看護師でうつ病で休職した方の復職後の具体的な業務内容「させて良い業務」「避けた方が良い業務」外来・病棟それぞれ具体例紹介
ツイートダメな管理者は、うつ病の復職者を持て余してしまう
そのため、うつ病を発症してしまう看護師も多く、復職してもうまくいかずに再休職や退職に追い込まれる人がいます。
うつ病を発症してしまう看護師に共通しているのは、仕事に対して真面目に取り組んでいるということです。
更に、休職・療養を経て同じ職場に復帰してくる看護師というのは、より真剣に仕事に向き合っている看護師だと言えます。
このような看護師は、本来は職場にとって貴重な財産であるはずです。
しかし、無能な管理者は、このような看護師をうまくマネジメントできず、持て余してしまいます。
その結果、復職者がやりがいを感じられずに退職してしまったり、周囲のスタッフの士気を下げてしまい、離職率を上げてしまいます。
うつ病からの復帰を成功させるカギは「こまめな面談」
うつ病から復職する看護師を受け入れる職場では、それなりの準備が必要です。
特に、主任などの管理者やリーダー看護師は、充分に情報を共有して、復職者と周囲のスタッフをマネジメントする必要があります。
復職前の面談は看護部長や師長が行うことが多いと思いますが、復職後、日々の業務の中でマネジメントを任されるのは、主任やリーダー看護師です。
その日の業務内容やその実践状況を把握し、無理なく業務調整していくことが、復職を成功させるカギとなるのです。
そのためには、まず、復職者本人とのこまめな面談が欠かせません。
面談では、以下のことを確認しましょう。
- 疲れていないか?
- 生活リズム、仕事には慣れてきたか?
- 眠れているか?
- 食事は取れているか?
- 困っていることはないか?
- 周囲のスタッフとの関係に困っていないか?
時に、立ち話で済ませてしまう管理者がいますが、立ち話では、周囲の目が気になって本当のことが言えません。
短時間でも構わないので、個別にじっくりと話せる環境を作りましょう。
「短時間」で「頻繁」に行うと良いでしょう。
また、1ヶ月程度経過して、慣れて来たら、徐々に業務内容や業務量を変化させていきます。その中で、本人の興味のあること、やりたいことを尊重してあげると、やりがいに繋がります。
復職者に「させて良い業務」「避けた方が良い業務」
管理者・リーダー看護師が最も悩むのが、復職者の業務調整です。
いきなり責任の重い業務を任せると、本人は負担に感じます。
しかし、軽すぎる業務もまた、本人の自尊心を傷つけたり、周囲のスタッフの反感を買うことになります。
時に、復職直後の看護師に「メモ帳作り」や「伝票処理」などの事務作業のみをさせる職場を見かけますが、これらは本人の自尊心を傷つけるだけでなく、看護師という貴重な人材の無駄遣いとなります。
「程よいところ」を見極めるのが重要となります。
復職直後に「させて良い業務」
- 2名以上で行う保清ケア、体位変換
- 指示を受けて行う1名での保清ケア
- バイタルサイン、血糖などの測定
- 入院患者のアナムネ聴取、病棟オリエンテーション
復職直後は「避けた方が良い業務」
- 医師の処置介助
- 検査・手術の入室
- 内服薬与薬
- 点滴管理
- 死後処置
- 看取り
復職直後は、「判断力を必要とする業務」は避けるようにします。
また、薬剤を扱う業務(与薬・点滴管理)など、「集中力を必要とする業務」「ミスが重大な結果をもたらす業務」も避けるようにします。
また、医師や他部署の人(検査室・手術室など)と一対一で関わるような業務(申し送り等)も避けます。
職種や部署が変わると、復職者への理解が不充分なため、サポートが行き届かない可能性があるからです。
復職してから当面の間は、最低でも1週間に1回は面談を行い、業務内容・業務量の見直しを行います。
問題ないようであれば、徐々に業務内容を拡大します。
看護師の場合、「特別扱い」はやむを得ない
他の業種であれば、うつ病から復職した人に対して「特別扱い」をするのはおかしいという声もあるでしょう。
「同じ給料をもらっているのだから」という声もあるかも知れません。
しかし、看護師の場合、業務の特性上、うつ病から復職した人を「特別扱い」するのはやむを得ないと思います。
「復職=完治」ではないので、精神的に不安定な人に看取りのケアをさせたりするのは無理があります。
その点は、他の業種と考え方が異なることを念頭に置いておきましょう。
本人も周囲のスタッフも満足できる!うつ病からの復職者の業務計画例
病棟の場合
病棟の場合は、2名以上で行う保清ケアから入るのがベストです。
1名でのケアは不安を伴うので、慣れるまでは「保清ケア要員」にします。受け持ちはつけず、「フリー」とすると良いでしょう。
病棟業務の中でも比重の高い「保清ケア」を手伝うと、周囲のスタッフからは「ありがとう」「助かった」などとポジティブな言葉かけがなされ、本人も自信を取り戻すことができます。
また、周囲のスタッフからも好意的に受け入れられることが多く、自然とコミュニケーションも増えるので、人間関係にも馴染みやすくなります。
「フリー」としておくことで、看護記録がないため、残業も少なくなります。
他のスタッフが記録している時間を、面談の時間に充てても良いでしょう。
外来の場合
病院によっては、復職者を夜勤のない外来に配属するケースも多いです。
外来は、患者との関わりが多く、臨機応変な応対やクレーム対応も必要となるため、病棟に比べて守られた環境を作ることが難しくなります。
外来の場合は、処置係などにすると良いでしょう。
医師の診察介助は、医師のペースに振り回されるため、疲労度合いが高くなります。
診察につかせる場合は、管理者の采配で比較的落ち着いている診察ブースを持たせるのが良いでしょう。
外来のカウンターに立つと、様々な患者に話しかけられたりして、慣れないうちは困惑しがちです。
慣れるまでは、処置室・採血室などでの業務が良いでしょう。
ブランクがあっても大丈夫!看護師転職サイトに相談してみよう
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