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看護師働き方診断

看護師で英会話できる“話せる”だけでは不充分?英語と異文化コミュニケーションで外国人患者さんをサポートできる看護師になる

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外国人との壁は“言葉”だけではない

都市部や外国人居住者の多い地域、外資系企業の医務室など、看護師の職場の中には外国人との接点が多い職場も数多くあります。

 

 

そのような職場に就職を考えた時、「英語を話せるようにならなければ!」と考える看護師は多いです。

 

 

また、英語が堪能な看護師が、そのような職場に就職を希望することもあります。

 

 

看護師と患者さんの関係は「一時的」ではなく、「継続的」となることが多いです。

 

 

入院患者さんであれば毎日顔を合わせるでしょうし、外来でも疾患によっては継続的な受診が必要です。

 

 

そのような「継続的」な関係を築いていく中では、相手を理解するのに「言葉」だけでは不充分です。

 

 

日本人同士でも、時に「価値観の違い」や「世代間の違い」などで相手を理解するのに苦しむことがあります。

 

 

まして、異なる文化・習慣・社会の中で生活してきた外国人となれば、相手を理解するのに言葉だけでは不充分であることは、想像に難くありません。

 

 


 

英語ができても外国人患者さんの対応に苦戦する看護師は多い!

「英語がペラペラなら、外国人患者さんの対応もスムーズなのでは?」と考えている方もいるかも知れませんが、実際には、英語が話せても外国人患者さんの対応に苦戦する看護師は多いです。

 

 

「言葉の壁」以上に、「文化の壁」「習慣の壁」は大きいものです。

 

 

1.体温計は「腋窩」か「口」か?

日本では、体温は腋窩温による測定が一般的ですが、海外では口腔温が主流の国が多いです。

 

 

そのため、腋窩用の体温計を口腔に入れてしまうことがあります。

 

 

2.輸血はどこまでOKか?

日本でも度々遭遇する事例ですが、宗教上の理由で輸血ができない人がいます。

 

 

しかし、宗教や宗派の違いで、「輸血NG」の境界線が微妙に異なります。

 

 

輸血全般がNGの場合もあれば、「全血はNGだが、血液製剤はOK」というケースもあります。

 

 

また、「本来は輸血がNGだが、生命に関わる場合はOK」というケースもあります。

 

 

患者さんや家族の病態の受け止め方、個々の考え方など、様々な要因が絡んでくる上に生命に関わる問題なので、医療者も慎重に対応する必要があります。

 

 

3.宗教が最優先される考え方

宗教上の理由で、避妊できない人もいます。

 

 

性感染症や避妊が必要な病気の患者さんにどれだけ避妊やプロテクトの必要性を説明しても、なかなか受け入れてもらえず、やきもきすることがあります。

 

 

4.「カウンセラー」の捉え方が異なる

日本では、「カウンセリング」を仰々しく考えている人が多いですが、特にアメリカなどでは、「カウンセリング」というのはごく身近な悩み解決方法として捉えられています。

 

 

日本人は、「悩みは家族・友人など身近な人に相談する」という考えの人が多いですが、「家族や友人に悩みを打ち明けて巻き込んでしまうより、プロに任せた方が良い」と割り切って考える国もあります。

 

 

5.死生観が異なる

宗教や国によって、死生観も異なります。

 

 

日本人は、「死」に関する話題を「縁起が悪い」と言って避けがちですが、キリスト教徒は、死ぬ前に牧師に会うということが普通に行われます。

 

 

自らの死を語る患者さんへの対応に戸惑ってしまうケースも多いです。

 

 

6.トラブルが頻発しやすい産前・産後の医療現場

文化・習慣の違いが如実に現れるのが、お産です。

 

 

日本では、妊婦の著しい体重増加は「妊娠高血圧症候群」などの原因になるとされ、かなり厳しい体重管理を指示されます。

 

 

しかし、諸外国では「太っても栄養を摂るべきだ」と考える国も多く、日本の病院で指示される体重管理を受け入れられない患者さんは多いです。

 

