実はみんな結構やっている“副業”、しかし稼ぐのは簡単ではない現実
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現在、日本では20~40代の労働者のうち、
約20%が副業をしているそうです。
副業の内容として最も多いのは、
ネットビジネス。
自宅や通勤時間を使ってできるので、
比較的手軽な感じで始める方が多いようです。
それ以外にも、飲食店でアルバイトをしたり、
深夜のコンビニで体を酷使して副業している方もいます。
一般的に副業をする理由で最も多いのは、
「お金が欲しい」
というもの。
本業の収入だけでは生活が厳しいという方もいるでしょうし、
将来のために蓄えておきたい方や、
新しいビジネスを始めるために資金作りをしている方もいるでしょう。
しかし、
実際にこういった副業で得られる収入は、
1ヶ月で2万円に満たないケースがほとんどです。
現実問題として、
副業でバリバリ稼ぐのは難しいことと言えます。
選択肢が多く時給の良い“副業”は、看護師の特権
副業している看護師の多くは、
シフト勤務の本業に就いています。
シフト勤務していると、
周りの友人と休みが合わず、
休日を一人で過ごすことが多くなります。
その“一人の休み”
を利用して副業している方が
多いということでしょう。
看護師の副業には、
様々な選択肢があります。
まず、“長期”か“短期”か?
“長期”は、
決まった病院やクリニック・施設と契約し、
アルバイトするというもの。
“短期”は、
例えば春や秋の健康診断シーズンに、
期間限定でアルバイトするものなどがあります。
中には“単発”と呼ばれる、
1日限りの求人もあります。
「副業に興味はあるけれど、
自分に務まるのか不安…」
という方は、“単発”から始めると、
精神的にも体力的にも負担なく業務を
こなせるでしょう。
また、“看護師の仕事”は幅広いので、
どのような施設(病院・クリニック・介護施設等)で働くか、
どのような診療科で働くか、
勤務形態(日勤・夜勤)をどうするかによっても、
業務内容は大きく変わってきます。
そして、
看護師のアルバイトは時給が高いのが特徴。
2000円を超えるものも少なくありません。
少ない時間でも、
かなりの額を稼ぐことが可能です。
一般的にサラリーマンが1ヶ月に副業で稼げる額が
2万円にも満たないことを考えると、
その時給の高さがわかると思います。
看護師の場合、
“副業でバリバリ稼ぐ”ことも
可能なのです。
看護師特有の“副業のリスク”
看護師に限らず、
副業の最大のリスクは
“本業の職場にバレる”
ということです。
この“バレる”ルートですが、
会社員の場合はせいぜい
“税金”のことさえきちんと処理していれば
問題ありません。
飲食店で副業している場合は、
職場の人にさえ見つからなければ良いので、
エリア選びさえ間違わなければクリアできます。
しかし看護師の場合、
“バレる”ルートが非常に複雑なので、
注意が必要です。
職場の人に見つからないようにすることはもちろんですが、
もうひとつ気を付けたいのは“患者さん”。
特に、病棟勤務している看護師の場合、
入院患者さんとその家族には、
顔と名前を克明に覚えられていることが多いです。
副業先のクリニックに患者さん本人や
家族が受診に来てしまうことも少なくありません。
逆パターンもあります。
副業先のクリニックに来ていた患者さんが、
本業の病院に入院してくるというもの。
「ここの看護師さんだったんですか?」
などと言われて、
ヒヤッとした経験を持つ看護師も多いのです。
大学病院の場合は、
周辺のエリア広範囲に亘って、
患者さんが散らばっていると考えておいた方が良いでしょう。
もうひとつ気を付けておきたいのは“医師”。
大学病院や総合病院の医師は、
“外勤”という形で、
周辺の病院や施設に出入りしていることが多いです。
その医師の性格やキャラクターにもよりますが、
医師経由でバレてしまうこともあります。
たいていの病院には、
勤務医の外勤先と連絡先が記載された
名簿のようなものがあると思いますので、
事前にチェックしておくと安心です。
最後に気を付けたいのは、
副業先の看護師。特に上司です。
病院は違えど、
師長の人脈は意外と広いので、
師長同士が知り合いということも少なくありません。
ある程度のリサーチができるまでは、
副業先で深入りした付き合いをしない方が安全です。
安全に副業するための具体的方法
では、看護師が安全かつ合法的に副業をするためには、
どのようなことに注意すれば良いのでしょうか?
具体的な事項を説明します。
1.就業規則を確認する。
副業を始める前に、
まずは本業の職場の就業規則で
“副業禁止”ということが明言されていないかを確認します。
国公立の病院で“公務員扱い”となっている看護師の場合、
副業は法律で禁じられており、
副業が見つかると懲戒解雇の対象となりますので、
絶対にやめましょう。
(届出をすれば副業できるケースもあります)
“副業禁止”という文言が入っていない場合でも、
実際に副業を歓迎する職場はほとんどありませんので、
副業を公にするのは避けましょう。
2.確定申告、住民税に注意する。
1年間(1月1日〜12月31日)で副業の収入が20万円を超えた場合、
確定申告が必要となります。
(20万円以下の場合、常勤の職場で年末調整していれば確定申告の必要はありません)
また、副業分の住民税の徴収は“普通徴収”にして、
通知が自宅に届くようにし、
自分で支払うように手続きしておきましょう。
住民税は1年間の所得を合算して計算されるため、
副業の収入が多いと、
経理の職員に気付かれてしまいます。
一般的に会社員の副業がバレるきっかけは、
“住民税”であることが最も多いです。
注意しましょう。
3.無理なスケジュールを組まない。
副業を始めると収入が増えるため、
「もっともっと」と欲が出てしまい、
夜勤明けに寝ずに副業に行ったり、
休みの日を全て副業に充ててしまう方がいます。
体を壊しては元も子もありません。
また、
疲労の蓄積はミスにも繋がるため、
きちんと休息をとり、
無理のない範囲でスケジュールを組みましょう。
4.職場から離れた場所でやる。
本業先のスタッフや患者さんに見つからないためには、
少し離れた場所でやる方が安全です。
もしくは、
患者層や診療科が異なる施設を選びましょう。
また、副業先の白衣が“自分持ち”の場合、
本業先の白衣を使うことは絶対に避け、
デザインの異なる白衣を着ることも見つからないためには効果的です。
5.むやみに口外しない。
噂はどこから漏れるかわかりません。
例え仲が良いと思っている同僚であっても、
極力秘密にしておきましょう。
6.本業をおろそかにしない。
副業にのめり込み過ぎて、
本業をおろそかにしないようにしましょう。
こういったことはすぐに上司の目に触れます。
時給も高く、
スキルアップを図りながら効率よく稼げる看護師の副業ですが、
「気付かないうちに脱税していた」
「職場にバレてクビになった」
などということのないように、
きちんと下調べをしておきましょう。