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ナースフューチャーへようこそ。副看護師長のレイカです。看護師として、これまで16年働いてきました。あなたの看護師転職をお助けします!
看護師働き方診断

看護師として病院で働いていた自分の職場がニュースに出るということに。突然、職場から笑顔が消えた…

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「病院始まって以来の大事なムンテラ」

私がプリセプターになって、
半年ほど経った秋のこと、

 

プリセプティのOさんと私は、
カンファレンスルームで、
半年の振り返りをしていました。

 

 

 

最初の頃は緊張して、
ガチガチだったOさんも、
だいぶ職場に馴染み、

 

私もプリセプターという役割に、
やりがいを感じ始めていました。

 

 

 

今後の教育計画について、
Oさんと具体的な話に入ろうと思った時、

 

突然カンファレンスルームのドアを、
ドンドンとせわしなく、
ノックする音が聞こえてきました。

 

 

 

こちらの返事を待たずに、
ガチャっとドアを開けて、
顔を覗かせたのは師長でした。

 

 

 

普段は穏やかな師長ですが、
この時はかなり焦ったような表情で、

 

「ちょっと、
この部屋使わせてくれる?」

 

 

 

と言って、ずかずかと、
中に入ってきました。

 

 

 

師長は、
私が広げていた、
新人教育の資料を、
取り上げるようにして、

 

 

 

「病院始まって以来の、
大事なムンテラなの!」

 

と、私たちに、
カンファレンスルームを、
すぐに空けるように命じました。

 

 

 

私とOさんは、
追い出されるような形で、
カンファレンスルームから引き揚げ、

 

「私たち、
ちゃんと予約して、
カンファレンスルームを使っていたのにね」

 

と、二人で愚痴をこぼし、
休憩室の片隅で、
話し合いの続きを始めました。

 

 

 

翌日には、私もOさんも、
そんな出来事を忘れ、
普段通りの日常業務についていました。

 

 

 

半年後、明らかになった「大事なムンテラ」の真相とは…

翌春、
私は看護師4年目を迎えました。

 

 

 

1年間のプリセプターの任を、
無事に終え、

 

Oさんも2年目看護師として、
立派に成長したと自負していました。

 

 

 

ある朝、
出勤すると病院の前に、
黒塗りのワンボックスカーが、
何台にも連なって停まっていました。

 

 

 

車の傍には、
低い脚立を持った男性が沢山おり、
ちょっと異様な雰囲気でした。

 

 

 

「おそらくテレビ局だろう」

 

ということは察しがつきました。

 

 

 

職員入口に行くと、
いつもは誰もいない入口のドア、
に物々しく警備員が1名立っていました。

 

 

 

お互いに顔は、
見知っているはずの、
警備員であるにも関わらず、

 

入口で職員証の提示を、
求められました。

 

 

 

何事かが起きていることは、
疑いようがありませんでした。

 

 

 

白衣に着替えて病棟に着くと、
他のスタッフも「何があったの?」
と話題は持ち切りでした。

 

 

 

普段とは明らかに、
違う空気を感じながら、
朝の情報収集をしていると、

 

険しい顔をした師長と主任が、
ナースステーションに入ってきました。

 

 

 

主任が、

 

「全員集合してください」

 

と号令をかけると、
始業開始時刻前にも関わらず、
スタッフ全員が、
ナースステーションに集まりました。

 

 

 

今朝から起こっている、

 

「非常事態」

 

についての説明であることは、
間違いなく、

 

私たちスタッフは、
いつになく緊張した面持ちで、
その場に立ちました。

 

 

 

師長は、

 

「もっと私の近くに集まって」

 

と、スタッフを近くに、
呼び寄せました。

 

 

 

そして、
声のトーンを少し落として、
話し始めました。

 

 

 

「今朝から報道陣が、
病院に大勢来ていたので、
お気づきの方もいるかと思います。

 

実は、
昨年の手術中に起こった医療事故で、
患者さんがお亡くなりになりました。

 

警察による調査も行われた結果、
○○医師、△△医師、××医師の3名が、
書類送検されました」

 

 

 

その3名の医師は、
4B病棟にもよく顔を出しており、
お互いに顔を見知った医師たちでした。

 

 

 

言われてみると、
ここ数週間、
姿が見えなかったのですが、

 

「学会にでも行っているのだろう」
くらいにしか思っていなかったのです。

 

 

 

一緒に仕事をしていた医師が、
書類送検されるという事態に、

 

私たちは言葉を失い、
お互いに無言で顔を見合わせました。

 

 

 

「一部のニュース番組では、
今朝、既にこの件が報道されています。

 

そのため、
患者さんから何か、
聞かれることがあるかも知れません。

 

そのような場合は、

 

“後ほど、院長と看護部長が説明に来ます”

 

とだけ伝えて下さい。

 

くれぐれも、
勝手な判断で、
何か喋ったりしないように。

 

それ以外は、
あなたたちもいつも通りにしていてください」

 

 

 

それから師長は、
午後から記者会見があることを説明し、
足早にどこかへ消えていきました。

 

 

 

自分の職場が、
ニュースに出てしまったということ、

 

そして、
一緒に仕事をしていた医師が、
書類送検されたということ、

 

これらの事実を受け止め、
「いつも通り」にできるほど、
私たちスタッフは成熟していませんでした。

 

 

 

患者さんの前では辛うじて、
平静を保っているものの、

 

ナースステーションの雰囲気は重苦しく、
4B病棟のスタッフからは笑顔が消えました。

 

 

 

朝のニュース番組を見た患者さんも多く、
「これ、ひどいねぇ」
と正直な感想を漏らす患者さんもいれば、

 

「大変なことになったね」
「今日は大変なんでしょう?」

 

などと、私たちスタッフに、
気遣いを見せる患者さんまでいました。

 

 

 

そして、
お昼休憩でOさんと、
一緒になった時でした。

 

 

 

半年前、
Oさんの教育計画の話し合いをしていた時、

 

「病院始まって以来の大事なムンテラがある」

 

と言って、カンファレンスルームを、
追い出された出来事を思い出したのです。

 

 

 

この日、
「大事なムンテラ」の真相が、
明らかになりました。

 

 

 

当事者でなくても苦悩は続く…

午後の記者会見は、
夕方のニュースで大々的に報道され、
更には翌日の朝刊の一面になりました。

 

 

 

たまたまその時期、
他に目立った事件が、
起こらなかったこともあり、

 

連日のニュースやワイドショーで、
A大学病院の医療事故が、
取り上げられました。

 

 

 

当事者でなくても、
「A大学病院の職員」ということだけで、
私たちスタッフの苦悩の日々は続くのでした。

 

 

 

職場の安全管理に不安を抱いたら…

職場の安全管理は、
患者さんの生命を守るとともに、
働いているスタッフを守るものでもあります。

 

 

 

転職を考える時は、
給与や休暇などの待遇面だけでなく、
安全管理面に関する情報取集も、
怠らないようにしましょう。

 

 

 

看護師転職サイトなら、
院内のローカルルールも含めた、
詳細な内部情報まで、
事前にリサーチしてくれます。

 

 

 

入職後のギャップを、
最小限にすることで、
「こんなはずじゃなかった」
という後悔もなくなります。

 

 

 

転職を考えたら、
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