本サイトには広告が含まれています
ナースフューチャーへようこそ。副看護師長のレイカです。看護師として、これまで16年働いてきました。あなたの看護師転職をお助けします!
看護師働き方診断

プリセプターのいじめに遭い、大学病院の看護師採用で試用期間から本採用になることができなかった同期Yちゃんの話

このエントリーをはてなブックマークに追加   

「試用期間」と「本採用」

私が就職したA大学病院は、
入職後半年間の「試用期間」が、
設けられていました。

 

 

 

試用期間とは、
入職後に雇用側が、
適正を判断するために設けている期間で、

 

給与体系や福利厚生などは、
通常の職員と変わりません。

 

 

しかし、

 

A大学病院の看護部には、
「試用期間」と「本採用」を区別する、
ある明確なルールがありました。

 

 

 

それは、「バッチ」です。

 

 

 

「丸バッチ」と呼ばれた新人看護師

A大学病院は通常、
職員にはカードキー機能を備えた、
「職員証」が配布され、

 

名札代わりに、
胸につけることになっていました。

 

 

 

しかし、
試用期間中の看護師には、
職員証を胸に付けることが許されていません。

 

 

 

試用期間中は、
丸いバッチに名前を書いて、
それを名札として胸につけることになっていました。

 

 

 

そのため、
新人看護師は「丸バッチ」と呼ばれ、
いわば「初心者マーク」のような、
アイテムとなっていました。

 

 

 

まだ、
名前を覚えてられていない医師から、

 

「おい、そこの丸バッチ」

 

などと、
呼ばれることもありました。

 

 

 

入職後半年となる9月に、
レポート提出があります。

 

 

 

そのレポートと、
それまでの勤務態度などから、
師長・主任・プリセプターが総合的に評価し、

 

「本採用」となるか、
「試用期間延長」となるかが決まるのです。

 

 

 

「本採用」となると、
10月1日に辞令交付がなされます。

 

 

 

会議室に集められ、
院長から辞令を受けて、
晴れて本採用となります。

 

 

 

そして「丸バッチ」を卒業できるのです。

 

 

 

「試用期間延長」となると、
その後も本採用となるまでは、
「丸バッチ」を着用することになり、
これは非常に屈辱です。

 

 

 

「新人看護師は10月1日付けで本採用になる」

 

ということは、
院内の職員誰もが周知しているため、

 

それ以降も丸バッチを付けているということは、
「落ちこぼれ」ということを意味するからです。

 

 

 

「試用期間延長」となった新人は、
後日個別に本採用が決まります。

 

 

 

進捗状況などから上司が判断し、
2週間程度で本採用となる場合もあれば、
数ヶ月延長されるケースもあります。

 

 

 

毎年、数名は、
「試用期間延長」となるそうですが、

 

中にはそれを機に、
退職してしまう新人もいるという話でした。

 

 

 

ついに迎えた「本採用」の日!

9月下旬、
私を含む救急室の新人4名が、
師長・主任に呼び出されました。

 

 

 

小さなカンファレンスルームに、
4人で座らされ緊張した面持ちで待っていると、
M師長がやや重々しい口調で、

 

「皆さんは全員、本採用に決定しました」

 

と言いました。

 

 

 

私たちはお互いに顔を見合わせ、
小声で「やったね」と言い合いました。

 

 

すると主任が、
「もっと喜んでいいのよ」
と笑いながら言いました。

 

 

 

10月1日、
ついに私は「本採用」の日を迎えました。

 

 

 

広い会議室に入ると、
同期の新人看護師の他、
昇進する先輩も数名混じっていました。

 

 

 

久しぶりに顔を合わせた同期と、
「良かったね」などと話している時、

 

ふと、
看護学校時代の同級生、
Yちゃんの姿がないことに気付きました。

 

 

 

Yちゃんがプリセプターから受けた執拗ないじめ

同期のYちゃんは、
泌尿器科病棟に配属されていました。

 

 

 

学生時代から明るい性格で、
勉強も実習の成績も特に問題なく、
リーダー気質で人当たりも良いタイプでした。

 

 

 

しかし、

 

YちゃんのプリセプターとなったT先輩は、
看護部で知らない人がいないほど、
「意地悪」で有名だったのです。

 

 

 

プリセプターがT先輩に決まった時のYちゃんは、
かなり落ち込んでいましたが、
時折同期で飲みに誘い、
励ましていました。

 

 

 

しかし、
元々ぽっちゃり体型だったYちゃんは、
明らかに痩せていきました。

 

 

 

たまに食堂やロッカーで、
顔を合わせることがありましたが、

 

いつも作り笑顔で表情は冴えず、
私たち同期の心配の種になっていたのです。

 

 

 

それでもYちゃんは、
休むことなく出勤していました。

 

 

 

レポート提出などもきちんと期限を守り、
真面目に仕事に取り組んでいました。

 

 

 

人当たりの良いYちゃんは、
患者さんからも好かれていました。

 

 

 

私たち新人は、
毎月「技術チェック」という試験のようなものを、
受けなければなりませんでした。

 

 

 

先輩を患者役に見立てて、
一連の看護技術を実践し、
全てに○がついたら合格です。

 

 

 

例えば、

 

4月は「バイタルサイン測定」「シーツ交換」、
5月は「輸液管理」「皮下注射」などと、

 

項目が決められており、
それらの技術チェックに合格できると、
次のステップに進めるのです。

 

 

 

その「技術チェック」の評価をするのは、
各々のプリセプターでした。

 

 

 

Yちゃんの「技術チェック」は、
なかなか進みませんでした。

 

 

 

他のプリセプターなら、
問題なく○をくれるレベルなのに、

 

非常に細かいミスを指摘しては「不合格」を突き付け、
更には合格できそうな時でも、

 

途中で「ちょっと呼ばれちゃったから」などと、
わざと席を外して中断させ、合格を遠ざけるのです。

 

 

 

しかし、
泌尿器科病棟のボス的存在であるT先輩に、
それを直接指摘できる人はいませんでした。

 

 

 

あろうことか、
上司である師長・主任も、
見て見ぬふりをしていたのです。

 

 

 

そのため、
周囲の先輩達も、
「かわいそう」と同情するだけで、

 

T先輩のYちゃんへのいじめが、
なくなることはありませんでした。

 

 

 

「技術チェック」が進んでいないYちゃんは、
規定により「本採用」にはなれず、
「試用期間延長」という、
厳しい結果が突き付けられたのでした。

 

 

 

職場のいじめに悩んだら…

職場内でいじめや不当な嫌がらせに遭ったら、
まずは信頼できる上司に相談しましょう。

 

 

 

それでも改善が見られなければ、
今の職場には見切りをつけ、
転職も考えてみましょう。

 

 

 

看護師転職サイトなら、
経験年数の少ない看護師の転職も、
丁寧にフルサポートしてくれます。

 

 

 

今の職場への退職の切り出し方や、
退職・転職にまつわる複雑な事務手続きなども、
サポートしてくれます。

 

 

 

専任のコンサルタントが、
親身になって相談に乗ってくれますので、
安心して転職活動ができます。

 

 

 

一人で悩まずに、
まずは看護師転職サイトに相談しましょう。

 

看護roo

看護rooの特徴

様々な条件の求人を見つけることができる転職サイトです。

数ある転職サイトの中でも特に求人数が多く「年収高め、残業少なめ、年間休日多め」といった好条件の求人もあります!

自分好みの求人をお探しの方はまず登録しておくべき転職サイトです。

価格 無料
評価 評価5
備考 対象地域:全国
このエントリーをはてなブックマークに追加   

この記事の体験談の続きはこちらで読めます