看護師辞める理由、退職理由の例と伝え方|上司の引き止めで退職できない時の対処方法
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看護師の退職は、就職よりも大変!
看護師は、「就職するよりも退職する方が大変」と言われるほどに、退職が難しいとされています。
もちろん法的には本人の意思で退職することができるのですが、看護師が退職の意向を伝えると、必ずと言っていいほど「引き止め」に遭います。
多くの病院・施設は看護師不足に悩まされており、一人でも多くの看護師に勤務を続けてもらいたいというのがその最たる理由ですが、それ以外にも「退職者が多いと、師長の評価が低くなる」「離職者が多いと、病院の評判が悪くなる」などの理由もあります。
そのため、看護師が退職するには就職する時以上の面接スキルが必要と言っても過言ではありません。
退職はいつまでに申し出る?
法的には退職する日の2週間前までに申し出れば良いことになっていますが、円満退職を目指すなら、職場の慣習を意識しましょう。
年度末の退職希望は、早いところだと夏頃までに締め切られてしまいます。
大学病院などは、次年度の採用人数を決める関係上、早めの時期に締め切られるのです。
年度末の退職を考えている場合は、遅くとも12月までには上司に退職の意向を伝えておくと良いでしょう。
年内に退職を決めておくと、その後の転職活動も進めやすいです。
退職に失敗する看護師たち
皆さんの周りにも、退職に「失敗」している看護師がいるのではないでしょうか?
毎年「今年こそ辞める」と言っている看護師は、どの病院にも必ずいます。
看護師が上司(師長)に退職の意向を伝えると、多くの場合「引き止め」に遭います。
また、退職時期を巡って揉めてしまったりすると、退職までに時間がかかってしまい、そうこうするうちに新年度を迎えてしまいます。
そうして、もう1年続ける羽目になるのです。
退職で揉めないコツを押さえて、一発退職を狙おう!
退職がスムーズにいく人とそうでない人の違いは、「退職理由」の伝え方にあります。
- 退職で揉める人の特徴
退職の伝え方が感情的になってしまったり、不満を軸に退職の意向を述べる人がいますが、これは失敗しやすいので避けたほうが無難です。
また、すぐにバレる嘘をつくのも自分の首を絞めるだけなのでやめましょう。
例えば、「体調が悪く、主治医から退職を勧められた」などと嘘をつき、診断書の提出を求められて窮地に陥る人は意外と多いです。
- 退職で揉めない人の特徴
理論的で前向きな理由を述べると、スムーズに退職できることが多いです。
退職理由OK&NG事例集
上司に退職の意向を申し出る時には、誰しもスムーズな退職を描いているはずです。
しかし、伝え方をちょっと間違うと、スムーズに退職できないだけでなく、面倒な事態に陥ることもあるので注意が必要です。
退職理由で「スムーズにいく人」と「地獄を見る人」の違いを、OK&NG事例で紹介します。
NG(伝えていけない)退職理由
直属の上司の力で解決できる問題を退職理由に挙げても「改善するから」と、言いくるめられてしまいます。
また、下手な理由を述べると、退職できないだけでなく、今よりも面倒な事態に陥ることもあるので注意しましょう。
「人間関係が良くないので退職したい」
実際の退職理由としては「人間関係」が上位ですが、そのまま伝えるのは危険です。
人間関係が悪い職場は、上司もそのことに気づいていることが多く「だったら、改善するために一緒に活動しよう」と、面倒なことに巻き込まれる可能性があります。
また、「だったら異動させてあげる」と退職の申し出を逆手に取られ、人手不足の部署に異動させられてしまうケースもあります。
「残業が多いので退職したい」「もっとじっくり患者さんと関われる病院に転職したい」
繁忙度の高い大学病院の病棟勤務の看護師が上記の理由で退職を考えることも多いです。
しかし、これを理由として述べると「だったら、次年度は業務改善の係をやって」などと、余計に面倒な仕事を与えられることもあります。
「もっと休みが多い職場に転職したい」
そもそも休みが少ない職場というのは人手が足りていないので、退職にこぎつけるのは非常に難しいです。
「人が増えれば休めるから」と引き留めに遭うことも多く、それでも退職の意向を曲げないと「新人が独り立ちする〇月までは続けて」と懇願されることも多いです。
「もっと給料が高い病院に就職したい」
これは、「もっとお金が欲しい」という意味に受け取られ、夜勤を増やされたりする可能性があります。
また、目標管理が給与に反映されている職場であれば、より負荷の大きい委員会などを任される可能性もあります。
「医療ミスを起こすのではないかと怖い」
繁忙度の高い病院や、ICU・救急室など常に緊張を強いられる部署で働いている看護師にとっては切実な問題です。
しかし、これを理由にすると、単に「医療安全に対して敏感な人」という意識を植え付け、次年度の医療安全管理委員会に任命されることもあります。
「看護師に向いていないと思う」「仕事(指導)についていけないので辞めたい」
これらは、新人看護師が退職する時に理由として挙げることが多いです。
しかし、このような理由を挙げても、「異動すれば仕事内容も変わる」と諭されたり、「時間が解決する」と取り合ってもらえないことがほとんどです。
また、「ついていけない」という理由を述べると、2年目になってもプリセプターをつけられるなど、特別扱いで対応されてしまうこともあるので注意しましょう。
OK(伝えていい)退職理由
上司を納得させることのできる退職理由とは、「上司に為すすべがない理由」です。
「配偶者の転勤で転居することになった」「結婚で遠方に行くことになった」
物理的に通勤が不可能になるというのは、最も説得力のある退職理由です。
「自分は続けたいのだが、どうしても物理的に無理である」という伝え方をすると、円満な退職に繋がります。
「進学したい」「海外留学したい」
前向きな理由は、上司も納得しやすいです。
向学心を前面に主張し、「今よりも上に行くために、退職しなければならない」ということを伝えます。
但し、病院によっては、進学・留学による休職を認めている職場もあり、そのような職場では進学・留学が退職の理由として成立しません。
そのような職場では、「留学後も、海外で仕事をしたい」「進学後は○○病院に勤務したい」など、その後の展開も考えておく必要があります。
「○○科で働きたい」「○○病院で△△看護の勉強をしたい」
今の職場では経験できないことをやるための退職であれば、上司も後押しせざるを得ません。
但し、使えるのは今の職場にはない診療科や分野のみです。
ここで注意が必要なのは、この理由を使えるのは「看護師経験3年目以降」と心得ておきましょう。
経験年数の浅い看護師が「○○科で働きたい」と言っても、「あと1年、今の職場で基礎を固めたほうが良い」などと諭されてしまうからです。
診断書付きの健康問題
これは使える人が限られますが、いわゆる「ドクターストップ」です。
特に精神面の不調で退職を考えている人は、主治医に診断書を書いてもらうことでスムーズに退職できます。
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