看護師が職場で自分の悪口を偶然聞いてしまった時の正しい対処法
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言葉は「噂話」をするためにできた?
数万年前、地球上に人類が誕生した時は、人類は現在のような「言葉」を持っていませんでした。
最近では、チンパンジーやイルカなどは互いにコミュニケーションを図るための「言葉」を使いこなしていることが知られていますが、当時の人類の言語は、現在のチンパンジーやイルカと同等レベルのものだったそうです。
野生の動物は、大きな群れでも150頭くらいまでが集団で生活できる限界だそうです。
これ以上ひとつの集団の個体数が増えると、統率が取れなくなり、仲間割れを起こして集団が分断したりするそうです。
動物レベルの言語能力で信頼関係を構築できる限界が150頭ほどだということです。
しかし、現代の人間社会では、150人以上の従業員を抱える職場はあちらこちらにあり、大企業になれば何千・何万という数の人が、ひとつの集団となって活動をしています。
その「大人数の集団」の統率を可能にするものが、他でもない「言葉」です。
我々は複雑な言葉の組み合わせによって、「だれそれは信頼できる人物か?」ということを人に伝えることができます。
これが人間の大集団を統率する秘訣です。
直接会ったことがない人の情報まで知ることができるお陰で、人間は大きい集団を構成することができ、それが「国家」や「宗教」として成立していくのです。
直接会ったことのない人の情報を伝えること。
これは、要するに「噂話」です。
人間の構築する大集団を維持し、秩序を保つためには、「噂話」はなくてはならないものなのです。
直接話したことのない「院長」は良い人なのか?
面接の時に話したきりの「看護部長」は仕事ができるのか?
他部署の「○○師長」は新人に厳しいらしい…。
自分が直接確認したことでなくても、他者からの情報を頼りに誰かを信頼したり、好きになったり、嫌いになったり…というのは、人間の進化の証なのです。
「院長はとてもいい人らしい」という噂が流れている職場は、それだけで平和な空気が流れている印象を受けます。
「院長はお金にうるさい」という噂が流れている職場は、ギスギスした雰囲気があるかも知れません。
「噂話」は、集団の秩序を保つとともに、集団の雰囲気などを支配する力も持っています。
悪口は絶対悪である!
集団を維持していくために必要不可欠な「噂話」ですが、使い方を間違えると集団を破壊する「悪口」になります。
「こんなことがあった」という事実のみを伝えていくのであれば問題ないのでしょうが、そこに個人的な感情が入り込み、特定の人を非難するような言い方をしたり、偏った意見を述べたりすることで、いらぬ誤解を招くことがあるのです。
仏教の言葉で「語殺(ごさつ)」というものがあります。
これは文字通り、言葉で人を殺してしまうということです。
確かに、言葉で人を精神的に殺すことはできてしまうのかも知れません。
この言葉が表す通り、仏教の世界では、悪口は「絶対悪」としています。
また、悪口を言った側はすぐに忘れるが、言われた側は死ぬまで忘れないとも言われます。
悪口を言う人は、さも「言われるほうが悪い」というような態度を取りますが、本来、相手に改善すべき点がある時は直接言うべきです。
同じ職場の人に対してであれば、なおさらです。
陰でコソコソと人を悪く言うこと自体が、完全に間違った行為なのです。
職場で悪口を偶然聞いてしまったらどうする?正しい対処法・間違った対処法
悪口は言うほうが悪いとは思うものの、言われた側はやはり心中穏やかではいられません。
嫌な気持ちになったり、イライラしたり、落ち込んだり、怒りの感情に支配されてしまったりするでしょう。
看護師の場合、ロッカーで偶然、先輩が自分の悪口を言っているのを聞いてしまった…などという話を多く耳にします。
このように自分についての悪口を聞いてしまった時どうすれば良いのか、その対処法について考えていきます。
このように自分の悪口を偶然聞いてしまった時の対処法について考えていきます。
自分の悪口を偶然聞いてしまった時の正しい対処法
1.気にしない。
悪口を言われない人などいません。すべての人から好かれる必要もありません。
自分の悪口を言われても、気にしないで過ごすのが一番です。
そうは言われても落ち込んでしまう…という人もいるかも知れません。
そのような場合は、まずは「仕方ない」と思うようにしましょう。
そして、落ち込む自分を否定したり、空元気を装ったりせず、自分のありのままの感情を受け入れます。
落ち込みやイライラは、時間の経過とともに必ず軽減します。
2.笑顔で接する。
悪口を言っている側は、さほど深い意味を持っていないことがほとんどです。
心底あなたを恨んでいるわけではないのです。
そのため、何事もなかったかのように笑顔で接していれば、人間関係壊すこともなく、平穏な日々を送れるでしょう。
3.直接真偽を確かめる。
聞き捨てならないような悪口を聞いてしまった場合は、直接「その話は誰から聞いたのですか?」などと問いただすのも有効です。
特に、恋愛関係の噂話・悪口などは、面白おかしく伝わりがちなので、この手が有効です。
4.「ちょっとすみません」と言って、その場にいることをアピールする。
相手があなたの存在に気付かずに悪口を言っている場合は、通りすがりや忘れ物を取りに行くような素振りを見せながら「ちょっとすみません」と、間を割って入っていくことも有効です。
悪口を言う人は、面と向かってハッキリと物を言えない弱さを持っています。
悪口は相手が聞いていないと思うからこそ楽しいので、相手が聞いているとわかった時点で、言っている側の楽しさは一気に消失し、一転して非常に心苦しくなるものです。
「聞かれたのか、聞かれていないのかわからない」というモヤモヤ感を与えてしまいましょう。
自分の悪口を偶然聞いてしまった時の間違った対処法
1.悪口で応戦する。
悪口を言われたからと言って、自分も相手の悪口を流布するような真似は絶対にやめましょう。あなたも同類の人間だと思われてしまうだけです。
悪口を聞いている人は、表面上は同調していても、心の中では軽蔑をしていることも多いです。
悪口を言うという行為は、信頼を損ね、周囲からの評価を下げます。
2.泣いたり、落ち込んでいる態度を取る。
悪口を言われた時、泣いたりあからさまに落ち込むのは逆効果です。
悪口を言う人は、弱い者いじめをしたくてたまらない人なので、相手の思う壺です。
「あなたなんかに悪口を言われても、私は痛くも痒くもない」という態度で接しましょう。
3.相手を無視する。
悪口を言われると、腹が立つあまり相手を無視してしまう人がいますが、これもやめましょう。
人を無視することは、業務にも支障をきたし、社会人としてはあるまじき行為だからです。
悪口を言う人をまともに相手にしないことが大切です。
「あの人は、そういう人なんだ」と割り切って、普段通りに接しましょう。
心の整理がつかず、普段通りに接することが難しい場合は、挨拶だけはしっかりすることを心がけましょう。
悪口の多い職場は、職場風土に問題がある
噂話や悪口が多い職場、いじめ(イジメ)がある職場というのは、職場風土に問題があることがほとんどです。
今の職場が働きづらいと感じたら、職場を変えることを視野に入れて考えてみましょう。
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