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ナースフューチャーへようこそ。副看護師長のレイカです。看護師として、これまで16年働いてきました。あなたの看護師転職をお助けします!
看護師働き方診断

看護師の永遠のテーマ“2交代vs3交代”

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混迷を続ける看護師の勤務形態|2交代と3交代、本当はどっちがいい?

 

看護師が転職を考えた時、まず希望する
“勤務形態”を決めなければなりません。

 

 

 

シフト勤務をする場合、
大きく分けて“2交代”と“3交代”の職場があります。

 

 

 

「2交代と3交代は、どっちが働きやすいか?」

 

というのは、
看護師の永遠のテーマとも言えるでしょう。

 

 

 

2013年に、
日本看護協会が作成した

 

『看護師の夜勤・交代制勤務に関するガイドライン』

 

というのをご存知の方も多いと思います。

 

 

 

これは、
看護師の過労死や夜勤帯の医療事故、
また、過酷な労働下で体調を崩すなどして、

 

仕事を続けられなくなる看護師が多い現状を踏まえ、
看護師が生涯安心して働き続けられる環境づくりの一環として
作成されたものです。

 

 

 

看護師の労働環境というのは、
現代においてもこのような改善策を講じなければならないほど
過酷であるということです。

 

 

そして、
“より良い勤務形態”というのは未だに
手探り状態であるということです。

 

 

 

「こっちの方がいいですよ!」

 

と明言できないから、
“2交代”“3交代”が共存しているというわけです。

 

 

 

だからこそ、
病院・施設ごとに異なる
“勤務形態”をしっかりと見極めて、
自分に合った職場探しをすることが重要となってきます。

 

 


 

 

看護師なら知っておきたい、“看護師の勤務形態”の変遷

看護師の過重労働や勤務形態が問題視され始めたのは、
昭和30年代のことです。

 

 

 

この頃、
高度経済成長を迎えた日本では医療機関が急増し、
看護師不足が著しくなりました。

 

 

そして、
夜勤回数や時間外勤務が
過重であることが叫ばれ始めたのです。

 

 

 

昭和40年代に入ると、
“一人夜勤”を廃止する取り組みが始まり、
夜勤回数は“月8回”が努力目標になりました。

 

 

 

その後も、
看護師の仕事は“3K”と呼ばれて敬遠され、

 

“看護師不足”という言葉が一般社会にも浸透していく中、
平成4年に『看護師等の人材確保に関する法律』が公布されます。

 

 

 

このような流れの中で、
“3交代”が主流だった看護師の勤務形態に代わって、
“2交代”を導入する病院が出てきます。

 

 

 

1999年には、3交代の病院が93.5%であるのに対し、
2交代の病院はわずか6.5%。

 

 

 

2006年に2交代の病院は11.3%と、
初めて1割を超えます。

 

 

 

2013年には、3交代の病院が70.6%なのに対し、
2交代の病院は29.4%にまで増えました。

 

 

 

施設による違いを見てみると、
大学病院では2交代が54.1%で半数以上を占めるのに対し、
一般病院では3交代が55.1%と、逆転しています。

 

 

 

数字だけで見ると、
2交代と3交代はほぼ互角のように見えますが、

 

大学病院などの大規模な施設は2交代が主流となっているため、
実際に従事している看護師の数で見ると、
2交代の方が多い結果となります。

 

 

 

“2交代”と“3交代”を様々な角度から徹底比較

標準的な2交代・3交代の勤務形態を例に取り、
様々な角度から“どちらが良いのか”比較してみましょう。

 

 

勤務形態

 

【2交代】
日勤:8:30〜17:00|夜勤:16:30〜9:00

 

【3交代】
日勤:8:30〜17:00|準夜:16:30〜23:30|深夜:23:00〜9:00

 

 

 

休日の数

圧倒的に、2交代の方が多いです。

 

 

もともと、
3交代の休日の少なさを改善するために
導入されたのが2交代という勤務形態です。

 

 

3交代の場合、
“完全にオフの日”というのは少なくなります。

 

 

 

また、3交代の場合、
勤務間隔が短くなります。

 

 

 

職場によっては、
帰宅してから次の出勤までの時間が
6時間以下となることもあります。

 

 

 

