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看護師働き方診断

看護師の職場で使える業務改善の事例集〜病棟編〜スタッフでもできる!短期間で成果の出る業務改善!

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どうせやるなら有意義な業務改善を!

年度初めの目標管理シートに「業務改善」を挙げた方も多いのではないでしょうか?

 

 

看護師の職場は、残業が多かったり、繁忙度が高かったり、ミスが多かったり…と、業務改善をする余地がたくさんあります。

 

 

業務改善は、改善するテーマや内容によって、必要とする期間も変わってきます。

 

 

勤務編成や病棟編成を変更するような大掛かりなものであれば、年単位での取り組みとなりますが、自部署内で行う業務改善であれば、数か月で行うものが多いでしょう。

 

 

「目標管理シートに書いてしまったから、あまりやる気はないけれど仕方なく…」という方でも、どうせやるなら「やって良かった」と思える、意味のある業務改善をしたいものです。

 

 

今回は、短期間でも成果の出る業務改善の事例を紹介していきます。

 

 


 

 

短期間で成果を出すコツは「小さなこと」に目を向ける

大掛かりな業務改善は時間も労力もかかります。

 

また、管理職レベルでないと取り組めないテーマもあります。

 

 

スタッフナースが短期間で成果の出る業務改善を成功させる秘訣は「小さなこと」に目を向けることです。

 

 

「残業を削減する」「職務満足度を上げる」といった大きなテーマではなく、スタッフナースだからこそ気付ける「小さなこと」の改善に取り組みましょう。

 

 

「小さなこと」の方が、スタッフが介入しやすく、評価もしやすくなります。

 

 

しかし、「小さなこと」と言っても、方向性さえ間違っていなければ、必ず「大きな改善」に繋がるのです。

 

 

その点は自信と誇りをもって取り組みましょう。

 

 

「小さなこと」の業務改善事例〜病棟編〜

 

事例1:入浴介助をスムーズに行うためのシステム作り

現状と問題点

○○病棟では、1日あたり6〜8名の患者の入浴介助をしている。

 

病棟の浴室前に予約ボードがかけてあり、日勤の受け持ち看護師が都合の良い時間を予約する。1人当たりの予約枠は20分である。

 

しかし、現状としては、この予約時間をオーバーしてしまうことが多く、次の予約にずれ込んでしまうことが多い。

 

そのため、実際は予約ボードがきちんと機能しておらず、自分の担当患者の入浴が終わったら、次の予約患者の受け持ち看護師を探して声をかけることになっている。

 

入浴が遅れると、それ以降の1日の予定が後ろにずれ込んでしまい、処置などに影響を及ぼすこともある。午前中に入浴介助が終わらず、午後にケアを持ち越すこともある。

 

また、2名での介助が必要な患者の場合は、一緒にケアに入ってくれるスタッフを探すのに手間取って、予約時間に入れないこともある。

 

期待する成果

入浴介助が計画通りに行えるシステムを検討し、導入する。

 

入浴の予定時間が守られることで、他のケア・処置も時間通りに行えるようになり、業務がスムーズに進む。

 

午前中に全患者の入浴介助が終わるようにすることで、午後に記録をする時間が確保でき、残業削減にも繋がる。

 

改善策

朝のカンファレンスの中で入浴の時間を決める。

 

2名での介助が必要な患者については、カンファレンス時にリーダーがペアを決める。

 

入浴時間は、従来の20分から30分に変更する。予約時間内に入浴を終えていれば、特に声掛けはしない。

 

 

解説

入浴介助は、看護ケアの中でも時間を要するもので、これがスムーズに行えるかどうかは、1日の業務の進捗を大きく左右します。

 

このケースでは、以下の点を問題と捉えて、改善策を講じています。

 

  • 所定の入浴時間(20分)が実際は守られていない→入浴時間を30分に延長する
  • 予約ボードがあるにも関わらず、実際はいちいち声かけをしている→時間を守れていれば声かけは不要とする
  • 2名での介助が必要な場合、自分でペアを探さなければならない→あらかじめリーダーがペアを決めておくことでタイムロスをなくす

 

大きな目標としては「残業時間削減」に繋がりますが、「入浴介助の予約システム」という点に的を絞ることで、スタッフでも無理のない取り組みができます。

 

 

事例2:効果的な入院オリエンテーションの検討

現状と問題点

○○病棟では、1日平均3名の新規入院患者がいる。

 

初回入院患者には、入院当日にオリエンテーションをすることになっているが、オリエンテーションの方法は統一されておらず、受け持ち看護師の裁量に任されているのが現状である。

 

また、緊急入院患者の場合、入院当日のオリエンテーションが困難なケースも多く、充分なオリエンテーションがなされないまま入院を継続してしまうケースもある。

 

そのため、患者が不便を感じることや、説明不足によるトラブル(無断外出・時間外の面会)が起きることもある。

 

期待する成果

入院オリエンテーションの方法を病棟内で統一し、どの患者も一定のレベルのオリエンテーションを受けられるようにする。

 

また、緊急入院の患者に対しても、必要なオリエンテーションを行えるようなシステムを導入する。

 

改善策

入院オリエンテーションのマニュアルを作成する。

 

同時にチェックリストを作成し、患者が入院したらカルテに挟む。

 

看護師は、患者への説明が完了したら、その項目にサインをする。

 

朝の情報収集時、受け持ち患者のチェックリストを確認し、まだ説明が終わっていない項目については、患者の状態に合わせて説明を行う。

 

 

解説

方法が確立されていないもの、マニュアルが整備されていないものに関しては、一から取り組まなければなりません。

 

新しいマニュアルや手順が増えるということは、スタッフの反発も予想されますので、現状での問題点や期待される成果をきちんと説明してから試行・導入に入りましょう。

 

 

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