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看護師働き方診断

30歳を過ぎた新卒看護師の悩み。OLを辞めて30過ぎて看護学校に進学し、新人看護師になったMさんの話。

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30歳を過ぎて看護学校に進学したMさん

同じ日に就職試験を受け、
偶然にも新入職者研修で、
隣の席になったMさん。

 

 

 

35歳のMさんと当時28歳の私とは、
年齢はMさんの方が7歳上だけど、

 

看護師経験は私の方が7年上という、
「ねじれ」の関係にありました。

 

 

 

しかし、
その「ねじれ」のお陰で、
お互いに上下のない穏やかで、
対等な関係を築くことができ、

 

配属先こそ違いましたが、
時折メールで連絡を取り合い、
一緒に食事をすることもありました。

 

 

 

それまで、
あまり踏み込んだことを聞くのは悪い…
と思って聞きませんでしたが、

 

この日、
私は思い切って、
Mさんに質問をぶつけてみました。

 

 

 

「Mさんは、
どうして看護師になろうと思ったのですか?」

 

 

 

ある程度の年齢になってから、
看護師を目指す方というのは、

 

経済的に逼迫した状況である方や、
複雑な家庭の事情が絡んでいることも、
少なくないため、

 

私はそれまで、
この質問は避けていたのです。

 

 

 

「私は、
ずっと普通のOLをしていたんだけど、
32歳の時に離婚したの。

 

子どもはいなかったけどね。

 

その離婚した勢いで、
何となく“看護師になろう”って思ったのよ」

 

 

 

初めて聞く話でした。

 

 

 

Mさんはスッキリとした表情で、
もう離婚も「過去のこと」
と割り切っている様子でした。

 

 

 

まだ28歳の私にとって、
「32歳」がどういう年齢なのか、
わかりませんが、

 

それでも新しいことを始めるには、
勇気がいる年齢であることは、
想像がつきました。

 

 

 

「よく、決心しましたね。

 

お仕事も辞めないと、
いけないですもんね」

 

 

 

「うん。

 

自分でもよくわからないんだけど、
完全に勢いだったと思う。

 

看護学校の入学式の時、
10代の子に囲まれてて、

 

その時初めて“私、何やってるんだろう”
って思ったのを凄く覚えてる。

 

でも、入ったらからには、
きちんと卒業して免許を取ろうって思ったの」

 

 

 

「勢い」とは言うものの、
それでも辞めずに学校を卒業し、
看護師として働き始めたMさんには、
それなりの何かがあったのだろうと、
私は勝手に推測しました。

 

 

 

看護師の常識は一般の非常識!?

「看護師の仕事には慣れましたか?」と
私が尋ねると、

 

「実は、体力的にはかなりキツイ…」

 

と言ってMさんは笑いました。

 

 

 

「OLの時と比べると、
座っている時間と立っている時間が、
真逆でしょう?

 

 

 

だから、足がもたなくて…。

 

 

 

あと、OLの時はデスクワーク中心だったから、
常にお茶とかコーヒーを飲みながら、
仕事していたけど、
今は水分も取れないことがあるしね。

 

 

 

ただでさえ朝が早いのに、
情報収集のために、
更に早く出勤しなきゃいけないし、

 

休みの日でも部署会には、
出なきゃいけないし、

 

看護師の仕事そのものよりも、
看護師の労働環境にまだ慣れてない…
って感じかな」

 

 

 

看護師の仕事しか、
したことのない私には、
当たり前のことでしたが、

 

他の仕事を経験している、
Mさんにとっては、
看護師の仕事は、
「ありえないこと」の連続のようでした。

 

 

 

「夜勤の前の時間を、
どう使えば良いのかもわからなくて…。

 

皆どうしているの?」

 

 

 

今度はMさんが私に質問してきました。

 

 

 

「私は、ひたすら寝ています…」

 

 

 

「それができないの。
必ず朝になると目が覚めちゃって…」

 

 

 

Mさんは、
不規則な看護師の勤務形態にも、
慣れない様子でした。

 

心なしか、
入職時より痩せた印象でした。

 

 

 

30歳を過ぎたからこそわかってしまうこと

Mさんは、
プリセプターとの関係にも、
悩んでいる様子でした。

 

 

 

「私のプリセプターは年下でしょ?

