看護師の残業を減らす具体的な取り組み!管理職・主任・リーダー必見!
ツイート看護師の「残業」による様々な弊害
近年、「長時間残業」が問題視されています。
看護師業界も例外ではなく、実際に過労死が認定された事例もあります。
また、「サービス残業」や、看護師業界では当然のようになされてきた「前残業」も、近年問題視されています。
看護師「残業」には、様々な弊害があります。主なものを挙げてみましょう。
- 疲弊感の増大によるモチベーションの低下
残業が常態化すると、充分な休養が取れず、気分的にもリフレッシュできなくなります。
疲弊感の増大はモチベーションを低下させ、やる気・一体感のない雰囲気が出来上がります。
- 疲労によるミスの増加
疲労により、集中力が低下すると、ミスを誘発します。
- 健康障害
充分な休養が取れないことで、健康面に被害をもたらします。
看護師の場合、睡眠障害や腰痛を引き起こしたり、免疫力が低下することで様々な感染症に罹患するリスクも高まります。
- メンタルヘルス不全
疲弊感は精神面にも悪影響を及ぼします。不眠やうつ病を発症することもあります。
また、充分な休息が取れないことでのイライラや、それに伴う人間関係のトラブルを引き起こします。
- 離職率の増加
長時間残業が常態化している職場は、プライベートが充実せず、家庭や育児との両立も難しいことから、離職率が高くなります。
- 新しい人が集まらない
「あの病院は残業が多い」という噂はあっという間に広まります。
そのため、なかなか入職者が集まらず、慢性的な人手不足に陥るケースも多いです。
あなたの職場の残業パターンはどれ?残業の「型」から導く残業を減らす方法
1.付き合い型
- 同じ勤務の人が一緒に退勤する慣習がある。
- 上司・同僚が帰らないので帰れない。
- 休憩室などでお茶を飲んでから退勤する慣習がある。
- 残業が当たり前という雰囲気がある。
言葉の通り、「付き合い」で残業をするパターンです。
仲間意識の強い職場や、一見人間関係が良さそうな職場に多く、その風習に異を唱える人がいないことも問題です。
解決策
- 上司が率先して早く帰る。
- まずは、リーダークラスのスタッフに説明、同意を得て、全員で一緒に帰る慣習やお茶を飲む慣習を撤廃する。
2.ダラダラ型
- 勤務時間中の雑談・私語が多く、仕事の密度が低い。
- 集中力に欠ける雰囲気がある。
- 独身者が多く、残業することに躊躇がない。
集中すれば勤務時間内に終わることも、ダラダラとやることで、時間を無駄に使ってしまうケースです。
独身者や若年者が多い職場に多い傾向です。
地方から上京したスタッフが多いと、「帰ってもやることがないし、遊ぶ友達もいない」と、一人になる淋しさから、職場に残ってしまうケースもあります。
また、電車通勤者が少ない職場でも陥りがちなパターンです。
解決策
- 「ノー残業デー」などを設け、集中して仕事に取り組むことを習慣づける。
- 報告の時間を決め、決まった時間に業務の進捗状況を報告することを義務付ける。
- 自分の退勤時刻を宣言させる。(昼のカンファレンスなどで、全員に業務終了予定時刻を宣言させる)
3.不安型
- ミスなどが起きた時、個人を責める雰囲気がある。
- 個人プレイで、他のスタッフの動きが見えにくい。
- ボス的な存在のスタッフがいる。
業務が終わっても、「何かやり残した仕事があるのではないか?」と不安になって、いつまでも職場に残ってしまうパターンです。
その根底にあるのは、「やり残しを責められる雰囲気」です。
また、職場内にボス的な存在の看護師がいると、「やり残しがあると○○さんに怒られる」という恐怖感から、「ボス」よりも早く帰ることをためらうようになります。
解決策
- 「やり残し」がないことを確認するシステムを作り、スタッフが安心して退勤できるようにする。(チェックシートの活用、PNSの導入)
- 個人を責める風潮をなくし、仮に「やり残し」があっても互いにフォローし合えるシステムを構築する。
4.自己満足型
- 「遅くまで残っている人は頑張っている」という風土がある。
- モチベーションの高いスタッフが多い。
- 完璧主義のスタッフがいる。
- サービス残業が多い。
- 勉強のために残っているスタッフがいる。
自己満足型の残業が多い職場は、一見、やる気がある職場のように見えてしまいます。
