突然看護師長に呼び出され、リーダーデビューをすることに!3年目でもリーダーをしなければならない、その理由とは?
ツイート3年目なのにもうリーダー!?その切実な理由とは…
新人を迎えて3ヶ月、
6月も終わりを迎えようとしていた頃、
私は突然師長に呼び出されました。
プリセプティであるOさんとも、
徐々に信頼関係が築けてきたかな…
と感じ始めた頃でした。
呼び出された、
カンファレンスルームに入ると、
師長は何の前置きもなく、
「来月から、
リーダー業務のトレーニングをします」
と言いました。
リーダーなんて、
「ずっと上の先輩がやっているもの」
という認識でした。
自分もそんな歳になったのか…
などと呑気に感慨にふけりながらも、
「まだ3年目の自分に、
リーダーが務まるのだろうか?」
という現実的な不安に襲われました。
私は、リーダーなんて、
ずっと先のことだと思っていました。
プリセプターとしての役割も、
最近になってようやく、
こなせるようになってきたばかりです。
「正直、自信がありません」と、
素直な気持ちを打ち明けました。
すると師長は、
「そんなの当然よ。
最初から自信満々に、
リーダーをできる人なんていません。
だからトレーニングをするんです!」と、
勢いよく言いました。
確かにそうだな…と、
私はちょっと恥ずかしさも感じながら、
「もう、来月からやるんですか?」と、
再度確認しました。
私としては、
リーダーをするならば、
心の準備をする期間が、
欲しかったのです。
師長は、
「実は、
来週から早速、
リーダートレーニングに入ってもらおうと思って、
勤務表を作っているの」
と言いました。
「来週ですか!?」
と私が驚くと、
師長は声のトーンを落として言いました。
「実はね…、
4B病棟は、3月末で退職者が、
7人も出てしまったでしょう。
だから、
リーダーをできる看護師が少なくて、
シフトを組むのも大変なのよ。
これから、
夏休み期間に入ることを考えると、
あなたにリーダーをやってもらわないと、
リーダークラスの先輩たちが夏休みを取れないの」
そう言われると、
先輩に対する申し訳なさも入り混じり、
私はリーダートレーニングに入ることを、
了承してしまったのでした。
看護師業界の「リーダー」は、他職種には理解できないらしい…
その日、
私は高校時代の友人と、
食事に行きました。
OLをしている友人に、
「来月から、
リーダーのトレーニングを、
することになった」
と話すと、
「えっ、リーダー?
凄いね!出世コースじゃん!」と、
興奮気味に言いました。
彼女の反応で、
一般企業などで、
意味するところの「リーダー」と、
看護師業界での「リーダー」とは、
全く意味合いが異なるということに気付きました。
企業などで「リーダー」というのはまさしく、
「統率者」ということですが、
看護師業界での「リーダー」というのは、
あくまで業務分担のひとつです。
その点が食い違っていたため、
彼女との会話にはかなりのズレが生じました。
看護師にとってのリーダーデビューとは、
単に「新しい仕事を覚える」
ということなのでした。
私は、
OLの友人との会話の中で、
そのことに気付きました。
リーダートレーニングで受けた、T主任の洗礼
「先輩方の夏休みのため」
ということで、
私は3年目にして、
リーダー業務のトレーニングを、
受けることになりました。
リーダートレーニングは、
苦手なT主任から、
指導を受けることになりました。
普通にスタッフとして働いていた頃は、
T主任との接点も少なくて済みましたが、
リーダーをするとなると、
かなり密なコミュニケーションを、
取らなければならないことがわかりました。
リーダーは、
病棟内の患者全ての1日の予定を、
把握しなければなりません。
検査予定を始め、
食事制限の有無、安静度、
保清ケアの予定など、
頭がパンクしそうなほどの情報を、
詰め込んでいきます。
10数名の医師が、
矢継ぎ早に、
「○○さんのレントゲン伝票出したから、
処理しておいて」
「△△さん、昼から常食ね」
「××さんの点滴オーダー変更するね」
…などなど、
様々な指示を告げられます。
手術日でなかったのが、
不幸中の幸いでした。
私はパニックに陥りそうになりながら、
必死にメモを取り、
それらを処理していきました。
T主任は、
素知らぬふりでデスクに向かっています。
アタフタしながら、
指示受けや伝票処理をしていると、
後輩スタッフが、
「午前の報告をしてもいいですか?」
と声を掛けてきました。
はっと時計を見ると、
間もなくお昼の時間です。
とりあえず私は、
後輩スタッフの午前の報告を受けました。
横からT主任が、
「お昼休憩の割り振りは出来ているの?」
と聞いてきました。
そんなことにまで、
気が回っていなかった私は、
「まだです」と答えました。
T主任は、
聞こえよがしに溜息をつきながら、
不機嫌そうにお昼休憩の割り振りをしました。
その後も、
T主任は私ができていない箇所を見つけては、
「これもまだできていないの?」
と指摘し、
不機嫌な態度でフォローをしました。
リーダートレーニング初日は、
業務による疲労と、
T主任とのやり取りによる、
精神的な疲労とが重なり、
久しぶりにぐったりして帰路につきました。
しかし、
この苦痛に耐え続けて1ヶ月後、
私は無事にリーダーデビューを果たしました。
いわゆる、
「リーダークラス」となったことで、
それまでは知らなかった世界を、
知ることになるのでした。
職場環境が悪いと感じたら…
一度に多くの退職者が出たりすると、
残されたスタッフの負担は、
非常に大きくなります。
長時間残業が当たり前になったり、
充分な休暇が与えられなかったり、
することもあります。
職場環境が良くないと感じたら、
働きやすい職場への転職も、
検討してみましょう。
看護師転職サイトなら、
給与や休暇に関することなど、
直接聞きづらいこともコンサルタントが間に入って、
確認・交渉してくれます。
今すぐの転職を考えていなくても、
相談に応じてくれますので、
是非、活用してみましょう。