なぜ看護師は気が強い性格?看護師が気が強い職業ナンバー1の理由
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「気が強い職業」ナンバー1の看護師
「気が強そうなイメージの職業」のナンバー1は看護師だそうです。
私自身も学生時代に、「看護学生って、どうしてこんなに気が強い人が多いのだろう?」と感じました。
実習先の病院の看護師はみんな怖く感じられ、「看護師って、みんなこんなに気が強いのだろうか?」と不安を覚えたものです。
今や看護師は、「献身的」とか「優しい」というイメージより、「気が強い」というイメージのほうが強いと思います。
看護師に「気が強い人」が多いワケ
看護師に「気が強い人」が多いというのは、私個人の考えでは事実だと思います。
それには以下の理由が考えられます。
1.自然淘汰説
入職時の新人看護師の中には、控えめな人、おとなしい人もたくさんいます。
しかし、看護師の仕事を続けていく中では、精神的にキツイ出来事も多いです。
その中で、控えめな人、おとなしい人は退職に追い込まれてしまい、数年後には「気が強い人」しか生き残っていないということが考えられます。
「いい人ほどやめていく」という職場もあるようで、「気が強い人にとっては働きやすいが、控えめな人には居心地が悪い」という職場もあるようです。
2.突然変異説
学生時代はおとなしかったクラスメイトが、就職したら突然「しっかり者」になっていて驚いた経験はありませんか?
看護師には、曖昧な表現が許されません。
新人時代から「できる」「できない」をハッキリと意思表示する必要があります。
報告の際にも、「○○かも知れない」「多分○○です」などという曖昧な表現は許されず、「○○です」と断定的な言い方を求められます。
また、看護師免許を取得すると、様々な責任を負うようになります。
その中で、職業人としての正義感や責任感が育っていきます。
そのため、看護師になった途端、「プロとしての責任」が「気の強さ」という形で現れる人も多いです。
3.遺伝説
看護師の職場の多くでは「プリセプター制度」が導入されています。
1年間ピッタリと指導を受けるプリセプターからは、良い部分も悪い部分も影響を受けます。
「プリセプターとプリセプティは仕事の仕方が似る」と言われることが多いです。
プリセプティは仕事に対して向き合う姿勢や仕事をしている時の態度など、新人の看護師というのはプリセプターの影響を非常に強く受けて育ちます。
そのため、口調や格的な部分まで遺伝のように似てしまうことが多いのです。
4.環境適応説
看護師の業務は、精神的にもタフさが求められます。
人との関わりの中でも、強靭なメンタルが必要とされるのです。
新人時代は、医師に話しかける際にも「こんなタイミングで話しかけたら怒られないだろうか?」などと様々なことを考えながら行動しています。
しかし、受け持ち患者数が増えたり、より多くの業務を任されるようになると、そんなことでいちいち躊躇っていては、時間内に仕事がこなせなくなります。
要するに、「気が強くないとやっていけない」という医療業界で生きていくために、気が強くなっていくのです。
5.自己防御反応説
病院内には様々な職種の人がおり、きちんと自己主張していかないと、理不尽に責任を負わされたり、不要な業務を押し付けられることがあります。
そのため、きちんと「NO」と言える強さが必要とされるのです。
また、人間関係が複雑な職場だと、弱い態度を取ることで派閥争いに巻き込まれるなど不利益を被るおそれがあります。
そのため、自分の身の安全を守るために虚勢を張ってでも「気が強い人」を演じる必要が出てくるのです。
看護師で気が強い性格の人が多い職場・少ない職場
看護師はその業務の特性上、「気が強い性格」にならざるを得ない側面があります。
人の生命を預かる仕事である以上、報告の際に曖昧な表現は許されませんし、急変時は大声を出したり口調が荒くなってしまうこともあります。
常に緊張を伴うため、指導の際にも自然と言葉や態度がきつくなってしまうことが多いものです。
では、診療科・分野などによって「気が強い人」の多さに違いはあるのでしょうか?
比較的「気が強い人」が多い職場
急性期の病棟や手術室、救急室は、比較的「気が強い人」が多い職場と言えます。
仕事のペースが速いため早口になりやすく、ハキハキとした喋り方が要求されます。
急変の多い病棟や救急室などでは、仮に先輩から仕事を頼まれたとしても「私は今○○をやっているので、手が離せません!」などと、断ることが必要な場面もあります。
また、口調が荒くなったり、大声を出したりする場面も多くなり、「気が強くないとやっていけない」という風土の職場が多いです。
専門性の高い仕事の職場というのも、気が強い性格の人が多い傾向があります。
これらの職場は、「私は看護師の中でも特別な仕事をしている」というプライドがあるため、自ずと堂々とした態度になり、周囲からは気が強いという印象をもたれるようです。
比較的「気が強い人」が少ない職場
慢性期病棟や療養型など、繁忙度の低い職場は、「気が強い人」が比較的少ないことが多いようです。
また、外来でも、外科系などの医療処置の多い職場は気が強い人が多いですが、処置の少ない職場はおっとりした雰囲気の看護師も多いようです。
「気が強い人」が苦手なら、「気が強い人」が少ない職場を選ぼう
「気が強い人」が苦手な人は多いです。
気が強い人と接することで、いじめられていないのに、いじめを受けているように感じる人も中にはいるのではないでしょうか。
気が強い人と一緒にいると振り回されてしまったり、高圧的な態度を取られることで自分らしくいられないなどの不利益を被ることもあります。
そのような方は、「気が強い人」が比較的少ない職場を選ぶと良いでしょう。
看護師転職サイトは、求人に記載されている情報に限らずに、職場の人間関係について、気が強い看護師、上司や先輩がいるかどうかなど、プロのコンサルタントが事前に教えてくれます。
そのため、自分の性格に合った、居心地の良い職場が見つかります。
すぐ転職を考えていない方でも大丈夫なので、一度相談してみてはどうでしょうか?
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