看護師国試浪人の就活で好印象を与える面接のポイント!看護師国家試験浪人の就職活動の現実
ツイート国試浪人生でも就職できるの?
多くの看護学生は、「就活」と呼べるほどの就活をせずに、内定がもらえます。
病院の附属養成機関の場合は、「就活」とは無縁の学生生活を送っている方も多いでしょう。
国試浪人生も、かつてはそのような就活をしてきた方が多いのではないでしょうか。
しかし、国家試験に不合格となり、内定を取り消されてしまうと、途端に「自分は就職できるのだろうか?」と、不安に襲われる方が多いようです。
「売り手市場」と言われるほど看護師の求人は巷に溢れていますが、こと「看護師」でも「看護学生」でもない「国試浪人生」となると、急激に不安になってしまうようです。
結論から言うと、国試浪人生でも就活はさほど難しくありません。
但し、注意しなければならないポイントだけは押さえておきましょう。
国試浪人した人は、どんなところに就職しているの?
まだ「看護師」として働いていない方々にはあまり知られていないのかも知れませんが、実は「国試浪人経験者」というのは、想像以上にたくさんいるものです。
私も、大学病院で勤務していた頃に「国試浪人経験者」の新人のプリセプターを任されたことがあります。
彼女以外にも、国試浪人経験者の新人を数名迎え入れた経験があります。
そもそも、看護師の国試の合格率は90%ですから、10人に1人は落ちてしまうのが現実。
その人達が、翌年国試に合格して看護師として働くので、それだけの数の「国試浪人経験者」が誕生しています。
私は、私立大学病院と国立大学病院で勤務経験がありますが、どちらも「国試浪人経験者」を採用していました。
多くの大学病院・総合病院では、特に区別なく「国試浪人経験者」を採用しています。
つまり、国試浪人しているからと言って、就職先の選択肢が極端に減ってしまうということはありません。
但し、いわゆる「ブランド病院」などでは国試浪人生の採用に消極的な職場も存在するので、その点は注意が必要です。
「国試浪人」を自覚するのは面接の時まで!就職すればチャラになる
国試浪人生にとって、「国試に落ちた」というのは、非常にショッキングな出来事だったと思います。
しかし、そんな苦い過去を思い出すのは、せいぜい就職の面接の時まで。
国試に合格して「看護師」として働き始めた暁には、そんなこと誰も気に留めなくなります。
まず、「新卒」として就職すると、現役合格した人も浪人した人も、皆同じスタートラインに立ちます。看護師としての基礎を一から学んでいくことになります。
配属先が決まって、スタッフとして働き始めると、上司を含め「国試浪人」していたことに触れる人は、おそらく誰一人いないでしょう。
働き始めると、「国試浪人」や学生時代の「留年」などは、「どうでもいいこと」になってしまうのです。
今は心の大部分を占めている出来事かも知れませんが、いつか全く気に留めずに生活できる日が訪れます。
国試浪人生の面接のポイント
国試浪人生が就活をする際に、最も気に病むのが「面接」だと思います。
まだ癒えていない傷をほじくり返されるのではないか?という不安もあるかも知れません。
しかし、先述の通り、国試浪人を乗り越えて、大学病院などに就職している看護師はたくさんいます。
ポイントだけ押さえたら、自信を持って面接に臨みましょう。
1.「国試不合格」の話題に触れられることは覚悟しておく
最も触れられたくない話題かも知れませんが、面接の時には「国試不合格」の話題に触れられることを覚悟しておきましょう。
「どうして不合格だったと思いますか?」などとダイレクトに聞かれる場合もあれば、「あら、浪人中なのね」くらいに流されるケースなど、様々です。
特に何も聞かれなかった場合は、あえてこちらから触れなくて良いでしょう。
就職の面接で「国試不合格」のことを話題にされるのは、おそらく新卒の時だけです。
一度「看護師」としての勤務経験を持ってしまえば、それ以降「国試浪人」を話題に出されることはありません。
「今回だけ」と自分に言い聞かせて乗り越えましょう。
