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看護師働き方診断

血が苦手なのに救急室に配属されてしまった新人看護師の苦悩…克服のポイントは「看護師スイッチ」だった!

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配属先を聞いて愕然とした日

看護師国家試験合格発表の2日後、
当時21歳の私は「入職式」を迎えました。

 

 

 

合格に喜んだのも束の間、
入職の日を迎えてからは、
研修とレポートに追われる毎日です。

 

 

 

1週間の「新入職者研修」の最終日、
メインイベントが待っています。

 

 

 

それは、「配属先発表」。

 

 

 

看護師にとって、
最初の配属部署がどこか?

 

というのは非常に重要で、
その後の看護師人生にも、
少なからず影響を及ぼすものです。

 

 

 

「3A 病棟、○○さん、△△さん…」と、
次々と同期の名前が呼ばれていくのを、
私もドキドキしながら聞いていました。

 

 

 

しかし、
9つある病棟の最後の病棟になっても、
私の名前は呼ばれませんでした。

 

 

 

「新人は病棟に配属されるものだ」
という思い込みがあったので、
ちょっと意外な気もしましたが、

 

「ということは、手術室か外来か…」
ということに気付いた瞬間、
ある不安がよぎりました。

 

 

 

実は私は、
血を見るのが苦手だったのです。

 

 

 

学生時代も、
解剖の授業はなるべく後ろの方に立ち、
目をそらしながら、
授業時間が終わるのをカウントダウンしていました。

 

 

 

それなのに、
もし手術室に配属になったら、
血を見ない日はありません。

 

 

 

そんなことを考える間に、
「手術室、○○さん…」
と名前が呼ばれ始めました。

 

 

 

しかし、
私の名前は呼ばれませんでした。

 

 

 

そして、最後の配属先「救急室」で、
ついに私の名前が呼ばれました。

 

 

 

救急室に配属されたのは、
私を含め新卒看護師4名でした。

 

 

 

救急室は、
手術室と同様に、
「血を見る部署」です。

 

 

 

私は、
しばし呆然となりました。

 

 

 

しかし世間からは、
救急室は「花形部署」と見られています。

 

 

 

早速実家の両親に電話で配属先を伝えると、
「凄いね」「それはやりがいがあるね」
と非常に喜んでくれました。

 

 

 

そして、
「やれるだけ頑張ってみよう」と、
ちょっと気合いを入れたのでした。

 

 

 

出勤初日から緊張による貧血で倒れた私

配属先への出勤初日、
同期4人で待ち合わせて、

 

業務開始の20分前くらいに、
救急室に到着しました。

 

 

ロッカーの場所などを教えてもらい、
ボールペンとメモ帳を手に、
申し送りを聞きます。

 

 

 

スタッフ全員が、
センターテーブルを囲んで立ち、
夜勤の申し送りを聞きます。

 

 

 

新人4人はその後ろに立って、
聞いても理解できない申し送りを、
とりあえず聞いていました。

 

 

 

ところが、その申し送りを聞いているだけで、
私はあまりの緊張から気分が悪くなり、
目の前が真っ暗になって、
その場に座り込んでしまいました。

 

 

 

すぐさま主任が椅子を持って来てくれ、
「少し休んでいなさい」
と言ってくれました。

 

 

 

こうして、
ろくに自己紹介もできないまま、
私の救急室勤務は始まったのでした。

 

 

 

救急室で見るのは「血」だけじゃない!もっと過酷な現実

私のプリセプターは4年目のS先輩で、
とても綺麗で仕事ができる人でした。

 

 

 

まずは「シャドウイング」。

 

 

 

とにかくS先輩について歩き、
仕事の流れや物品の場所を覚えます。

 

 

 

救急室の先輩は皆、
歩くのが早くて、
私はいつも小走りでついて回っていました。

 

 

 

必死でついて回っていたら、
「トイレに行くだけだから」と言われて、
恥ずかしい思いをしたこともあります。

 

 

 

「シャドウイング」をしていて、
気付いたことがありました。

 

 

 

私が苦手なのは「血」だけでは、
なかったということです。

 

 

 

「傷口」も苦手だし、
「痛がっている人」
「嘔吐している人」
を見るのも苦手でした。

 

 

しかし救急室は、
日常的にこのような状況の患者さんが、
来るところなのです。

 

 

 

そういう患者さんを見ながら、
自分も気分が悪くなってしまったり、

 

帰宅後もその気分の悪さが、
抜けない日が続きました。

 

 

 