 

私は全然気にしていないんだけど、
向こうが私に気を遣っている感じなの。

 

それが申し訳なくて…。

 

きっと、年上の新人なんて、
嫌だろうなって。

 

それに、私は年齢がいっているから、
覚えが悪くて、

 

きっとイライラさせていると思う」

 

 

 

それは、
MさんがかつてOL時代に、
新人を指導する立場を、
経験しているが故の悩みでした。

 

 

きっと、真っ新な新人なら、
そんなことお構いなしなのでしょうが、

 

「教える側」の気持ちが、
わかってしまう者ならではの、

 

「教わる側」の気遣いや申し訳なさが、
そこにあったのです。

 

 

 

確かに、
私も年上の新人の指導に、
苦戦した経験がありました。

 

 

 

それを思うと、
Mさんの悩みに返す言葉が、
ありませんでした。

 

 

 

その後もMさんと私は時折、
仕事帰りに食事に行き、
お互いの悩みや愚痴を打ち明け合いました。

 

 

 

部署も年齢も異なる私たちは、
利害関係も上下関係もなく、
何でも打ち明け合える関係だったのです。

 

 

 

秋、Mさんがまさかの…

入職して半年ほど経った頃、
日曜出勤していた日のことです。

 

 

 

当直の内科医に、

 

「4階西病棟のMさんって、同期?」

 

と聞かれました。

 

 

「はい」と答えると、

 

「具合悪いみたいで、
今、僕が点滴してきた」

 

と言うのです。

 

 

 

私は驚いて、
自分の仕事が終わると、
すぐにMさんが点滴を受けている、
外来処置室に行きました。

 

 

 

ベッドで休んでいるMさんは、
真っ青な顔で必死に笑顔を作り、

 

「ごめんね、心配かけて…」

 

と言いました。

 

 

 

翌日から、
Mさんは「病休」となっていました。

 

 

 

数日後、
私が心配してMさんにメールすると、
驚きの返信がありました。

 

 

 

「実は、今お付き合いしている、
彼氏の子を妊娠していることが、
わかりました。

 

年齢的にもこれが、
最後のチャンスなので、
再婚して産むことにしました。

 

昨日、師長さんにも報告して、
退職の手続きをしているところです」

 

 

 

私は、同期のMさんが、
退職してしまった淋しさは感じましたが、
Mさんにとっては、
良かったのではないかと思いました。

 

 

 

新卒で妊娠したMさんのその後

その後も私は、
Mさんと連絡を取り合っていましたが、

 

ほどなくしてMさんは、
ご主人の転勤で、
地方に引っ越しました。

 

 

 

子どもが3歳になった頃、
Mさんは地方都市のクリニックで、
再び看護師として働き始めました。

 

 

 

「看護師経験が1年にも満たないし、
年齢も40近いから再就職は、
難しいと思っていたけど、
近所のクリニックでのんびり働いているよ」

 

と話し、看護師は、
やはり就職に強いということを、
実感したそうです。

 

 

 

そんなMさんを見て、

 

「新卒は当たり前のように、
大規模な病院に就職するけれど、
それぞれのライフスタイルに合った職場、
というものがあるのだなぁ」

 

と感じました。

 

 

特に、離職率の高い、
大学病院などでは、

 

「辞めるのは負け組」

 

のような風潮の職場もありますが、

 

それでも自分に合った職場を、
見つけた人の方が、
豊かな看護師人生を、
送れるのではないだろうか…

 

と、Mさんを見て感じたのでした。

 

 

 

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「クリニックは経験がないと働けない」

 

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