看護師辞めたいと思った時の気持ちの切り替え方|「看護師に向いていないかも?」は新人看護師が誰でも通る道
ツイート看護師の100%が受けるリアリティショック
国家試験に合格し、期待に胸を膨らませて看護師としての第一歩を踏み出した新人看護師のほぼ全員が「リアリティショック」を受けると言われています。
かなり早い時期に感じる方もいれば、数ヶ月経ってから感じる方もいるようです。
その程度も様々で、自分で折り合いをつけられるレベルの方もいれば、退職にまで追い込まれる方もいます。
医療や看護に対する理想が高ければ高いほど、リアリティショックは大きなものになります。
また、看護師の仕事は肉体的にも精神的にもハードなため、「耐えられない」と思ってしまう方もいるようです。
「看護師に向いている人」は、実は「自分がなりたい自分」
「私は看護師に向いていないかも知れません」と相談に来る看護師に、「では、どういう人が看護師に向いていると思う?」と聞くと、大抵が「テキパキしている」「自信に満ち溢れている」「話上手」などと答えます。
これは、実は自分が理想とする看護師像なのです。
看護師という仕事に真剣に向き合っている人ほど、高い理想を持っています。
だからこそ、その理想に届かない自分にもどかしさを感じ、「向いていない」と感じてしまうのです。
それは、自分が高い理想と目標を掲げているということであり、決して恥じることではありません。
特に技術力が未熟な新人時代には、理想と現実のギャップが大きく、「向いていないのではないか?」と思い悩む看護師は多いものです。
「看護師に向いていないかも」と思った時の気持ちの切り替え方
もし、「私、看護師に向いていないかも…」と思ったら、それは理想と現実のギャップに戸惑っているだけです。
そのギャップを埋めるために、「何故そう思うのか?」「どうしたら良いのか?」冷静に対処法を考えていきましょう。
1.仕事を覚えるのが遅い
看護師の業務内容は多岐に亘るので、覚えることがたくさんあります。
また、学生時代の1回の実習で受け持つ患者さんは1人ずつですが、看護師として働くと、同時に数名の患者さんを担当します。
その中で、自分の要領の悪さを感じることもあります。
まず、人と比べるのをやめましょう。
同期の中には仕事を覚えるのが早い人がいるかも知れませんが、1年も経てばその差はほとんどなくなります。
「自分は自分」と言い聞かせましょう。
毎日ひとつずつで良いので、小さな目標を立てましょう。
例えば、「ミキシングの時の清潔操作を完璧にできるようになろう」「IVHカテーテル挿入の準備を一人でできるようになろう」など、その日の目標を一つに絞りましょう。
1日ひとつずつでも仕事を覚えれば、1週間で5つのことを習得できます。焦らず、自分のペースで良いのです。
また、「仕事を覚えるのが遅い新人」は、長い目で見れば得をします。
先輩から目をかけてもらえる機会が増えるので、結果的に指導を受けるチャンスが多くなるのです。
学生時代にどんなに成績優秀だった人でも、仕事は一から覚えなくてはなりません。
「最初はできなくて当たり前」と割り切って、「教わるチャンス」を逃さないようにすることの方が大切です。
2.患者さんとのコミュニケーションが苦手
「患者さんと話すのに緊張する」という新人看護師は多いものです。
様々な経験を通して対応能力は上がっていくので、最初は緊張するのが当たり前です。
それでも、相手の話をしっかりと聞いて、真摯に向き合っていればそれで良いのです。
「話し上手」「饒舌」であることが「良いコミュニケーション」ではありません。
もし、即座に答えられないような質問をされたら、「確認してきます」と言って、後程責任を持って返答するようにしましょう。
3.責任の重さに耐えられない
看護師という職業は、生命に関わる責任の重い仕事です。
特に、輸液管理や投薬など、間違いが許されない業務を始めて行う時の緊張感の大きさは、他の職業の人には理解しがたいものでしょう。
「責任の重さに耐えられない」と思う方は、それだけ看護師という職業の重みを自覚しているということです。
これは、看護師として当然のことなのです。
「耐えられない」と思う前に、「どうしたらミスを防げるか?」という方法論を考えてみましょう。
それぞれの職場には、安全管理のマニュアルがあります。それを熟読しましょう。
また、もし万が一ミスをしてしまった場合の対処法についても学んでおきましょう。
まず誰に報告するのか?など、具体的な方法を知っておくことも大切です。
4.体力的にキツい
看護師の仕事は、体力を必要とする仕事です。
病棟勤務であれば、午前中はずっと動きっぱなしということも多いでしょう。
夜勤が入るようになると不規則な生活になるので、疲労が蓄積することもあります。
これら体力の問題に関しては、慣れることで気にならなくこともありますし、逆に積み重なることでより深刻になることもあります。
どうしても耐えられない場合は、上司に相談しましょう。
同じ病院内でも、部署によって繁忙度や業務内容は異なりますので、異動によって改善することもあります。
また、夜勤を免除してもらうなどの措置を講じてくれるケースもあります。
向いていないのは「看護師という職業」ではなく「職場」かも
看護師として働き始めると、誰もがリアリティショックに陥るものですが、今の職場で仕事を続けることに疑問を感じるようなら、他の職場を見てみるのも良いかも知れません。
特に、新人時代は看護師としての基礎が作られる大切な時期です。
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経験豊富な専任コンサルタントがしっかりと悩みを聞いてくれますので、今の職場のやり方に疑問を感じたら、是非一度相談してみてください。