看護師の委員会は面倒・大変・やめたい!委員会なしの職場ない?どれが楽でどれ大変?
ツイート看護師にとって「委員会」は、ストレス・忙しさ・その後の出世を大きく左右する!
看護師は「業務以外の業務が多い」と言われますが、その中でも大きなウエイトを占めているのが委員会業務。
中には、委員会業務が苦痛で離職を考える人もいるほどです。
多くの看護師が、卒後教育が一段落した4年目くらいから委員会のメンバーに任命されます。
病院によって任期は異なりますが、1~2年としている病院が多いようです。
経験年数が高いほど、重要な委員会のメンバーに任命されることとなり、委員会業務の比重も増えていきます。
一般の人にはあまり知られていませんが、委員会の中には診療報酬算定の条件として設置が義務付けられているものもあり、看護師にとって「委員会」とは、病院経営の観点からも逃れられないものなのです。
委員会業務は、日常の看護業務とは別に行うものであり、会議に出席したり、当番制で議事録を作成したり、その委員会の業務に関わる資料作成やスタッフへの働きかけを行います。
委員会の活動内容によっては、より専門的な知識も必要とされるため、委員会業務のために勉強したり研修に参加したりすることも珍しくありません。
「面倒」「大変」と敬遠されがちな委員会ですが、中には委員会での活躍が認められ、出世街道を切り拓く人もいます。
日常の看護業務を遂行するだけでは見えてこなかった、優れた組織感覚を持つ人や、論理的にしっかりとした意見を言える人など、委員会業務で頭角を現す看護師もいるのです。
将来的に出世・キャリアアップを狙っている人にとっては、委員会は非常に重要な意味を持つと考えておいた方が良いでしょう。
どんな委員会があるの?
病院によって多少の名称の違いはありますが、概ね同じような委員会で構成されています。
主な委員会と、その役割・特徴をまとめてみました。
褥瘡委員会
褥瘡発生の予防や褥瘡患者のケアに関する主導を握る委員会です。診療報酬に関わる重要な委員会のひとつです。
主な活動としては、褥瘡ラウンドや院内の褥瘡予防グッズの管理、アセスメントツールの開発・精査などです。褥瘡に関してかなり専門的な知識が必要とされるため、それなりの勉強が必要です。将来的に皮膚創傷ケアなどの分野に進みたい人は、入っておくと有利です。
委員会業務の繁忙度は、その病院の褥瘡発生率が大きく影響してきます。比較的褥瘡発生の少ない病院であればさほど忙しくありませんが、褥瘡発生リスクの高い患者を多く抱える病院・施設では忙しくなります。
感染対策委員会
こちらもかなり専門的な知識を必要とするため、勉強が必要な委員会です。
主な活動としては、感染対策のために自部署の環境を整えたり、スタッフへ働きかけることです。院内感染が起こると、その対策に追われ、かなり忙しくなることもあります。
特に長期入院患者の多い病院・施設では横断的な活動が求められます。将来的に感染分野へ進みたい方は、入っておくと有利です。
医療安全委員会
この委員会に任命されたら、「管理職候補」と思っても良いでしょう。それくらい重要な役割を持つ委員会です。
自部署で起きたインシデント・アクシデント・ヒヤリハットをまとめ、それを委員会で報告し合ったり、対策を練ったりします。
スタッフへの働きかけも重要で、それなりの影響力があると認められた人が任命される委員会です。
スタッフ数の多い大規模な病院・施設は、毎日のようにインシデント・アクシデント・ヒヤリハットが起こるため、比較的忙しい委員会ですが、出世したい人は絶対に通るべき道と言っても過言ではありません。
教育委員会
この委員会も「管理職候補」が任命されることが多い委員会です。
教育委員会の業務内容は、新人のみを対象とする病院と、スタッフ全員を対象とする病院に分かれます。院内研修や新人教育の計画を立て、計画立案と評価を繰り返していきます。
新卒看護師を多く採用している病院の場合、年間を通して多忙な委員会です。
業務委員会
業務改善をしたり、マニュアルを作成したりする委員会です。
若年層のスタッフが任命されることも多い委員会です。
比較的楽な委員会と言われることもありますが、活動の成果が見えにくいため、上司から「何もしていない」と見られてしまうこともあるので、注意が必要です。
記録委員会
看護記録について、質の向上や効率化を考える委員会です。
それなりの専門的な知識が必要とされます。院内の記録監査をすることもあります。
平時はさほど忙しい委員会ではありませんが、電子カルテシステムが導入される時や、契約更新で見直す時期にこの委員会に所属していると、非常に忙しくなります
広報委員会
病院の広報誌や、HP作成などに関わる委員会です。
看護師募集のパンフレットやHP作成などに関わることもあります。そのため、近年はPC操作に長けた人が任命されることも多いです。
看護業務に直接関係のない委員会なので、ピリピリしたムードがなく、比較的穏やかな雰囲気であることが多いです。
レク委員会
常設の場合と、イベント時のみ招集をかけられる場合があります。
主に、院内のクリスマス会や運動会などのイベントを企画・運営する委員会です。こちらも、比較的穏やかな委員会です。イベント前は非常に忙しくなりますが、中心となっている人たちは「イベント好き」であることが多く、ピリピリした雰囲気にはなりにくい傾向にあります。
大変な委員会ではありませんが、イベントや幹事をやることが苦手な人にはあまり向いていないと言えるでしょう。
ぶっちゃけ、“楽な委員会”“大変な委員会”ってどれ?
病院・施設によって違いはありますが、傾向としては以下のように分類できます。
- 1.大変だが、出世したいならやっておくべき委員会
医療安全委員会・教育委員会
- 2.専門分野に進みたいならやっておくべき委員会
褥瘡委員会・感染対策委員会
- 3.比較的楽な委員会
業務委員会・記録委員会・広報委員会・レク委員会
その委員会を担当している師長などにもよりますが、概ねこのような傾向があります。
ただ、委員会というのは、自分で選べないことも多いのが現状です。
専門分野に進みたい人は、事前に「○○に興味がある」ということを上司にアピールしておくのが良いでしょう。
委員会のない職場ってないの!?
看護師の「持ち帰り業務」で最も多いのが委員会業務です。
中には、複数の委員会を兼任させられ、休日出勤を強いられるケースもあります。
病院などの組織を運営するに当たっては重要な委員会ですが、それによって看護師の健康が脅かされたり、プライベートな時間が削られてしまうのは考えものです。
検診センターや個人クリニックなど、委員会がない職場もあります。
また、近年では、委員会を勤務時間内に終わらせるように工夫したり、勤務時間内に委員会業務を行う時間を設けてくれる職場も増えています。
委員会業務は、その委員会を指揮する上司の裁量によっても繁忙度が左右されます。
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