新人看護師の患者に好かれる話し方!話す方法は?受け持ち患者との信頼関係を構築する会話術
ツイート入院期間は短くなっても、患者との関係は長期に亘る
4月に入職した新人看護師も、夏頃になると独り立ちし、受け持ち患者を任されるようになります。
「受け持ち患者」との関わりは、学生時代は2週間程度の実習期間に限られますが、看護師として働き始めると、長期的・継続的な関係を構築する必要が出てきます。
近年、患者の入院日数は短期化しています。
しかし、一度の入院期間を継続して受け持つのはもちろん、「継続看護」という視点から、最近では、再入院の時も受け持ち看護師を固定する病院が多いです。
患者の疾患によっては、数年に亘って受け持つことも多いです。
信頼関係を構築するには「話し方」が重要
新人であっても、免許を持っている以上「看護師」であることに変わりはありません。
ベテランであっても新人であっても、看護の質は一定でなければならないのです。
しかし、全ての患者が新人看護師に対して好意的というわけではありません。
患者の中には、新人看護師が担当となることに不安を感じる方もおり、新人看護師は、ベテランよりも「患者の信頼」を勝ち取るのに努力が必要なのです。
当然のことながら、ベテランと比べて新人看護師の知識・技術は劣っています。
また、新人看護師には「貫禄」がありません。
その点、信頼を得るには不利な条件が揃っています。
だからこそ、患者と良好な関係を築くために、新人看護師は「信頼を得られる話し方」を身に付けることが必要です。
患者の信頼を得られる上手な話し方
「上手な話し方」というのは、「饒舌」という意味ではありません。
「患者と看護師」の関係は、「客と店員」のように一時的な関係ではなく、長期的に継続される関係です。
もともと「話下手」な方でも、誠意を持って接すれば、それは相手にもきちんと伝わります。
逆に、スラスラと卒なく会話ができる方であっても、誠実さが伴わなければ、それを見透かされることにもなります。
看護師の接遇が他と異なるのはその点です。
患者との会話は、友人との会話とは異なります。
「話下手」な方でも、以下の点に気を付ければ大丈夫です。
1.肯定的に話す
否定的な言葉を使わず、できるだけ肯定的な表現を用いましょう。
仮に患者の言っていることが間違っていても、頭ごなしに「それは違います」などと言わず、「そうなのですね」「そう感じられたのですね」と、一旦受け止める姿勢を持ちましょう。
2.相手のトーン・ペースに合わせる
声の大きさや話す速さは、相手に合わせることを意識しましょう。
また、話の内容によっても声の大きさに注意が必要です。
特に大部屋の場合、他の患者に聞かれることもありますので、必要であれば場所を変えるなど配慮しましょう。
廊下などで立ち話を始めてしまった場合、長くなりそうであれば、「場所を変えますか?」「ここでお話を続けても大丈夫ですか?」「ベッドに行きますか?」など、体調にも配慮しましょう。
3.正確にハッキリと話し、語尾を濁さない
「ちょっと」「だいたい」「たぶん」などの曖昧な表現を使うときは注意しましょう。
相手と自分の解釈に誤解が生じる危険性があるからです。
また、語尾を濁す話し方をするのがクセになっている方は、特に注意が必要です。
具体的には、「〜と思いますが…」「〜なのですが…」のような話し方です。
患者によっては、「何か隠されているのではないか?」と勘ぐってしまうこともあります。
自分にはわからないことを聞かれた時は、「ごめんなさい。今わからないので、確認してからお伝えします」と、ハッキリ伝えましょう。
4.相手が理解できる言葉を選ぶ
医療者の間では普通に通じる言葉であっても、患者には理解できない言葉というのは多いです。
高齢の患者の場合は、特に注意が必要です。
医療者間では「専門用語」という認識が低い言葉や、「院内でのみ通じる言葉」「略語」にも注意が必要です。
例えば、検査等で食事時間を遅らせることを「遅食(ちしょく)」「待ち食」などと呼ぶ病院がありますが、患者には通じません。
「バイタル」「ラウンド」も患者には通じません。
学生時代を思い出して、分かりにくかった言葉は使わないように意識しましょう。
5.常に相手の理解度を確認する
患者に説明などをする時は、相手の理解度を確認しながら話しましょう。
一方的になってしまうと、患者は聞いているようで聞いていないことも多いです。
「○○は、やったことがありますか?」「ここまでで質問はありますか?」などと、適宜確認します。
相手が理解できないままに話を続けてしまうと、「あの看護師の話はさっぱりわからない」と思われてしまいます。
6.正しい敬語を使う
コミュニケーションの基本ですが、正しい日本語・敬語を使います。
時に、患者に対して「タメ口」をきいている看護師を見かけますが、絶対にやめましょう。
その患者本人は何とも思っていなくても、他の患者から見て不快に映ることがあるからです。
どんなに患者と親しくなっても、「親しき仲にも礼儀あり」です。
人生の先輩として敬う気持ちを忘れないようにしましょう。
7.時間がない時は誠実にその旨を伝え、後ほど改めて話を聞く機会を設ける
忙しく業務に追われている時に患者から話しかけられることもあります。
このような時、早く話を終わらせようと思って適当な相槌を打ったり、時計を気にしながら患者の話を聞くのは失礼にあたり、信頼関係を損ないます。
雑談は別として、必要であれば、「ごめんなさい、今、別の業務に入らなければならないので、後ほどお時間をとってお話しを伺ってもよろしいでしょうか?」と、改めて時間の約束をしましょう。
こうすることで、患者は「自分の話を真剣に聞いてくれる」と、安心します。
転職を考えたら、看護師転職サイトに相談しよう
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