 

妊婦さんのお腹を触ったり、なでるような仕草をしたり、「お腹が大きくなったね」などと声を掛けるのは、国によっては非常に失礼な行為になりますので、注意が必要です。

 

 

また、日本では「お産は病気ではない」という考え方から自然分娩が一般的ですが、先進国の多くは無痛分娩が主流となっています。

 

 

産後も、患者さんに「胎盤を持って帰りたい」と言われて驚いたというケースは多いです。

 

 

7.自己主張をする外国人患者さんと、自己主張できない日本の医療者

日本人の中には、痛みを訴えることを「恥ずかしい」と考える人がいます。

 

 

一方、外国人は激しく痛みを訴えることがあります。

 

 

痛みを我慢する日本人を当たり前だと思っている医療者は、外国人患者さんの激しい痛みの訴えにオロオロしてしまうこともあります。

 

 

8.時間の感覚が異なる

日本の鉄道は世界一時間に正確だと言われますが、国によっては1時間程度の遅刻も「誤差の範囲」と捉える国も珍しくありません。

 

 

特に外来でトラブルになるのが、予約時間が守られない外国人患者さんの対応です。

 

 

場合によっては診療や検査を受けられなくなってしまうこともありますので、この点に関しては、時間に遅れることでどのようなデメリットがあるのかをハッキリ伝える必要があります。

 

 

それぞれの患者さんの個性や性格にもよりますが、日本で生活していると「当たり前」と思うことでも、異なる文化で生活してきた人には通用しないことも多いのです。

 

 

外国人患者さんとスムーズなコミュニケーションを図るには、語学力に加えて、それぞれの文化・生活習慣を理解しようとする姿勢が必要です。

 

 

異文化を持つ外国人患者さんをサポートするためのステップ

では、文化・生活習慣の異なる環境で生活してきた外国人患者さんへの理解を深めるには、どのようにしたら良いのでしょうか?

 

 

外国人患者さんに、より良い医療・看護を提供するためには、どのようにしたら良いのでしょうか?

 

 

基本のステップについて説明します。

 

 

1.自己理解を深める

「当たり前」と思っていることについても、何故自分はそう思うのか?

 

 

ということを、まずは自分自身に説明できるようにしておきましょう。

 

 

2.自分の考えを伝えるスキルを持つ

例えば、「予約時間は守るべき」という考えについて、「当然のことだから」「常識だから」で済ませるのではなく、

 

 

「予約時間を守ることで、ケアに充分な時間をかけられる」「時間をかけて話を聞ける」「他の検査・治療への流れがスムーズになる」など、相手に伝わる表現を選ぶことも大切です。

 

 

また、その考えを伝える際には「言葉」つまり「語学力」が必要です。

 

 

3.目標を共有する

お互いの価値観が異なることを認めた上で、目標を共有しましょう。

 

 

異なる価値観や文化を持つ人とでも信頼関係を築くことは可能です。

 

 

「私とあなたは異なる価値観を持っているが、この目標に向かって一緒に頑張りましょう」ということを伝えれば良いのです。

 

 

目標を共有しながら、お互いの価値観・文化を尊重する姿勢を持ちましょう。

 

 

「英語」と「異文化コミュニケーション」を活かして働くには?

「英語」と「異文化コミュニケーション」という、一見看護師とは無縁とも思えるキーワードですが、これらの能力を活かして働ける職場にはどのようなものがあるのでしょうか?

 

  • 空港内の医務室・クリニック
  • トラベルクリニック
  • 外国人居住者の多い地域の病院
  • 外資企業系を含む産業看護師
  • シップナース
  • エスコートナース

 

主だったものでも、これだけの職場があります。

 

 

看護師転職サイトでは、英語や異文化コミュニケーション能力を活かして働きたい看護師の転職も支援しています。

 

 

これらの職場の中には、求人数が少ないものもありますので、看護師転職サイトを活用して、希望の職場への転職を叶えましょう。

 

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