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看護師働き方診断

新人看護師も知っておきたい「クレーム対応の基本中の基本」新人看護師(若年看護師)が患者のクレームに対応する時のポイント

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看護師なら必ず一度は「クレーム対応」を経験する

一般に「クレーム」と言うと、誰しもネガティブなイメージを持っていることでしょう。

 

 

「お客様相談室」のような、クレーム対応を業とする職業の人を除いては、できるだけ「クレーム対応」をせずに過ごしていきたいと考えるものです。

 

 

しかし、看護師が働いている「病院」というのは、実にクレームの多いところです。

 

 

大規模な病院であれば、毎日必ずどこかで「クレーム」が発生していると言っても過言ではないでしょう。

 

 

患者は健康な状態ではないため、精神的にも余裕がなかったり、不安があったりすることで、普段は気にならないような些細なことでもクレームとなってしまうのです。

 

 

そのため、一般の会社員と比べて、看護師が「クレーム」に接する機会は多いです。

 

 

一般企業であれば、ある程度のポジションになって初めて「クレーム」に接するということが多いのですが、看護師の場合、新人看護師であっても「クレーム」に接することが多々あります。

 

 

むしろ、ちょっとした不満であれば、「ベテランよりも新人看護師の方が言いやすい」と安易に考えて、新人看護師に病院への不満を訴えるような患者も珍しくありません。

 

 

病院でのクレームは「必ずあるもの」と割り切る

昔は、クレームは「あってはならないもの」と考えられており、クレームが寄せられるということはある種の「失敗」と捉えられていました。

 

 

逆の見方をすれば、「対策さえしていれば、クレームはゼロにできる」と考えられていたのです。

 

 

しかし近年、医療業界では「クレームは常に起こり得るもの」というように認識が変化しています。

 

 

どれだけ対策を講じてもゼロにできることではなく、「クレームをなくすこと」よりも「クレームに適切に対応すること」を重要視するようになっています。

 

 

病院におけるクレームは、製造業などで対応するクレームとは内容が全く異なります。

 

 

製造業などで起こる「クレーム」は、製品に不具合があった場合など「失敗」した時に起こるものです、

 

 

しかし、病院で起こる「クレーム」は、患者・家族の主観的なものであったり、患者と医療者との認識の違いによるものであったり、様々な要因が絡み合って起きていることがほとんどです。

 

 

そのため、その内容は複雑多岐に亘り、対応も一通りではないということです。

 

 

クレームに接するのは嬉しいことではありませんが、看護師がクレームに接したら、「誰もが必ず通るもの」と割り切りましょう。

 

 


 

 

「初期対応」は新人でもしなければならない

大きな問題に発展した場合は当然上層部が動きますが、「初期対応」は新人であっても一番最初にクレームを言われた人がしなければなりません。

 

 

そのため、「新人だから、クレーム対応のことなんてまだ知らなくても良い」というわけにはいきません。

 

 

患者と接するということは、クレームにも接する可能性があるということなのです。

 

 

新人看護師がクレームを言われた時の初期対応のポイント

新人看護師がクレームを言われると、慣れないことで動揺したり、対応に困ってしまうことが多いと思います。

 

 

そのような時は、以下のポイントで対応しましょう。

 

 

1.先輩スタッフと一緒に対応する。

患者が物凄い剣幕で怒っている時や興奮している時などは、自分一人で対応せず、「申し訳ありません。私一人ではわからないこともあるので、先輩看護師に同席してもらっても良いですか?」と、先輩看護師に一緒に対応してもらいましょう。

 

できるだけ上の人が良いです。(師長・主任・リーダーなど)

 

 

患者の中には、「相手は新人だから」ということで、少し気が大きくなっている人もいます。

 

 

上の人間が出てくることで、冷静さを取り戻し、落ち着くこともあります。

 

 

2.一人で解決しようとしない。

「事が大きくなってはいけない」と思い、自己判断の解決策を実践してしまう新人がいますが、このようなことは、かえって問題をこじらせます。

 

 

対応が必要なことであれば、一人で勝手な行動をせず、きちんと先輩看護師や上司に相談しましょう。

 

 

3.患者の言いなりにならない。

患者の中には、悪質なクレーマーもいます。

 

 

大声を出したり威圧したりすることで、看護師を思い通りに動かそうとするのです。

 

 

中には、新人看護師であることを利用して、わざとクレームをつける患者もいます。

 

 

そのような患者に対して、言いなりになってはいけません。

 

 

自分で判断できないことや対応に困った時は、「上司に相談してお返事します」と言って、助けを求めましょう。

 

 

また、「一筆書け」などと言われた場合は、看護師のみで対応するレベルを超えています。

 

 

病院の安全管理部などが対応してくれますので、絶対に署名せず、上司に報告しましょう。

 

 

4.逃げ腰にならない。

クレームは、決して楽しいことではないので、その場から早く去りたいという思いに駆られると思います。

 

 

また、他の業務のことが気にかかって、「早くこの場を終わらせたい」と思うこともあるでしょう。

 

 

しかし、「早く終わらせたい」という焦りは、患者側に伝わってしまいます。すると、火に油を注ぐことになりかねません。

 

 

逃げ腰にならず、誠意をもって毅然と対応する姿勢を見せましょう。

 

 

おどおどせずに、はっきりとした口調で話すことも大切です。

 

 

5.患者の前で泣かない。

新人看護師が初めてクレームに接すると、驚きやショックのあまり、患者の前であるにも関わらず泣き出してしまう人がいます。

 

 

しかし、患者の前で泣くという行為は、医療のプロである看護師としては絶対NGです。

 

 

どんなにショックでも、その場はグッと堪えて、毅然とした対応をしましょう。

 

 

6.きちんと上司に報告する。

どんなに些細なことでも、患者からクレームを受けたという事実は上司に報告しましょう。

 

 

その場で患者が納得し、大事に至らずに収まった場合でも、必ず報告します。

 

 

患者の中には、興奮が収まった後に「このことは師長に言わないで」などと言う人もいます。

 

 

そのような場合は、「言わないで」と言われたことも含めて上司に報告しましょう。

 

 

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