病棟を希望しており、
その希望が通って
「6階東病棟」
に配属となりました。
6階東病棟(通称6東)には、
私の他に3年目の既卒の女性看護師と、
新卒の男性看護師の計3名が、
配属となりました。
配属先が発表された後は、
部署ごとに分かれ、
配属先の師長に自部署を、
案内してもらうことになりました。
私が配属された6東の師長は、
定年が近いであろうと思われる、
年輩のO師長でした。
このO師長は、
私の16年間に及ぶ看護師人生の中で、
最も強烈なキャラクターの上司でした。
「昭和の意地悪」を彷彿とさせるO師長
O師長に案内されて、
私たち6東に配属された3名は、
病棟内のカンファレンスルームに、
入りました。
「最初に、
6階東病棟についての説明をします」
と言われ、
私たちは一斉にメモ帳を取り出しました。
「まず、この病棟には、いじめはありません!」
O師長が最初にした“説明”はこれでした。
そもそも、
「いじめはないだろうか?」
などという心配もしていなかった私ですが、
こんなことを改めて言われたことで、
却って、
「実はいじめがあるのではないだろうか?」
と変に勘ぐってしまいました。
私以外の2名も、
呆気に取られている様子でした。
その後、
病床数や平均在院日数、
診療科の説明に入りました。
「最初にすべきは、
こっちの説明だろう!」
と、私たち3名は心の中で、
O師長に突っ込んだのでした。
それから、
病棟内の設備や休憩室について、
説明を受け、
ナースステーションに案内されました。
ナースステーションに入ると、
午後2時でしたが、
既に座って記録をしている、
看護師がいました。
O師長はその看護師を指で差し、
「あの人は、
とーっても仕事ができる人よ」
と私たちに説明しました。
そして、
廊下を小走りしている、
別の看護師を指差して、
「あの人は、いつもああなのよ。
何をするにも時間がかかるの」
と、何のためらいもなく言いました。
新人に向かって、
自分の部下の悪口を、
平気で口にするO師長に対し、
私たちは驚きと共に不快感を覚えました。
「A大学病院には、
こんな上司はいなかったなぁ」
と、無意識のうちに、
前の職場と比較している、
自分がいました。
歴史の古いT大学病院は、
その昔「年功序列時代」に、
何の管理能力もないのに年齢だけで、
昇格してしまった人が、
未だに師長として、
君臨しているのでした。
これが、
「歴史ある病院」
の落とし穴であるということを、
私は初めて知りました。
私は、配属初日にして、
この、
「昭和の意地悪」
を彷彿とさせるO師長の下で、
働くことに一抹の不安を覚えました。
O師長の趣味に付き合わされる6階東病棟の毎日
私たちが6東に配属されて、
1週間ほど経った月曜日のこと、
私たち新人がお昼休憩に入ろうとすると、
O師長が話しかけてきました。
「私、昨日チーズケーキを焼いたの。
あなたたちの歓迎祝いよ。
休憩室の冷蔵庫に入っているから、
休憩時間に食べてね。」
私たちは素直に喜びました。
そして休憩時間になり、
師長お手製のチーズケーキを食べました。
それが、
お店で売っているもののように、
美味しいのです。
私たち新人は、
「すごく美味しいね」
「これならお店出せるよね」
などと言い合って食べていました。
そこへ、
先輩看護師が入ってきました。
チーズケーキを食べている、
私たちを見て、
「げっ、今日ケーキの日?」
と露骨に嫌そうな顔をしました。
続いて入って来た先輩も、
「今日、月曜日だっけ?」
と同様のリアクションでした。
「この先輩達は、
チーズケーキが苦手なのかな?」
くらいにしか思わず、
私たちはナースステーションに戻り、
O師長に、
「師長さん、ケーキ、
とっても美味しかったです。
ごちそうさまでした」
とお礼を言いました。
するとO師長は、
「あら?本当に美味しかった?」
と聞き返しました。
「はい、美味しかったです」
と答えると、
「“美味しかった”
だけじゃわからないのよ!
どこがどう美味しかったの?
もっとこうした方がいいとか、
そういう意見はないの?」
と、まるで怒られているような、
雰囲気になってきました。
「?…」
何と答えるのが、
正解なのかもわからず、
私たちは仕事を思い出したように、
師長の傍を離れました。
すると遠目に、
先輩スタッフがナースステーションで、
O師長と先程の私たちと、
同じやりとりをする姿が見えました。
数分後、
辟易した表情の先輩が、
私たちに近づき、
「毎週月曜日はこれだからね…」
と小声で言いました。
ケーキ作りが趣味のO師長は、
毎週日曜日に自宅でケーキを作り、
月曜日にそれをスタッフに振る舞うのが、
習慣でした。
スタッフは、
ケーキを食べるだけでなく、
O師長にその感想を伝えるまでが、
ひとつのタスクなのです。
スタッフはそれに付き合うのが嫌で、
毎月の勤務表が出ると、
まず、
「月曜日の日勤がないか」
を確認するほどでした。
その他にもO師長は、
飼っている犬の写真を見せたり、
これまた、
趣味のぬか漬けを振る舞ったりしました。
その度、6東のスタッフは、
正解のわからない感想を求められ、
辟易するのでした。
上司の人柄まで調べてくれる転職サイトがあるって本当!?
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管理職者の人柄まで、
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人間関係や離職率、
スタッフの年齢構成まで、
本来なら入職してからでなければ、
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こういった情報を事前に知っておくことで、
入職後のギャップをなくし、
自分に合った職場を見つけることができます。
転職を考えたら、
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