2.「合格できなかった理由」を自分の言葉で言えるようにしておく
国試不合格の原因を聞かれることも多いです。
これは、責められているような印象を受けてしまうかも知れませんが、面接官としては「どのように自己分析しているか?」ということを知りたいだけです。
自分なりに分析した原因を、簡潔に説明できるようにしておきましょう。
NG例
「マークミスです」
「何故不合格だったのかよくわかりません」
OK例
「マークミスだったと思います。慎重な確認が足りなかったと思っています」
「○○の科目が苦手で、克服しきれていなかったのだと思います。今年度は合格できるように、看護学校の補講に出席しています」
ここで重要なのは、「自分なりの分析ができているか?」「対策を講じているか?」の2点です。
面接官に「今年は合格するだろう」と思わせられるかがカギとなります。
3.「国試浪人」にも勝るアピールポイントを考えておこう
「国試浪人生」も「卒業見込み」の現役生も、「看護師免許取得見込み」という条件は同じです。
現役生と比べて引け目を感じる方もいるかも知れませんが、「同じラインに立っている」と思って、現役生にも劣らないアピールポイントを考えておきましょう。
特技や趣味を上手に看護の仕事に繋げて、アピールポイントにしてみましょう。
この点は、国試浪人に関係なく、通常の就活と同じです。
4.卑屈な態度を取らない
国試に落ちたことに触れられても、卑屈な態度を取らないようにしましょう。
出来る限り明るく前向きな姿勢をアピールします。
具体的には、質問には笑顔でハキハキと答えることです。
5.浪人中の過ごし方については必ず聞かれる
必ずと言っていいほど聞かれるのは、「現在(浪人中)の過ごし方」です。
これに対しても、卑屈な態度を取らず、ハキハキと答えましょう。
OK例
「実家から予備校に通って勉強しています」
「アルバイトをしながら、自宅で勉強しています。週2回、看護学校の補講を受けに行っています」
「日中は、自宅近くの総合病院で看護助手としてアルバイトをしています。夕方から自宅で勉強しています」
ここは、原則として正直に答えれば大丈夫です。
むしろ、好印象を狙ったあからさまなウソは避けましょう。
但し、「アルバイトの内容」を聞かれた時には注意が必要です。
OKなアルバイト
コンビニ、ファミレス、商業施設等のスタッフ。
病院の看護助手や介護関係。
NGなアルバイト
キャバクラ、ガールズバーなどの水商売。
イベント関連の派手な印象を与えるもの。
ゲームセンター、居酒屋、カラオケボックスなど、深夜営業を連想させるもの。
また、好印象を得られると思って、安易に「ボランティア活動への参加」をアピールするのは注意が必要です。
ボランティア活動に対する考え方というのは様々で、面接官の中には「ボランティア活動をするくらいなら、国試の勉強をしたらどうか」と考える人もいます。
そのため、国試浪人生の就活で「ボランティア活動への参加」をアピールするのはリスクが高いと言えるでしょう。
6.面接官の態度があまりにもひどい病院はこちらから願い下げる
時に、国試浪人生に対して、ひどい誤解をしている職場というのがあります。
不合格の理由を根掘り葉掘り聞かれる、説教をされる、心無いことを言われるなど、面接官の態度があまりにもひどいと感じたら、その病院とは「縁がなかった」と割り切り、他の就職先を探しましょう。
そのような病院では、仮に採用されたとしても、就職後に嫌な思いをする可能性があるからです。
国試浪人生の就活には看護師転職サイトを活用しよう
看護師転職サイトは、国試浪人生の就職活動も親身になってサポートしてくれます。
履歴書の書き方指導や面接の模擬練習などもやってくれますので、心強い味方になってくれます。
また、希望すれば病院見学や面接にも同行してくれます。
自分では聞きづらい質問も代わりに聞いてくれますので、不安なく就職活動ができます。
採用試験日や面接日の日程調整も代行してくれますので、国試の勉強に集中しながら効率良く就職活動ができます。
是非、活用しましょう。