新人看護師が受けるリアリティショックと乗り越え方|就職後のギャップに悩んでいるのは自分だけじゃない!
ツイート3ヶ月以内にすべての新人看護師がリアリティショックを受けている!
「リアリティショック」とは、新たに職に就いた者が理想と現実の間に生まれるギャップに衝撃を受けることであり、看護師場合は新人の100%が新入職後3ヶ月以内に何らかのリアリティショックを受けると言われています。
ひどい場合は、身体症状・精神症状を認めることもあり、過換気症候群や不眠、食欲低下などに悩まされるケースもあります。
多くが一時的なもので、徐々に職場に適応していきますが、中には休職や退職に追い込まれてしまう人もいます。
多くの病院で採用されている「プリセプター制度」は、このリアリティショックを緩和することを目的のひとつとして作られた制度でもあるのです。
3年ないし4年間の長かった学生生活を終えて、国家試験にも合格し、晴れて看護師になれた!と思ったのに、立ちはだかる「リアリティショック」の壁。
先輩たちは、いかにしてこの壁を乗り越えてきたのでしょうか?
まずは、リアリティショックを理解しよう
看護師が受けるリアリティショックにはどのようなものがあるのでしょうか?
解説していきます。
1.看護・医療の理想と現実のギャップ
現場に出ると、態度の悪い医療者や倫理観の欠如を感じさせるような医療者の言動を目の当たりにすることがあります。
このような経験が積み重なると、自分の職場を否定する感情が湧くこともあります。
2.学生時代と現場で求められる能力のギャップ
学校でベストだと学んだ方法が、必ずしも実践されていないことを知った時に感じるギャップです。
また、現場に出ると「コスト意識」など、学生時代には持たなかった尺度を求められることもあります。
3.指導方法の理想と現実のギャップ
学生時代は教員など“教育のプロ”によってなされてきた指導が、現場に出ると“素人”の指導に変わります。
時に人格を否定されるような言い方をされたり、理不尽なことで怒られたりすることもあります。
また、必ずしも努力・やる気が報われるわけではないという現実の厳しさを目の当たりにすることもあります。
4.社会人の理想と現実のギャップ
残業や休日出勤があったり、学生時代と変わらない勉強漬けの毎日に「社会人とはこんなものなのか」とギャップを感じることがあります。
5.仕事の厳しさが想像を超えているギャップ
学生時代の実習だけでは見えてこなかった看護師の仕事の辛さや、交代勤務の負担が想像を超えている場合に感じるギャップです。
また、「人の役に立ちたい」という思いで看護師になった方は、クレームを言われたりすることで、看護師という職業に就くということ自体に疑問を感じることもあります。
6.自分自身の理想と現実のギャップ
現場に出たら何もできない自分に落ち込んでしまうケースです。
学生時代の成績が良かった方が陥りやすいギャップです。
まずは、自分のリアリティショックを受け入れよう!
リアリティショックを受けるということは、それだけ看護師という仕事に対して、高い理想や目標を持っているということです。
成長するには、理想や目標はとても大切なものです。
「こんな風に感じる自分は看護師に向いていない」などとリアリティショックを受けた自分を否定せず、「今の自分はこう感じている」と、まずは感じたままに受け入れましょう。
理想と現実には、必ずギャップがあるものなのです。
リアリティショックを乗り越える方法
看護師のリアリティショックについては、様々な研究がなされており、対策を講じる職場も増えています。
従来は「看護師にとってリアリティショックは通過儀礼のようなものだ」と軽視されてきましたが、早期離職に繋がっている現状から看過できないという声が挙がってきたのです。
しかし、これらの制度改革は1年2年で結果が出るものではないでしょう。
それなら、今現在リアリティショックを受けている看護師は、自分の力で乗り越えていくしかないのではないでしょうか。
今、現場で働いている多くの先輩看護師も、新人時代はリアリティショックに悩まされてきたのです。
では、リアリティショックを少しでも減らし、乗り越えていくにはどうしたら良いのでしょうか?
1.思いを共有できる同期の友人を持つ
同期の中には同じようにリアリティショックに悩んでいる看護師がいることでしょう。
思いを打ち明け合って、共有したり意見交換したりすることで、「悩んでいるのは自分だけではない」と心強く感じることができます。
2.相談できる先輩を見つける
プリセプターなど相談できる先輩ができたら、自分が感じていることなどを正直に話してみましょう。
先輩も新人時代は同じようなことで悩んでいたかも知れません。
また、先輩の思いを聞くことで、視野も広がります。
3.研修会や勉強会に参加し、知識を深める
様々な知識を得ることで、「こんな考え方もあるのか」と気付かされることもあります。
また、看護・医療の理想と現実にギャップを感じている方は、事例検討会に参加させてもらうと、実際に行われているケアの裏で先輩看護師が抱えた葛藤などが見え、やりがいに変わっていくかも知れません。
4.振り返りを行い、自身の成長を感じる機会を作る
では「何もできない」と落ち込むこともあるかも知れませんが、毎日先輩について歩くだけでも、様々なことを吸収しているはずです。
処置などでは、実際に手出しできなくても、「次に使う物品がわかった」というだけでも一歩前進です。
周りの目には見えないことでも、自分で成長を評価する目を持ちましょう。
どうしても今の職場ではダメだ…と感じたら?
しかし、どんなに頑張っても職場に対する違和感が消えない場合もあります。
それは、職場と自分の相性に問題があるのかも知れません。
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