看護師になりたいシングルマザー必見!失敗しない看護学校選びのポイント
ツイート「経済的安定」だけが目的なら、看護師はやめたほうが良い
近年、看護師を目指すシングルマザーが多いと聞きます。
私は以前、看護専門学校の講師を勤めたことがありますが、やはりシングルマザーの方が数名いました、中には離婚調停中の方もいました。
シングルマザーの方が看護師を目指す一番の目的は「経済的安定」です。
女性の職業の中でも比較的高収入が得られ、求人も多く、そこそこの学力があればなることができる看護師は、一見手軽に見えるのかも知れません。
しかし、その数名のシングルマザーの中で、卒業まで行って看護師免許を取得できたのは半数に満たなかったのです。
中には、留年を経て頑張って卒業した人もいましたが、途中で自主退学してしまった人が半数以上でした。
退学した時期は、2年生の時が最も多かったです。
看護学校の2年生というのは、臨床実習が始まり、看護系の学生生活の中でもっとも大変な時期です。
卒業できた人と退学してしまった人との最も大きな違いは、「経済的安定」以外の目的を見出せたか否かでした。
卒業まで頑張ることができた人は、看護学校での授業や実習を通して、「看護師として患者にケアを提供することの喜び」を感じていました。
要するに、看護師の仕事そのものを「楽しい」と思えるようになっていたのです。
日常会話の中でも、看護や医学に関する話題に興味を持っている様子が伺えました。
彼女たちも、入学当初は「経済的安定」だけが目的だったかも知れませんが、それ以外の何かを見出していました。
しかし、退学した人たちは、「経済的安定」以外の目的が見出せなかったようです。
1年生の時は座学が中心で、学校生活もさほど負担に感じなかったようですが、2年生になって臨床実習が始まると、徐々に退学者が出始め、連鎖反応的に退学していきました。
途中で退学した人たちは、経済的安定を求めて入学したにも関わらず、結局は100万円以上のお金を捨てたようなものになってしまいました。
看護学校は、決して楽な学校ではありません。
18歳で入学しても体力的にキツイと感じることがあるほどです。
つまり、看護学校は「経済的安定」だけを目的に卒業できるほど甘いものではないということです。
看護師の向き・不向きはどうやって見極める?
そうは言われても、「自分が看護師に向いているかどうかなんてわからない」という方も多いでしょう。
そのような方には、一度「職場体験」をすることをお勧めします。
「一日看護体験」などに参加してみましょう。
大々的なものだと、毎年5月12日の「看護の日」(ナイチンゲールの誕生日)に合わせて、各地で「一日看護体験」が開催されます。
実際に白衣を着て、病院で看護師の体験ができます。
看護協会が主催しており、様々な人が参加しています。
以前は、将来看護師を目指す高校生の参加が大半を占めていましたが、最近では家族の入院を機に看護に興味を持った方など、様々な年代の方が参加しており、誰にでも参加しやすい内容です。
そのような場を利用して、看護師の実際の職場や看護についての理解を深めてみましょう。
看護学校は何を基準に選ぶの?
まず、看護師になるためのルートについてお話します。
看護師になるには、まず以下のいずれかの学校に入学します。(入学には高卒が条件)
- 看護大学(4年制)
- 看護短大(3年制)
- 看護専門学校(3年制)
最短で免許を取得できるのは、短大と専門学校の「3年」です。
短大と専門学校は、カリキュラムにあまり差がありません。
これらは、卒業、もしくは卒業見込みで「看護師国家試験」の受験資格が得られます。
国家試験に合格すると、看護師免許を取得できます。
看護大学は4年制です。
大学だと、卒業時(卒業見込み含む)に「看護師国家試験受験資格」の他に「保健師国家試験受験資格」が得られます。
通常は、同じ年に両方の国家試験を受験し、合格すると「看護師」と「保健師」の免許を取得できます。
この「保健師」を取得できるのが、短大・専門と大学の大きな違いです。
保健師の免許を持つことで、職場選択の幅が広がります。
また、看護師として同じ病院に勤務しても、大卒の場合、給料がやや高くなります。
看護師になることが目的であれば、短大・専門学校の方が期間が短く、学費も安くて済みます。
また、看護師として働き始めてから、大学に編入することも可能です。
働きながら大学や大学院で学んでいる看護師も多いので、「大学に行きたいけど、経済的に余裕がない」という方は、まずは看護師免許を取得して、余裕が出てから大学への編入を考えても良いでしょう。
シングルマザーの学校選びのポイント
看護学校は、せっかく入学できても卒業できなければ意味がありません。
「看護師になる」という目的を遂げるために、以下の点に注意しましょう。
1.専門学校は学生の年齢層が幅広く、仲間ができやすい。
看護大学よりも専門学校の方が、比較的学生の年齢層が幅広い傾向にあります。
30代・40代の学生も珍しくなく、仲間ができやすいでしょう。
2.勉強はかなりハードであることを覚悟しておく。
看護学校は、大学・専門問わず、勉強がかなりハードです。
科目数が多く、頻繁に試験が行われる学校もあります。
3.実習中はアルバイトできないくらい忙しい。
実習が始まると、アルバイトをする暇もないくらい忙しくなります。
学校によりますが、だいたい実習は2年生から始まることが多いです。
それまでに貯蓄するなどして、経済的に余裕を持っておきましょう。
4.学費+αのお金がかかる。
看護学校は、学費(授業料)の他にも、様々なお金がかかります。
まずは、ユニフォーム代です。
実習で着る白衣は自前なので、学校で指定のものを購入します。約3万円程度です。
また、授業料とは別に教科書代もかかります。
看護学校で使用する医学書・看護学書は、一般の書籍より高価なので、年間10万円程度は教科書代としてかかります。
5.学校によっては泊りがけの行事もあるので、事前に調べておく。
学校によっては、修学旅行などもあります。
小さい子供を抱えていると泊りがけの行事への参加は難しいこともあるので、事前に学校行事についても調べておきましょう。
6.看護学校は留年率が高い。
看護学校は非常に留年率が高いです。平均1割程度です。
勉強はできても実習で単位を落としてしまう人もおり、劣等生でなくても留年のリスクが高いのが特徴です。
誰しも当たり前のようにストレートで卒業できるわけではないことを念頭に置いておきましょう。
7.看護学校は1校あたりの募集人数が少ない。
看護学校は、1校あたりの募集人数が少なく、多いところでも120名、少ないところだと30名程度です。
そのため、入試の競争率が非常に高くなります。
いわゆる「下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる」の考え方で、看護学校の入試は10校くらい受験する人もざらにいます。
1〜2校の受験で受かることは稀なので、他の分野の学校とは受験攻略法が異なります。
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