3交代の職場は仮眠室が設置されていることが多く、
次の勤務までの時間を自宅に帰らずに、
仮眠室で過ごすという看護師もいます。

 

 

 

拘束時間

2交代の夜勤の拘束時間は
16時間以上となることもあります。

 

 

 

3交代の拘束時間は、
8時間程度です。

 

 

 

こういった理由から、
喫煙者は3交代を好む傾向があります。

 

 

通勤の利便性

3交代の場合、
深夜に帰宅することが多くなります。

 

 

 

電車通勤している方の場合、
準夜で残業をすると終電がなくなってしまうことも
少なくありません。

 

 

 

また、2交代に比べて
3交代の方が通勤回数は多くなります。

 

 

 

2交代であれば、
多少残業をしても電車がある時間には帰宅できます。

 

 

 

電車通勤の場合は、
2交代の方が良いと言えるでしょう。

 

 

 

マイカー通勤や寮などから徒歩で通勤できる場合は、
3交代勤務も可能です。

 

 

 

残業時間

比較的、2交代の方が残業が少ない傾向にあります。

 

 

 

特に夜勤は、
2交代だと深夜帯に看護記録をする時間を取れるため、
残業が少ない病院・施設が多いようです。

 

 

 

看護管理的な視点

3交代よりも2交代の方が引き継ぎの回数が少ないので、
ミスが防ぎやすいと言われています。

 

 

 

これからの動向、“変則2交代”の出現で複雑化する看護師の勤務形態

これらの項目を比較すると、
2交代の方がメリットが多いように感じられます。

 

 

 

しかし、2交代最大のデメリットである、

 

“夜勤の拘束時間が長い”

 

ということが近年問題視されています。

 

 

 

先述の『看護師の夜勤・交代制勤務に関するガイドライン』では、
夜勤の拘束時間を13時間以内とすることなどが盛り込まれています。

 

 

これを受けて、
最近では“変則2交代”
という勤務形態を取り入れる病院・施設が増えてきました。

 

 

 

“変則2交代”とは、
夜勤の勤務時間を短縮するために、
日勤と夜勤の間を繋ぐ新たな勤務帯を設けたものです。

 

 

 

具体的には、出勤時間を後ろにずらす“遅日勤”や、
日勤の時間を延ばす“長日勤”などが挙げられます。

 

 

 

もともと“3交代”が主流だったところに、
休日を確保するために“2交代”が出現し、
“2交代”によって長くなった夜勤時間を短縮させるために“変則2交代”が出現。

 

 

 

中には、“3交代”に戻す職場も出てくるなど、
看護師の勤務形態は混迷を続けています。

 

 

 

自分に合う勤務形態は、自分にしかわからない!

“2交代”“3交代”“変則2交代”…結局のところ、
どの勤務形態が良いのか?

 

 

というと、それは

 

「人による」

 

の一言に尽きるのでしょう。

 

 

 

自分に合う勤務形態を見つけるには、
まず自分の生活や人生で何を大切にするかを
考えておく必要があります。

 

 

 

趣味などのプライベートを充実させたいのであれば、
休日が多い2交代が向いているでしょう。

 

 

 

長時間勤務が精神的・身体的に負担と感じる方であれば、
1回の勤務時間が短い3交代が向いていると言えます。

 

 

 

最近では、
クオリティの高い仮眠室を設けている職場もあるので、
そういったハード面もリサーチしておくと良いかも知れません。

 

 

 

また、
実際に両方の勤務形態を体験してみることも
ひとつの方法です。

 

 

 

短期の求人などを活用して、
様々な勤務形態を実際にこなし、

 

疲労度合いや精神的な負担がどの程度のものなのか、
実体験してみるのです。

 

参考資料

公益社団法人日本看護協会HP
https://www.nurse.or.jp/nursing/shuroanzen/yakinkotai/guideline/index.html

 

 

 

勤務形態の過渡期にある看護業界

2013年にガイドラインが作成されたことを受け、
特に大規模な病院・施設では、
より良い勤務形態を模索するために様々な取り組みが始まっています。

 

 

 

まさに今は、
看護師の勤務形態の過渡期にあると言えます。

 

 

 

試行期間として
様々な勤務形態を試している病院・施設も多いので、

 

これを機に、いくつかの勤務パターンを経験してみるもの
ひとつの方法かも知れません。

 

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