「こんな有様で、
一人前の看護師になれる日は、
来るのだろうか?」

 

 

と、
落ち込む日が続きました。

 

 

 

「あれ!?血を見ても大丈夫!」その日は突然訪れた

ある日、
続けざまに救急車が入って来て、
非常にバタバタしている日がありました。

 

 

 

そんな中で、
「酔っぱらって頭から血を流している」
という患者が搬送されてきたのです。

 

 

 

他のベッドには、
心肺停止で蘇生中の患者や脳出血で、
これから手術室に入室する患者などがおり、

 

その「酔っ払い」は、
比較的軽症と判断されました。

 

 

 

酔っ払って転倒したようで、
頭と顔が血まみれ状態です。

 

 

 

間もなく、
外科医が到着しました。

 

 

 

 

すると突然、

 

S先輩から
「あなた、一人でこの患者さんの処置について!」

 

と指示を出されました。

 

 

 

S先輩は、
その外科医に、

 

「この子、新人なのでよろしく!」

 

とだけ言って、
他の患者の処置に戻ってしまいました。

 

 

 

私は、
その外科医と二人だけで、
「酔っ払い」
の処置をすることになりました。

 

 

 

外科医に、

 

「ナート(縫合)するから、準備できる?」

 

 

と言われ、
とりあえずこれまでにシャドウイングで学んだ、
見様見真似の準備をすると、
早速処置が始まりました。

 

 

 

その「酔っ払い」の頭には、
血のりがべっとりとついていて、

 

処置の妨げになるため、
濡らしたガーゼで髪の毛についた、
血の塊を拭き取りました。

 

 

 

ビニール袋が血の付いたガーゼで、
いっぱいになるほど出血していました。

 

 

 

そして、
「酔っ払い」はよほど飲み過ぎたのか、
処置中も数回嘔吐を繰り返しました。

 

 

 

私は、
滅菌物と創部が汚れないように、
必死でそれを拭き取りました。

 

 

 

創部にガーゼを当てテープで固定すると、
医師がグローブを外しながら、

 

「お疲れ様、助かったよ。ありがとう」

 

と言ってくれました。

 

 

 

それまでのシャドウイングでは、
新人看護師の私は、
透明人間のように扱われてきました。

 

 

 

それなのに、
医師が私に向かって、

 

「お疲れ様、ありがとう」

 

と言ってくれたことが、
とても嬉しかったのを覚えています。

 

 

 

「酔っ払い」は、
無事に家族に引き取られて、
帰って行きました。

 

 

 

後片付けをしながら、

 

「あれ!?血を見ても大丈夫だった」

 

ということに気付きました。

 

 

 

更に、
嘔吐している人を見ても、
大丈夫だったのです。

 

 

 

その日は、
帰宅しても家で、
気分を悪くすることはありませんでした。

 

 

むしろ、
充実した気持ちで、
眠りにつくことができました。

 

 

 

「看護師スイッチ」はどこにある?

その後も、
救急室で血を流している人や、
嘔吐している人を見る機会が沢山ありましたが、
すっかり大丈夫になっていました。

 

 

 

ガーゼで拭いたり、
膿盆を準備したりと、

 

冷静にやるべきことが、
できるようになってきました。

 

 

 

しかしある日、
友人に誘われたプライベートの飲み会で、
泥酔した参加者が嘔吐してしまったのです。

 

 

 

「看護師だよね?介抱してあげて」

 

と言われましたが、
できませんでした。

 

 

 

「白衣着てない時はできないから!」

 

と断りながら気づきました。

 

 

 

私が血や嘔吐を見ても平気なのは、
白衣を着ている時だけなのです。

 

 

 

白衣を着ていない時は、
全くダメなのです。

 

 

 

私の「看護師スイッチ」は、
白衣を着ることで入るのでした。

 

 

 

「看護師スイッチ」で、
血や嘔吐は克服した私でしたが、

 

救急室では「血」や「嘔吐」よりも、
更に恐ろしい現実が待っていました。

 

 

 

「血が苦手」を克服できない場合は?

それでも、
血を見るのが苦手な方はいると思います。

 

 

 

実際に、
処置を見て倒れてしまった同期がいました。

 

 

 

どうしても克服できない場合は、
医療処置の少ない職場で働く、
ということも視野に入れてみましょう。

 

 

 

看護師の働く職場は、
病院だけではありません。

 

 

 

企業の医務室や保育園、
健診センターなど、幅広いのです。

 

 

 

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また、
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ありますので、

 

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