そのため、上司も「うちの部署は、やる気のあるスタッフが揃っている」と、誇りに思ってしまい、それが問題であると認識するまでに時間がかかることもあります。
また、「残業代を申請していないから、残っていても問題ない」「残っているのは自分の勉強のためである」と、残業している本人も、さほど不満を感じていないことが多いものです。
しかし、それでも心身にかかる負担は大きく、ふとした時に体調を崩して休職・退職に追い込まれてしまったりするケースが多く、「やる気がある職場なのに、退職者が多い」といった場合には、この残業パターンが潜んでいる可能性があります。
このパターンの職場で残業を減らす取り組みをする場合は、スタッフのやる気をそがずに残業だけを減らすようにすることがポイントとなります。
解決策
- スタッフに、「無駄な残業は問題である」ということに気付かせる。(「自己満足型の残業」という概念を教えるのも効果的)
- 残業削減にまつわる業務改善や看護研究に取り組ませる。
他の病院の残業時間を知ることで今の職場が異常か確認できる
現在、残業時間がとても多い方は、現在の職場環境が異常かどうか一度確認してみましょう。
残業時間が異常かどうか、客観的に判断するには他の病院と比較するのが一番です。
他の病院の残業の実態を知るには、看護師転職サイトの利用がおすすめです。
転職サイトのキャリアコンサルタントは病院の内部情報、残業時間について詳しく教えてくれます。
また、残業時間が多いというのは、その職場の文化的なところが出ているケースがあります。
こういった場合、残業を業務改善ですぐに減らすというのは、非常に困難です。
残業を今すぐに減らしたいという方は、職場環境を変えるのが一番早い方法です。
転職サイトのコンサルタントは、残業がない職場の求人を紹介してくれるので、一度相談してみることをおすすめします。
残業が無い職場はある!!
残業が無い、働きやすい職場というのは、実は探してみるとあるものです。
転職サイト「マイナビ看護師」では、このような条件の求人があります。
ある病院の非公開求人
- 職種:看護師・准看護師
- 勤務形態:常勤(日勤のみ)・残業なし
- 給与:年収500万以上
- 休日:年間125日
- その他:住宅手当あり
これは数ある求人の中の一つです。
残業が無いのに、けっこう良い条件だと思いませんか?
こうした好条件の非公開求人は「マイナビ看護師」にあります。
現在転職を全く考えていない方も、専任のプロのコンサルタントに話を聞いてみるだけでもOKです。
残業が無い職場はある!!ということを知るだけでも、励みになりますよ。
相談無料ですので、残業にお悩みの方は一度話を聞いてみることをおすすめします。
余談:口先ばかりの残業対策の裏にあったもの…
看護師業界で長時間残業が問題視され始めた数年前から、各病院・施設では様々な「残業対策」が施されてきました。
師長がとにかく「早く帰りなさい!」とスタッフに退勤するようにまくし立てたり、「残業をなくそう」というポスターを作って掲示するだけで、業務の見直しを何ひとつ行わないような職場も数多く見受けられました。
このような職場で働いた経験のある看護師は、「そんなこと言われても、業務量が減らないのだから、残業も減る訳がない」と感じていたと思います。
そんな、スタッフからは無意味と思われた「口先ばかり」の残業対策ですが、実はこれには隠された意図があるのです。
これは、上司がスタッフに対して言葉で退勤を促したリ、「ポスター」という形に残すことによって、「我々はスタッフの残業を放置していない」という姿勢を外部に見せることが目的です。
仮に、長時間残業が何らかの裁判などに発展するようなことがあっても、「上司は対策を講じていた」という言い訳にするために、「声掛け」「ポスター」といった目に見える形での対策を講じたのです。
看護師転職サイトなら、あらかじめ残業時間を知ることも可能
看護師転職サイトでは、求人情報を紹介するだけでなく、本来なら入職してからでないとわからないような詳細な内部情報まで事前に知ることが可能です。
例えば、実際の残業時間(退勤時間)や、人間関係に関することまで、様々な情報をリサーチしてくれます。
転職を考えたら、看護師転職サイトを活用しましょう。
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